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過ぎてしまえば面白い

父親は。

作者: ひとやすみ

私の父親は渡辺裕之そっくり。娘から見てもイケメンだと思う。

足が短いのが非常に残念だ。

ある日、自室で本を読んでいたら、「お姉ちゃん」と呼ばれたので振り向いた。

そこにいたのは、帽子を斜めに被り腕を組んで硝子戸にもたれ掛かる父親。

短い足を交差させて格好付けていた。

新しい作業着を買ったので見せたかったらしい。

(帽子共にお揃いで紺色に白いライン)

そう、スーツとかじゃなくて“作業着”。

残念でありました。


父親の布団を干すのは嫌いだった。

何故なら、掛け布団を持ち上げるとおなら臭かったから!


ある夜、電気スタンドの灯りで本を読んでいたら視線を感じたので振り向いた。

隣の部屋とは硝子戸で仕切られていたのだけれど、硝子戸の上の辺りの透明になっている所に目玉が2つ浮かんでいた。

驚き、恐怖に陥った私は「ぎゃー!」と悲鳴を上げて、布団に潜り込んで目玉のあった方を見た。

目玉は無かったけど、隣の部屋から父親の爆笑する声が大音量で響いていた。

隣の部屋の照明は消してあったので、日焼けして黒かった顔は暗闇に同化していたらしく、白い目玉が浮いて見えたらしい。

凄く怖かったのに、酷い。


ある日、何となく父親のベッドの隙間に手を出し入れして遊んでいたら、何かある事に気が付いた。

何だろう?と思い、出してみたら写真みたいなもの。

何が何だかさっぱりわからない。

角度を変えて見てもわからない。

仕方ないので元の場所へ戻しておいた。

大人になった今ならわかる・・・

父親も若かった。

てか、聞かなくて良かった!



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