第8話 近道
「それじゃあ行くか、」
俺はそう独り言をこぼしながら宿を出た、地図は何故かグールマップを使うと出てきたのでそれを使う、恐らく神は気付いていない
「ここから真北か、」
そして俺は魔獣の多く出てくるという草原に向かった
「ん?こういう感じならハンヴィーとかでもいいかな?」
「草は高いものの、ハンヴィーの窓を全て覆うとはいかないような感じで
「えーっとハンヴィーの必要ポイントは、」
と呟きつつ、端末のショップを開いた
「ん?」
何かを感じ取り、出そうとしていた端末を戻す
「しょうがないから歩いて行くか、」
そう呟き、シュラングは草の中へと入っていった
「ほんと高いな、顔しかでねぇぞ」
以前、気配は存在していた
(何かに見られているなら魔獣が出た時銃は使えない、草は高いから端末は相手からは見れないだろうから、走るか)
そう思うや否や、シュラングは全速力で走った普段から40kgの装備をつけていたせいか、体がすこぶる軽い
途中、魔獣が何十と出てきたが、ナワバリがあるのか、ある程度追いかけると引き返していった。
気配は走り始めた頃に消えたが、弾の消費を抑えたいという事もあった為、そのまま全速力で走った
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
なんとか草原を抜けた俺は小一時間ほどの休憩をした
まだまだ先があるらしく、その先にも草原が広がっていた
そこで端末から着信がきた
「どうした?」
「どうしたじゃないですよ!流石に早すぎです!本来ならあそこ1日で通る場所なのに、通り側に攻撃されたらどうするのですか!」
「大丈夫だって、どのぐらいかかったんだ?」
「4時間ね、はぁ、あんた体力持つの?」
「まぁ、大丈夫だろ」
「はぁ、全く、後魔獣の肉を食べるとかはどうしたのよ!」
「俺だって食いたくて食うんじゃないんだよ」
「その割には楽しみな感じだったようだけど?」
「・・・・・・・」
「図星のようね、はぁ、せめて後1時間は休憩してください」
「わかったわかった」
「はぁ、それじゃあ」
通話が切れた
その後シュラングは、脇腹を見た後、包帯と消毒液を買った
「っっぁぁあ、流石にしみるな、」
「これで応急処置はokっと、」
「問題なく走れそうだな、ただもう少し、休憩、」
そう言いながら木を背にシュラングは寝た、6時間ほど
「ふぁ〜、、ん?もう夕方か、メシ食ってないな、狩るか」
そしてシュラングはその辺にいたヘビの様な魔獣を狩った
頭を落として血抜きをして、皮を剥いで、内臓を抜いて焼いた、味は普通だったが調味料が欲しいと思った
「ふぅ、夜は流石に危ないし、明日の早朝に出るか」
と言い、その日は眠りについた野外の為、警戒しつつ
「・・・・朝か」
完全に寝てしまっていた様だが、幸い怪我などはなかった。
時刻は7時ぴったり
朝は昨日と同じ魔獣を食べた
「よーし、行くか」
そう言いながら草原の方へと全速力で走った
道中魔獣にすごい追いかけられたが、やはりナワバリがあるらしく、途中からは諦めて行った、図体がでかい上に早いやつもいたが、MK 23で倒した
「おっしゃぁ、はぁはぁ、終わったぁ、はっはっ」
そこで端末の着信音が鳴り響く
「なんだ?」
「4時間です」
神は呆れながら言った
「そうか、昨日とおんなじか」
「なんだか鍛えているとかいうレベルを超えている様な気がしてきます」
「気のせいだよ」
「気のせいならいいですね」
その後、一方的に切られた
「さてと、今日含めて6日、何をしようか」
歩きながらそんなことを考えていた
「あ、そっか、テストみたいなのあるのか・・・」
そう呟き悩みながら歩いていると
「ちょっといい?」
「ん?」
面倒なことになりそうだなと思った
「あんたあっちから出てきた?」
「そうだがけど?」
「よく生きていられたわね、他の仲間は全滅?」
(何言ってんだこいつ)
「いや、一人だけど?」
「え?あそこに行って1人で狩りをしてきたって事?!」
「いや、狩りなんかしてないぞ、ん?あいや、ヘビっぽいの2匹ぐらい食ったっけな?」
「は?」
「は?と言われてもなぁ」
「あんたウソついてるんじゃないでしょうねぇ」
(時間取られるのは嫌だしホラってことにしとくか)
「アーヨクワカッタネーソウダヨー」
「やっぱり、ウソつくなんて怪しい、なんで嘘ついたか言ってもらうわよ!勝負!」
「はい?」




