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援軍 その7

オリッシュは、西軍の前衛から横に逸れて一人になった。


まずはウィンドカッターの魔法を展開して、風の刃の障壁を作る。

これにより、オリッシュに近づく者は敵味方関係なく風の刃に斬られてしまう。

だから、一人になって段階で使用した。


続いて、アローガードの魔法をオリッシュ自身にかけた。

こうする事で、東軍のファイアボールの魔法を無力化できる。


最後にエフェクトゲイルの魔法をかける。

これで、オリッシュは疾風の如く速く移動できるようになった。


準備が整う。


オリッシュは、東軍に向かって一気に飛び込んだ。


「な、何だこいつは!?」

「敵だ! とにかく攻撃するぞ!」

「ダメだ! 早すぎて魔法が当たらねえ!!」


東軍の連中が、突然近づいてくるオリッシュに恐怖した。

ファイアボールの魔法で撃退しようとするも、アローガードの魔法のせいで当たらない。

そして、風の刃の障壁に触れてしまったものは次々と斬られていく。


「こ、こいつに近づくのはヤバい!」

「後ろに逃げるのはダメだ! 速すぎて追いつかれる!」

「横だ! 横に避けるしかない!」


東軍の連中がオリッシュの進行方向に合わせて横に開ける。

こうする事でウィンドカッターの障壁を避けるつもりなのだろう。

だが……。


「甘いッ!」


オリッシュは、右手に持ったバトルサイズを左から右へ横に弧を描く様に振る。

その軌跡からウィンドカッターの魔法が放たれ、オリッシュの左右に刃が飛ぶ。

通り過ぎた後の道の横には、斬られた魔法兵の死体が並んだ。


東軍の魔法兵の中には、挟撃する形でファイアボールの魔法を使う者もいた。

だが、アローガードの魔法でオリッシュを逸れた火球は、向かい側の魔法兵に当たってしまう。

この同士討ちにより、東軍は更なる被害を受ける。


このまま上手く抜けられればいいんだがなあ。


しかし、戦士団が早々にやられた場合が厄介である。

オリッシュの前後が挟まれる形になって逃げ場が無くなるからだ。

それでは困るので、場合によっては先にこいつらを一掃しなければならない。


俺は、あまり期待せずに戦士団の方を確認する。


だが、西軍の戦士団もいい仕事をしていた。

水の魔法の補助を受けた彼らは、東軍の火の魔法から守られている。

おかげで、東軍の魔法兵相手にまともに戦えているのだ。


戦士団に気を取られている東軍は、オリッシュにやられている仲間を助ける余裕はない。

これは好機!

このまま一気に東軍側のリーダーを倒すぞ!


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