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日常な診断 ■ 04

Twitterの診断メーカーをネタに思い付いたお遊びであります。

 時折ふらりと現れては、人間界の市場等を楽しまれている魔王殿である。

 今日も不意に現れると、食堂巡りに行くと仰るので慌てて一日付き合う事にしたのだ。

 そうして日も暮れてそろそろ戻る時刻となった頃、魔王殿は変わる事無く人間である俺に一日付き合った事へ礼を告げてくれる。

 自分が傍に居たかっただけで、礼を言われると逆に後ろめたさを感じてしまう。

「あ、ラズアルさん。髪に葉がついてるよ」

 俺を見上げる魔王殿が笑いながら教えてくれた。

 適当に払ってはみるが、魔王殿は笑ったまま頭を振ってまだついていると仰る。

「取ってあげる」

 手を上下にと振りしゃがむように促されて身を屈めると魔王殿が髪へと手を伸ばす。

 目の前に小さな唇が見える。

 少し踏み込めば容易く触れる事が出来る距離だ。

 王たる者がこの様な無防備で良いのだろうか。

 後少し。

 ほんの少し。

 僅かなこの距離を踏み出してしまおうか。

 そう思った時、今一つ届かなかったのか、魔王殿が俺の肩を掴み爪先立つ。

 身の屈め方が甘かったかと更に顔を下げた所へ柔らかな唇が軽く押し付けられ、認識する暇も無く直様魔王殿が離れていく。

「ご馳走様っ」

 唖然としたまま瞠目している俺へ、捲くし立てるように告げた魔王殿は早々とその姿を消して魔界へと戻られてしまった。

 漸く我に返った俺は、思わず手の甲で唇を押さえて唸ってしまう。

 大胆な行動を取るのかと思えば、その行動は思いの外稚い。

 人の唇を奪っておきながら顔を赤らめて逃げてしまうのは勘弁して頂きたい。

 図らずもこちらまでいい年をして顔が赤らみそうになる。

 そして、どうせなら『男』を立てて欲しかった。




 そう。

 次なる機会は是非とも奪い返さなければいけないだろう。

 そんな機会を楽しみに思い巡らせる一日の終りだった。

ラズアルさんにオススメのキス題

シチュ:ホテル

表情:無表情or驚いた顔

ポイント:髪に触れるor触れられる・自分からしようと思ったら奪われた


シチュはファンタジーな世界(ry

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