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34プレゼント購入と

宜しくお願いします




  年明けてから四日目。

 明日、睦月の五日はアイリーゼの誕生日だ。


 「母様、お願いします」


 「ええ、行きましょう。まずはバスに乗るわよ」


 「はい!」


 アイリーゼのお昼寝の時間を見計らって外出します。

 行先は駅前にあるというデパートである、エルトネート。


 ほぼ家の真ん前にあるバス停からバスに乗り、駅前の終点まで移動するとのこと。

 乗車賃は百八十円だった。

 目的の終点まで五つの停留所を経由するらしい。


 二つ目の停留所にエアル中央病院前があった。

 僕が入院していた病院だよね。

 バスで来れるんだ、初めて知りました。


 そして到着した駅前の終点でバスを降りると、ドドーンと直ぐ近くにデパートが建っている様子が見えた。

 右側にあるのが電車の駅で、左に見えるのが目的のデパート。


 今回の外出の目的はアイリーゼの誕生日プレゼントを買う為。

 さてさて、何があるかなっと。


 ちなみに候補としてあったら購入するのを決めているのはリボンがついてるヘアゴムかヘアピン。

 たまに髪の毛を結ってる彼女なら使えるはずだと思っての事。


 そして第二候補がぬいぐるみ。

 クマはいたけどウサギがいなかったから、それを買おうと思った次第。

 ヘアゴムはともかく、ウサギのぬいぐるみは玩具屋だよね。

 目的の物があるのかちょっと不安です。


 色々な場所を歩き回って、二階でやっと見つけました髪飾りコーナー。

 可愛いのがあると良いけど。


 良さそうなのを見つけたので値段を確認すると七百円ちょっとだった。

 詳しくないけど、相場通りくらいかもしれない。


 一端保留にして、別の階、四階にあるおもちゃ売り場のぬいぐるみコーナーに向かった。

 良い物は凄く高そうなイメージだけど、どうなのかな。


 ザックリと値段だけ見て、それからどんな見た目なのかを確認していく。

 シンプルですぐ壊れそうなのは五百円。

 抱きしめているのを想像できたのが四千円越えと、値段に大きく開きがあった。


 現時点での予算で買えないことはないけど、ちょっと高いかな。

 ということで、自分の中で七百円ちょいのヘアゴムを購入することを決定した。

 ぬいぐるみは来年まで保留ということで。


 「母様も買うんですか?」


 「その予定だったのだけど、保留かしらね」


 「買うものが被りましたか?」


 「ええ。ぬいぐるみがそうね」


 「そうですか。じゃあ、僕は改めて来年考えるのでぬいぐるみ、どうぞ」


 「いいの?」


 「はい。まだヘアピンという候補も一応ありますしね」


 「ありがとう。買ってくるわ」


 「はい、いってらっしゃい」


 母様が戻って来たところでヘアゴム売り場に行き、初めてのお会計を経験した。


 「七百三十円です」


 「千円でお願いします」


 紙幣を取り出し、置いた。


 「千円からお預かりします」


 レジスターが開き、お会計を済ますところは地球と同じだね。


 「二百七十円のお返しになります」


 お釣りを財布に慎重にしまった。

 祝、初めてのお使いですね。


 「普通の包装でよろしかったでしょうか?」


 「あ、プレゼント用でお願いします」


 「かしこまりました」


 ここで包んでくれるとは、ラッキー。

 追加料金取られてないし、お得だね。

 いいサービスですね。


 プレゼント用に包まれ、更に小さな袋に入った商品を受取り、待ってる母様の所へ向かった。


 「お待たせしました」


 「包んでもらったのね」


 「はい。これで準備万端です」


 「良かったわ。じゃあ、帰りましょうか」


 満面の笑みで母様が迎えてくれた。


 「はい!」


 僕も曇りのない笑顔で返しました。


 本当はデパ地下が同じようなつくりになっているのか確認したかったけど、素直に帰ることにした。

 ゆっくりジックリと見たいし、またの機会にしよう。

 来る方法は今回で判明したから、次回は一人で来るっていうのもありかもしれない。


 帰りのバスこそ、頭に入れなきゃいけない事案です。

 乗るバスは二十一番だった。

 心の中にその番号を刻む。


 「侯爵邸前まで」


 なんとそのまんまの停留所の名前だった。

 運賃は母様の現金カードで支払われました。


 「あ、もしかして支払いしたかったかしら?」


 「大丈夫です。次の機会にします」


 硬貨で支払い可能だよね、と少し疑問に思った。

 両替できる場所が地球のバスと同じに見えたから多分大丈夫なはず。

 次に期待です。


 降りるのは六つ目。

 一つ目の停留所から、どんな場所なのかジックリと眺めた。

 いつか徒歩で駅前まで行ってみようかなと思った。

 よく考えてみると、自転車の方が良さそうな気がした。


 あれ、車は車庫にあるけど自転車はあるのかな。

 見たことがないよね。


 「母様、家に自転車ってあるんですか?」


 ちょっと引っかかったので、素直に問いかけることにした。


 「庭に近い車庫の奥にあるわ。出入り口に近い方の車は見たでしょう?」


 「はい。あの奥にあったんですね」


 「まず、乗る練習をしなければね?」


 母様の言葉でハッとした。

 この身体で自転車に乗ったことがないということを思い出した。

 感覚は覚えてるんだから、直ぐに乗れるようになるかもしれないけど、どうなのかな。

 あと、この身体に合うサイズの自転車があるかどうかだけど。


 「小さい子供用の自転車もありますか?」


 「あるわよ。何代目かのも全部整備されてるから綺麗よ。帰ったら試す?」


 にこやかな笑顔で母様が答えてくれた。


 「明日のアイリーゼのお昼寝の時間に」


 「ええ、いいわね」


 いつの間にか二つ目の停留所を通過したらしい。

 三つ目の病院の停留所が近づいてきていた。

 ここでは人は下りるのかな。


 『ポーン』


 停車のベルが鳴らされたということは、利用者がいるということ。


 『エアル中央病院前、停まります』


 アナウンスが流れた。

 間もなくバスが停止し、ドアが開いた。

 前の方に座っていた三人が下りた。


 『エアルカントリー入り口、通過します』


 カントリーってことは、ゴルフ場かな。

 カントリー倶楽部ってあるもんね。

 利用者はゼロ。


 恐らくピークは午前中じゃないかな。

 今の時間帯だと帰りの方のバス停に人がいそうだけど。

 駅までの送迎バスとかも出してそうなイメージです。


 『エアルカントリー出口、通過します』


 ゴルフ場、二つ停留所があったんだ。

 流石に広いだけあるね。


 『次、エアル邸前』


 「押す?」


 「はい」


 母様に問われたので、頷きと共に答えた。

 手を伸ばして、すぐ近くの手すりにあった停車ボタンを押した。


 『ポーン』


 『エアル邸前、停まります』


 バスが停車した所で立ち上がって、バスの真ん中あたりにある出口に向かった。

 降りると、すぐ目の前に屋敷の門があった。


 降りたのは僕等だけかなと思ったけど、他にもう一人いた。

 その人は軽く会釈してから、補佐役のマンションの方へと歩いて行った。

 補佐役の身内の人かな。


 門の横にある扉を指紋認証で開けて中に入った。

 無事到着って感じですね。


 警備前を速やかに過ぎ、邸に向かう。


 「アイリーゼのお昼寝、丁度終わってる頃ですかね」


 「そうね、そうかもしれないわ」


 今の時刻は二時半で、家を出たのが一時だった。

 お昼寝が終わるのが今くらいの時間みたいです。

 正確な時間は知らないんだけどね。


 母様がドアを開けて、邸内に入る。

 スリッパに履き替えて、部屋を目指す。


 「じゃあ、ユート。また晩御飯の時にね」


 「はい。また」


 母様と階段前で別れた。


 僕はこれから少しの休憩後、家庭教師の先生との授業がある。

 アイリーゼも同様の予定のはず。

 今日は何の授業を受けるのかな。


 部屋に戻り、机の備え付けの引き出しの中にプレゼントを閉まった。

 明日が確か誕生日のはず。

 アイリーゼの反応が今から楽しみだ。






 そうして来ました、アイリーゼの誕生日の日!


 「お誕生日おめでとう!」


 家族全員で祝福した。


 「ありがとうございます!」


 元気いっぱいに応えるアイリーゼ、満面の笑顔が可愛い。


 「はい、プレゼント」


 「ありがとう、兄様!」


 「こっちもだ、ほら」


 「ありがとう父様、母様!」


 ひいひい爺様やひい爺様、爺様は恒例通りプレゼントは来年からだ。

 僕らが一年先走ったんです。


 プレゼントを開けるアイリーゼ。

 最初に開けてるのは僕が渡したプレゼント。


 「わぁ!母様、付けて下さい!」


 「わかったわ」


 少しの間を置き、ツインテールのアイリーゼが完成した。


 「うん、可愛いよ」


 「嬉しいです、兄様!」


 喜んでくれたようで何より。


 続いて父様と母様からのプレゼント。


 「すごい、大きなぬいぐるみ。可愛い!」


 ウサギのぬいぐるみが出て来た。

 僕が候補に入れていた物ではなく、もう一つランクが上のぬいぐるみだった。

 毛がフワフワしていて、抱っこして抱きしめるのに丁度よさそうなサイズ。


 早速抱きしめているアイリーゼ。

 もふもふだし抱き心地はきっと抜群だと思う。


 「大切にします!」


 「ああ、そうしてくれると嬉しい」


 「大事にしてね」


 「はい!」


 こうしてプレゼントの受け渡しは終わり、無事誕生日の行事は終わった。

 あ、いや、ケーキがまだだったけど、これは晩御飯の後のデザートの時間まで保留だよね。

 どんなケーキか物凄く気になる。

 晩御飯の時間までの辛抱しなきゃだね。

お読みいただきありがとうございます

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