表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
100/100

-100- 去り際(ぎわ)

 うっかり去り(ぎわ)を損なえば、ずぅ~~っと居続けなければならなくなり、どぉ~~しようもないことになる。^^

 とある官庁の忘年会が終わった。毎年のことだから、二次会からのプロセスは大よそ職員達は把握していた。二次会→三次会と店が変わるに従い、一人去り、そしてまた一人去りと、去り際が分かっているのか、十数人いた職員は今や、二人になっていた。最後に残った一人、皴川(しわかわ)も今去ろう今去ろう…と去り際のタイミングを推し量っていた。ところが、そうはさせじと課長の禿尾は皴川を傍から離さない。かなり酒癖が悪く、絡み酒の禿尾はふら付く手で皴川のコップにボトルのウイスキィーを注ぎ、水を入れ氷を摘まもうとした。。

「ウィ~ッ…き、君だけだ、皴川君っ!!」

「は、はい…」

「グッと飲めっ! 飲んだら、次の店へ行くぞぉ~~っ!!」

「いや、課長。僕はこの辺で…」

「なにぃ~~っ!! 貴様っ! 俺の命令が聞けないって言うのかっ!!」

「そんなことはないですっ! ないですが、もう夜も遅いですから…」

 皺川も去り際は充分、分かっていた。分かってはいたがねタイミングを失ったのである。うっかりして他の職員達との去り際競争に負け、ドン尻になったのである。

 このように、うっかり去り際を失すると、されなくなります。心当たりの方は、うっかりされないよう心して下さい。^^


                   完

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ