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地下2階の部屋

第68話 地下二階


地下1階に置いてある本を確認しても一般的な本しか置いてないみたいな感じがするので、もう地下2階の部屋に行ってみる。




鍵の束を持っているけど、地下2階の鍵はどの鍵にも会わなかった。




鍵を壊してもいいんだけど、またつけるのがめんどしいので、どこかに鍵が隠していないのか確認してみる。




地下2階に降りるためには、普段はあまり使っていないみたいだったので結構、埃がいっぱい溜まっているフロアになる。




歩くと埃が舞い上がってくるので、口を袖でカバーして、ほこりを吸い込まないようにして歩いている。




通路にはいろいろものも置いてあるし、どこかに鍵を隠している可能性もある。




鍵を隠すなら自分ならどこに隠すのかと言うことを考えてみると、普通は置いてあるものの下だったり、ドアの上の方だったりと言うのが一般的だけど、そんなわかりやすいところに隠すのかと言うことを思うと違うか!と思ったが、一応、見てみる。




まずはものが置いてあるものを、どかして下を見てみたがない。




次に上を見てみることにする。




ドアの上を見てみると、ほこりまみれの中から、金属の硬いものがあった。




それを手元に戻してみると、鍵だった。




もしかしたら違うかもわからないので、確認するためにその鍵を鍵穴に挿してみた。




そうすると回った。




かちゃっと音がして鍵は回った。




鍵が回ったので、鍵を引き抜いてドアノブを回してみた。




扉を開けて中に入ってみると、白骨化した死体があるかもわからないと思ったら、なかった。




アルコール漬けした何かがあるかと思ったが、それもなかった。




何があるかと言うと、上と同じような実験道具と、大量の本だ。




しかもいろいろな分野に分けられている魔法の書がいっぱいある。




本にもなっていない、巻物状態の書物もある。




もしかしたら自分が探し求めている本があるかもしれない!




俺は本が早く見たいと言う好奇心に見舞われる




地下2階だから窓がないし真っ暗な部屋の中。




部屋にランプがないか、明かりの魔法を使いながら部屋の中を明るくしてみる。




そうするとランプがあった。




ランプに火をつけてみて、本棚のほうにかざしてみる。




古い本がいっぱいあるみたいなので、希望する本が見つけられそうだ。




しかし建物は新しい感じがするし、俺の部屋もきれいだから、以前、住んでたところから、本を持ってきたみたいだ。




1冊の本を手に取って本に積もっているほこりを払いながら、本を開いてみる。




たまたま目について手に取った本が、自分が求めている本だった。




この本は、瞬間移動の本だった。




瞬間移動の本は、前世でも使えるものはほとんどいなかった。




もちろん自分も使うことができなかった。




本があるからといって、または本を読んだからといって瞬間移動の魔法を使えるようになるのかというと、そうではないが。




それはやってみるしかない。




瞬間移動ができれば、本当に瞬間的に移動することができるため、重宝される。




どうも、この屋敷の前の主人だったものは地下1階の部屋はダミーだったような気がする。




瞬間移動の魔法が書いてある本を読んでいくと、行ったことがない場所には転移ができないと書いてあった。




俺は分厚い本を、繰り返し読むことで理解を深めて行くが、それだけでは使うことができないみたいだったので、あと何が必要なのかということを見てみると意識の強さだが言うことを書いてあった。




魔法を使いながら、転移したい場所を思い描く。




イメージが強ければ強いほど瞬間的に動くことができるみたいだ。




本を何回か繰り返し読んでみたが、やってみなければ実際にできるかどうかわからないので、俺は自分の部屋を思い描きながら、瞬間移動を実践してみる。




集中して魔力を集めて、濃密にして、自分の部屋に意識をイメージしてみる。




そうすると目の前の空間が揺らぎだした。




揺らいで一瞬黒くなったが、ハッキリしたときには自分の部屋に転移していた。




俺は少しだけ振らついたが、それだけで済んだ。




転移したときの、めまいみたいなもんだろう。それは本に書いてあったから。




そして練習のために、もう一度、地下2階に転移してみる。




戻ることに成功した。




また自分の部屋に戻ったり、地下2階に戻ったりと言うことを繰り返して練習してみる。




数回、繰り返したらめまいはなくなった。




今日は夜遅くなったので、もうこの辺にしておこうと思って、ランプの炎を消して、鍵を閉めた。




鍵は扉の上においといた。




扉を閉めると、瞬間移動で自分の部屋に戻ってきた。




しばらくは誰もいないところで、もう少し練習してみよう!




使いこなす事ができなければ、意味は無い。





俺は前世のかけていた記憶を取り戻しつつあるので、前世では自分は異能者として扱われていた。




他の人が使えないことでも、使えるようにすることができることが人から見て異能だ、と思われたわけだから。




あらゆることができなければ……他の人とは違うから……、前世では「異能」と言われるわけはない。




前世以上に「異能」を取り戻さなければ、いろんなことに対応ができない。




これじゃ前世と同じ道を歩むことになる。




もしかしたら、そんなに時間も残されていないのかもわからない。




自分が時間に流されて、伯爵になったのが何かの理由だと思う。


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