五章まとめ
いつも通り、読み飛ばし可。
ネタバレ防止のため、今回に限っては一部「章末時の情報」となっておりません。悪しからず。
新規登場人物
●ユーノ
年齢:14歳 身長:162㎝ 性別:女
リーティスと同じアリアンロッド教会で育てられてきた孤児。アリスとも仲が良かった。今は常に狐の顔を模した仮面をかぶっている模様。パシルノ男爵配下の護衛達にその仮面をはぎ取られた際は、理由は不明であるものの、取り乱す姿を見せていた。水魔法、特に氷や冷気を扱う魔法が得意で、魔力量は多めのようだ。アリス捜索隊の一員としてソルベニスの街を訪れていた。
●蝙蝠亜人・兄
年齢:23歳 身長:182㎝ 性別:男
擦りきれた黒マントを纏い、黒色のシルクハットを頭に載せるという、奇抜なファッションセンスの持ち主。ただ、その実力は確かなようで、紅の不意打ち攻撃を何度も躱すほど。光魔法が上級の他、水や火魔法もギリギリ中級程度に扱える。妹との仲は、良いのやら悪いのやら。
●蝙蝠亜人・妹
年齢:16歳 身長:161㎝ 性別:女
兄と同様、擦りきれた黒マントに、ユーノのものとよく似た白色の仮面を装着している。白仮面が模している動物の種類は、鼬。風魔法・火魔法が上級の他、地・水・光魔法についても中級の実力を持つ。暗闇でのステルス移動能力は兄をはるかにしのいでおり、紅に吸血攻撃を仕掛けた。本名は「クロエ」。
●モリガン=トラグストフ=パシルノ男爵
一章初出。リーティスの故郷たるココロ村からの搾取体制を作り出した。また、その際彼が契約を結んだガーリス盗賊団は、アリスを拘束、監禁している。幼馴染のラターシャ曰く「残念な男」。かつては魔道具製作をこよなく愛し、婚約者の少女との心地よい距離感を好んだ、気が弱く、少々見栄っ張りなだけのごく普通の一青年であった。現在はアリス達の手によって成敗され、ソルベニスの街の警邏達の手によって拘束されている。
●ラターシャ=ペルサリア
モリガンの幼馴染にして、元・婚約者。何かとモリガンのことを気にかけ、幼少期からずっと彼のことを傍で見続けてきた。とある事件がきっかけで、モリガンとは完全に縁が切れる。
●クラウゼル=フォン=ㇵプストン公爵
ノワール王国中央貴族。豪奢な顎髭が特徴の男。中央で国家の役職に就き、成り上がりたいと願って頼ってきたモリガンに様々なことを教え込んだ。ただし、彼の政治観、統治観は、一般的なものと同じであるとはいえないものとなっている。
その他、用語解説
●オルスクラブの街:地下洞窟
オルスクラブの町、その地下に広がる鍾乳洞。町が管理している正式な入口は一つだが、所々地上が近い部分に入口が開いており、発見されるたびに金属蓋で塞がれる。稀に、塞がれていない穴に町の住人が落ち、大けがをするなどの事例が発生しているようだ。
洞窟そのものは一本道だが非常に長く、出口まで踏破しようと考えるものはほとんどなく、一部の趣味人が探検と称して潜る程度である。ただし、涸れない地下水が通う場所でもあることから、町にとっては貴重な水源地。
●蝙蝠亜人
亜人種の一種だが、現在は絶滅寸前まで追いやられた希少種族。暗闇の空間をも見通す超音波発信能力や、吸血能力などを持つ。ただし、一般獣人種のように魔力感知などはできない。吸血能力は血と共に相手の魔力を吸い取り、同時に毒性の強い自身の魔力を注ぎこむことで、一撃で相手を行動不能にできるという強力無比の技。
●獣化:竜
以前は兎の形態をとっていた紅の獣化能力だったが、リミッターを外し、その力を暴走させることによって一段階上の領域にまでシフトした。もう一人の”紅”の精神と深く溶け込んだ紅がその新たな力でイメージした姿が「竜」であり、外見はそれに準じたものとなった。鱗状の文様を描き出す全身の赤い光、鉤爪を備えた手足、攻撃にも使用できる長い尾と双翼、頭上に二本生えた角が特徴。
副作用として、獣化解除後も羽や角が残る様子。
●神に叛逆する者達(仮)
現時点では正確な目的、理念、組織規模等は不明。ただし、相当数の構成員を持ち、明確に神と敵対している様子を見せている。もう一人の紅のことを、何やら重要な存在であると位置づけているようだ。
●左手
大事な左手。今はもう、失われている。
●芸団:「モリーの魔法使い達」
現在、ノワール王国内で徐々に流行の兆しを見せている「影絵芝居」と呼ばれる劇を催す芸人たちで構成された団。初期メンバーは全員とある孤児院の出身で、団結成当初の芸披露の場も、王国内の孤児院や孤児を預かる教会を選択することが多かった。アリス達の居た教会などにも、数回訪れている。




