表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

91/100

元の体との再会 その1

ハイサムスを倒してから、既に三日は経過している。

しかし、未だ東軍には動きが無い。

一体、何をしているのだ?


がら空きのところを西軍が攻め放題なのはいい。

だが、アメイガスが出撃しないと困るのだ。

このままだと、俺とシャーマナイトは痺れを切らしそうである。


「失礼します! シャーマナイト魔法師団長に御報告が!」

「待っていたぞ、申してみよ」


伝令の兵がシャーマナイトを訪ね、何かを伝えた。

良い知らせだと、いいのだが。

果たして……?


「今の報告は……?」

「喜べ、東軍の魔法第二旅団が動き出した。いよいよだ」


来た!

ようやく……か。


邪魔なハイサムスを殺し、魔法第一旅団を壊滅させたのだ。

ここまでして出てこなかったら、どうしようかと思っていたぞ。


「それで、メンバーは?」

「ああ、旅団長のアメイガスに加え、その側近たちだ。側近と言っても、大隊を率いる隊長たちで、何れもアメイガスに次ぐレベルの……って、知っているか」

「隊長たちの名前は……分かりますか?」

「そこまでは。最低でもアメイガス程の有名人でないと、敵の名前を把握するのは難しいからな」


隊長たちと言うのは、弟子のカマストやモールライたちの事であろう。

俺の弟子たちも、それなりに活躍しているとは思っていたのだけどなあ……。

敵に名前を憶えられていないようでは、まだまだか。


「それで、目的の人物はいそうか?」

「心配ない。アメイガスが出陣しているのなら、必ず参加している」


シャーマナイトに教えていないのは悪いと思っている。

俺の元の体はアメイガスだ。

だから、アメイガスの名前が出た時点で、オリッシュの中身がいるのも確定。


魔法第二旅団が……アメイガスが引っ込んだ時はどうしようかと思った。

実は既に死んでいるのではないかと不安になった事もある。

しかし、時間はかかったが、ようやく元の体を戦場に呼び戻せたわけだ。


何としても、この機を逃してなるものか!


「作戦は……分かっているな?」

「私が先行して、隠れながら東軍の魔法第二旅団を探ります」


そうだ。

後は、俺が西軍の連中より先に東軍のキャンプにたどり着けばいい。

そして、アメイガスを探し当てて誘拐に成功すれば。


大丈夫。

東軍の、それも魔法第二旅団の事ならよく分かる。

こっそりと旅団長のアメイガスに近づくのも、俺ならば容易いはず。


「くれぐれも危険の無いようにな」

「はい。では、行って参ります、お兄様」


では、行くか。


シャーマナイトに朗報を届けるため。

そして、俺の体を取り戻すために!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ