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襲ってくる魔物

第89話 襲ってくる魔物


俺たちが村の外で朝食を食べていると、遠くの方から大きな声がしてきた。




紅茶が入っているコップを持ちながら立ち上がって、村の方向を見ていると、村の人たち2人、自分たちのほうに近づいてきた。




村人の2人が言うには、高見櫓の上から警備をしている若い衆から、森から魔物が近づいてきていると言ってきたそうだ。




これは改めて、朝のまったり気分で忘れてしまっていたが、警戒をするために感知魔法を使うことにした。




魔力を含んだ魔法を広げていき、確かに森の方から魔物が近づいてきている。




それを感知したら、「行くよ」と3人に行ったがソフィアは剣を持っていないので村に取りに帰ると言って帰って行った。




俺の剣は、異空間収納に入っているのですぐ取り出すことができる。




アリシアの剣は、近くの馬車に置いてあるので馬車まで取りに行った。




アリシアは思っただけでクリスには言わなかったが、どうして目に見えない魔物が見えるんだろう、それも魔法の1つなのかなと思った?





そして2人で剣を携えながら、感知魔法で捉えた魔物のほうに走っていく。




しばらく走っていくと、魔物が見えてきた。




魔物はタイガーだった。 しかもすごく大きい。




タイガーが2頭いる。




そして、そこにはゴブリン10匹もいたが、ゴブリンとタイガーが戦っているようだった。




そして俺たちが近づいていくと、争っていたゴブリンとタイガーが、こちらを振り向いてしまった。




どうも、お互いよりも、こちらに敵意を向けたみたいだ。




こんなことならもう少し遅くくるんだった。




感知魔法で、わかってしまったので早く起きすぎてしまった気がする。




ゴブリンとタイガー 対 我々2人になってしまった。




まずは、ゴブリンよりも足が速い2頭のタイガーが襲ってきた。




一頭のタイガーは俺のほうに向かってきて、もう1匹はアリシアのほうに向かった。




アリシアはこんな大きなタイガーを見たこともないし退治したこともないので、俺のほうに向かってきたタイガーを瞬殺することにする。




強い魔力をまとったウインドウカッターを3発、放ったが深い傷を負わせることができなかった。




もう少し硬い方が良いだろうと思って、氷の魔法を使ってみる。




素早く氷を作って先端を尖らせ硬くして放った。




鋭くとがらせた氷がタイガーの脇腹に刺さって動かなくなった。




アリシアの方を振り向くと、目の前にタイガーが迫っていて、アリシアが剣を構えて、上段から切りかかったが、タイガーは左側へステップして瞬間的に避けた。




タイガーは、両方の手の爪と口で噛んでくるので非常に厄介だ。




しかも腕も強いし、噛んでくる口も強い。




アリシアが傷つくところを見たくなかったので、能力の向上と言うよりも俺は同じ手段を使ってしまった。




アリシアを襲うために身構えようとしたタイガーに対して氷の矢を発射した。




一発の氷の夜はタイガーのお腹に刺さって、もう一つは頭に刺さって致命傷になりタイガーは倒れていった。




アリシアが、緊張して息をしていなかったのか、息を吐いていた。




2頭のタイガーが倒されたことでゴブリンどもが逃げていった。





そこに息を切らしながらソフィアが戻ってきた。




倒されているタイガーを見ながら、




「なんだ、終わったの?」とソフィアが言った。




戦わずして現場に到着したソフィアに、申し訳なさそうに、村に知らせてきてくれる、と俺は頼んだ。




ソフィアは村に帰っていったが、逃げていったゴブリンのことが気になる。




しばらく休憩していると、村人数人とソフィアが帰ってきた。




村人たちにタイガーが2頭とゴブリンが10匹ぐらいいたと説明する。




村の近くまで来たゴブリンは討伐しておかないと、いつ襲ってくるか分からない。




と村人に話しながら、ゴブリンどもは魔法で追跡しているので場所はわかっている。




一応、急にいなくなると村の人に心配をかけるのでソフィアを待っていたわけだ。




村の人に話して今から討伐に行ってくると言うと、「私も連れて行って」とソフィアとアリシアの2人が行った。




もちろん、そのつもりなんだけど。





村人たちと別れて俺たちは森の奥に足を運んでいる。




あと30分ぐらい歩いたあたりだろうか、先程のゴブリンがいるが、なんだか数が多い。




これは多分、ゴブリンの巣があるんじゃないだろうか。




3人で行くのはよくないかなと思ったけど、その辺は俺がカバーすればいいかと思いながら、進むことにする。




アリシアは何回か俺の能力を見ているから構わないけど、ソフィアは知らないんだよね。




だから、どうしようかなと思いながら歩いている。




考えがまとまらないうちにゴブリンの近くまで来てしまった。




俺は集中するために自分たちの周りにゴブリンが隠れていないのか確認した。


しかしいない。





断崖絶壁のところに洞穴があって、ゴブリンの巣があるみたいだ。




巣に何匹のゴブリンがいるのか確認してみる。




途中で数えるのをやめたが、100匹は超えているみたいだ。




「こんな村の近くにゴブリンの巣、何てあったんだ」とソフィアが言っていた。




俺はどうしようかとアリシアとソフィアの顔を見る。




100匹は超えているゴブリンなので剣で切り殺していても、体力の消耗が大きくなってやられる可能性があるし、短剣でやらなければ洞窟は狭いから大きくは振りかぶれない。




これだけのゴブリンの数を相手にするためには冒険者が10人以上は必要だ。




ただしそれは普通であればの話。




多少は実践的な戦闘訓練も必要だけど、怪我を負うような戦闘では意味をなさない。




ここは仕方ないか!




諦めたようにため息をついて、俺はアリシアとソフィアの方を振り向いた。




「洞窟の中に100匹以上のゴブリンがいるみたいなんだけど、それを討伐するのは難しいから、アリシアは少しは知っているかもわからないけど、ソフィアは初めてだから今からやる事は黙っていてくれる?」




と言って特にソフィアの方を見た。




俺がゴブリンが100匹以上いると言ったところでソフィアは驚きの表情をしていたが、さらに続けた言葉に何か納得がいかないような顔をしていたが、うなずいてくれた。




うなずいてくれたので了承とって、俺は立ち上がって、前に進んだ。




そうするとゴブリンに見つかってしまい、ゴブリンどもが騒ぎ出したので、すぐさま先ほどのようにアイスピアを使って洞窟から出ているゴブリンを討伐する。




そして洞窟に捉えられている人がいないか確認をして、いないと言うことの判断ができたので、1番、有効な手段は火攻めだと思ったので、炎のボールを作ってどんどん大きくして火力を強くしていく。




10メーターくらいのファイヤーボールが出来上がった。




それをさらに火力を強めていくのをボールの中に留めておく。




丸い炎のボールの中は、すごい状況になっている。




ファイアボールの最強クラスのものを作って、洞窟の入り口に向けて投げ込む。




ファイアボールを3つ作って洞窟に投げ込んでいく。




そして俺はいつも寝るときに使っている魔法の膜を作って入り口を塞いだ。




つまり、ここからゴブリンたちは出れないわけだ。





ファイヤーボールを4つ作ったあと、入り口に魔法の膜を張ってゴブリンが出て来れないようにして、しばらく待てばいいかなと思って2人の顔を見た。




なんだかソフィアは目を見開いて、口が開いてぽかんとしていた。




アリシアも知ってはいるのに、あまりにも凄いことが起きたので目を見開いていた。





「えーっと、2人とも大丈夫?」




そこで現実に戻ってきた2人から、「大丈夫なわけないでしょ!」




と2人して突っ込まれた。


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