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-65- 山登り

 山登りするには慎重さが求められる。正しい登り方が必要な訳だ。山の頂上を目指す登り方には直登と巻き登りがあるが、(いず)れも正しい登り方である。山の形状、体調、気象、装備etc.の諸条件によって選ばねばならない。うっかり選択を誤れば、遭難や怪我、体調不良を起こすから注意しなければならない。

 鼬岡(いたちおか)はとある山岳地帯で山登りをしていた。高山とまでは呼べないが、それでもうっかり油断ならない山だった。

 鼬岡は登山口の山小屋で水筒に水を補給し、さて、登るか…と靴の紐を結び直した。少し腹具合が悪かったが、歩けばそのうち治るだろう…と軽く考え、下痢止めの錠剤を飲んで出発した。最初の三十分ばかりは何の問題もなく、順調に歩を進められた。ところが、険しい勾配の山道に差し掛かったとき二股の分岐道に遭遇し、鼬岡は選択を求められた。険しいが時間がかからない直登か、はたまた時間はかかるが緩やかで楽な巻き登りかという二択である。薬効からか下痢は幸い治まっていたから、鼬岡は直登のルートを選ぼうとした。だが、そのとき、待てよ、万一…という注意を喚起する心が鼬岡を押しとどめた。鼬岡は道途中に休憩所がある緩やかな巻き登りのルートを選んだのである。休憩所へ差し掛かったとき、急にふたたびの腹痛が鼬岡を襲った。鼬岡は、かろうじて休憩所のトイレで用を足し、やれやれ…と安堵した。

 このように、山登りには慎重の上にも慎重な選択が求められます。うっかりは出来ないのです。山登りをされるときは、くれぐれも安全第一な選択をお願い致します。^^


                   完

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