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Sky Bridge ~珈琲紅茶、時々幽霊~  作者: 柚琉
プロローグ
1/3

プロローグ1

駅から続くなだらかな坂道を延々と登った先にあるのが、俺の目指す入汐町である。

電車を降りた時には身震いする程の気温だったはずだが、ひたすらに坂道を登り続けてきたからか、額にはじんわりと汗が浮いていた。

手で額に浮かんだ汗を拭いつつ、登ってきたばかりの道を振り返る。

曲線を描く坂の先に、海を望む。駅前には商店がちらほらと建ち並んでいたが、ここまで来ると周りにあるのは住宅ばかりだ。

海路を往く船の汽笛が、遠く響いていた。

「……っとに、あるんだろうなぁ」

誰にともなくボヤくようにそう呟いて、ポケットに入れていたものを取り出す。

A4のコピー用紙を四つ折りにしたそれを開くと、パソコンのメールソフトが印字されている。

メールボックスの受け取りは俺のアドレス。送り主のアドレスも書かれてはいるが、見慣れないドメインからして使い捨てのアドレスだろう。

本文には地図と、とある店の名前。

ネット上、それもごく一部の掲示板で密かに話題となっている店だった。

もはや都市伝説レベルの、存在の有無すら怪しい店ではあるが、俺にとっては最後の頼みの綱と言っても過言ではない。

地図を再度確認し、辿ってきた道が間違いでないことを確かめてから、紙をたたみ、再びポケットへと押し込んだ。

地図の上では、目的の店はすぐそこのはずである。

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