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-28- 事後処理

 誰だってうっかり失敗したりミスることはある。よくあるか、たまにかは別として、あるとき、の話である。神様や仏様でない以上、必ずあるだろう。問題はミスったあとの事後処理である。

 話は西暦2061年の未来へと飛ぶ。この時代で生きる中年男の村重太志も、そんな人間の中の一人だった。

「村重さん、#$%&#&''ですから…」

「はい…」

 女性でアジア危機管理室長に就任したキャリア・ウーマンの桃川紗耶は万年平職員の村重に、やんわりと念を押した。彼女が念を押したのには訳があった。何度、注意しても村重にはミスが目立ったからである。

「ったくっ! 頼みますよっ! 私が統括官から睨まれるんですから…」

 そのアジア地域危機統括官の竹ヶ鼻は世界危機統括官から叱責を受ける・・という負の連鎖の流れだった。一度ならまだしも、幾度もうっかりミスをし、その事後処理が出来ていないとなれば、これはもう、叱責どころの話ではなく、地位の保持に影響を及ぼしかねないのである。竹ヶ鼻は、すでに村重に代わる人事を考えていたが、#$%&#&''の入力は今期最後の重要案件で俄かに人事で係の村重を異動させることはできなかったのである。と、いうことで、桃川に村重がミスらないよう(くど)く念を押させたのだった。

「はいっ!」

「ほんとに頼みましたよっ! あなたは、はいっ! しか言えないんだから…」

 桃川はブツクサ言いながら、エアーカーで外食に飛び立った。

 その後の事後処理が必要になったのか、なかったのか? までは、今の時代の話ではないので私には分かりません。^^


                   完

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