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力を持つ者4



王妃と、この場にいる全員が、俺たちに対して、膝を床についた。


ステラ王女も王妃の横にいく膝を床につく。


王妃が「勇者さま、この度の国難に、尽力下さり、まことにありがとうございます。王が不在ですので、暫定でわたくしが、厚く、厚く、お礼申し上げます」と言って、王妃が頭を下げると、その場にいる全員が同じように頭を下げた。


俺は、しょうがなく「もう結構ですから王座にお戻りください」


王妃が「それでも、この国の王がしたことは、我々が責を負うべきこと、その責任は、王座くだけではなく、ここにいる貴族すべての責任………そして、我々は、一生、それを償う所存です。

どうか、どうか、お力をお貸しください」


なんだか、めんどしいことになってきた。


「そんな姿勢では話もできませんから、どうか、お戻りください」と言うと、全員が俺たちに一礼して戻っていった。


はぁ、もう、やだ、帰りたい


全員の姿勢が、元にもどり、王妃と王女も、玉座に座った。


「それで、俺たちに力を貸せとは?」


「その話は、別室で………」と言われた。


じゃ、ここは、何なのか?


王妃が隅に立っていた、文官に目配せした。


「オーリス王国、公爵、クリス様に、我が国の爵位をいたします」


えっ?


そんなのいらないけど………、あ~、もう、これは、断れないのか?


王妃の横に座っているステラ王女をみると、ペロッと舌をだした。


こらこら、王女が………


俺たちは誰が爵位をもらうのかもわからず、レッドカーペットの上に膝を下す。


「クリス公爵、前へ」と言う声がしたので、俺は、前へ進む。


今現在は暫定だけど、、王妃しかいないので、王妃が横に置いてある剣をとり、俺の前に進み出る。


もう、なにがなんだか、わからない。


俺は膝をついた状態で頭を下げる。


「貴殿を、我が国ウィルフレッド王国の公爵に任命する」


あーやっぱりか、そうきますか!


でも、普通なら公爵って王族の親戚しかなれないはず。


俺が住んでいるオーリス王国では、王がシャーロット姫とよくよくは、結婚させるもあって、公爵にしたと言う話も聞いているが、ほんとうか、どうか、わからない。


まぁ、勇者物語を知っている人であれば、俺がオーリス王国の公爵だから、それ以下にはしにくいと言うこともあるが、せめて侯爵でもいいんだが。


そして、俺がみんなの元に戻ると、メンバーもそれぞれの功績で呼ばれて、伯爵の爵位をもらった。


そして、それ相応の金貨をもらうことになったけど、領地は、断固として拒否した。


そして、本を読んでいる人であれば、わかると思うが屋敷をもらうことも、手間なので、拒否したが、王城に俺たちがいつでも、来れるように部屋を用意してもらったけど、使うことは無いだろう。


部屋を用意してもらうのは勇者物語に書いてあるからなんだろうけど。


俺たちは別に王城に限ったことではなく、いつでも、歩いた場所なら城に転移することができる。


しかし、俺たちをつなぎ止めたいと言う趣旨からだろう。


もちろん国家存続の危機だったと言うこともあるけど、勇者が、我が国にいると言うことを言えるからだろう。


あーなんだか、こんな、しがらみ嫌だな。


お金が、いくらあってもいいけど、俺と全員が、金貨をもらったけど、確かにすごい金額になったけど、これもコリンがやっている孤児院いきになる。


俺たちは、城で用意された部屋をみたが、かなり広い部屋を用意してもらった。


その部屋で、俺たちと王妃、王女、宰相、大臣、文官など数人の人たちの話を持つ。


「それで、何の話をするんですか?」


俺は先ほどのことがあり、猜疑心が強くなっている。


あまり、信用はできない………


俺たちは利用されることを嫌っている。


しかも、話があると言い出したのは、この国の奴らだ。


オーリス王や加盟国から言われているが、俺を取り込もうと躍起になっていると言う噂がある。


それは、わからない事でもないが。


いま、あちらこちらで変な事変が起きているから、今回のことのような事が起きた訳だし。


あまりに性急すぎると、国家自体が滅んでしまうことだって起こり得る。


どこから召喚するのは、しらないが、単純に召喚の儀式をすると言うこと自体、膨大なエネルギーを必要とする。


今回も王だけではなく、王をそそのかした貴族がいたらしい。


その有力貴族からの突き上げで、王も動かざる負えない状況に追い込まれたか、王と有力貴族が、率先して行動したのか?


俺は魔法陣の中に誰がいたのか、わからないが、その中で、一番、王らしき服を着た人がいたから、そいつが王だと仮定した。


王妃と王女から、魔法陣の中に王がいると聞いているから。


俺たちに貸し出される部屋での話が始まる。


王妃が俺に目を合わせて「あの………勇者物語の本は私の愛読書なんですが、娘も、同じように読んでいます。今まで、何回も読んでみても、面白くて、主人公が勇敢に立ち向かうさまは本当にワクワクして………こうして実物を前にしてお聞きするのは、失礼ですけど、この中にあったことは本当でしょうか?………もちろん信じていますが、あまりに現実離れしていますので………」と最後は声が小さくなる。


俺は王妃と王女を交互に見据えて、「はい、すべて、すべてあったことで、俺が経験したことです」


「やっぱり、そうですか!」と二人は嬉しそう。


おいおい、王が死んだすぐだぞ、そんなに喜んでいて良いのか?


よっぽど、王の家族でも、良い夫婦なのか、そうではないのか、わかるような光景。


たぶん、王妃、王女を、ないがしろにしてきた証拠だろう。


哀れな王だな。


自分を使うような奴らばかりを取り巻きにおいて、肝心な声が届かない。


こんなんじゃ、国の民の声を聞くまで、していない、自分勝手に政治しているだけだ。


ステラ王女が「あの~確か、女性たちの中に勇者物語を書いた人がいますよね、どちらの方ですか?」


「あっ、それは………」と言って探すと、一番、後ろに座って、なにか書いていた。


全員が指さす。


コリンが顔を上げたら、全員が見ていて指さすから………


「えっ?」


コリンは書くことに集中しているから聞いてなかったみたい。


「えっ、なに?」と聞き返すコリン。


ソフィアが「勇者物語を書いている人は?って聞くから………」


「あっ、そうなの?」


イザベラが「あの子が勇者物語を執筆しているコリンです」


王女「あの方が?」


「あの本にサインをもらえますか?」


ここはサイン会場か? まったく……あきれる。


コリンは本にサインをしている。


そのコリンが嬉しそうな顔をしているから、まぁ、いいか。


サインを終えるまで待つことにした。


なんだか時間が無駄~


サインが終わったので、こんどこそ、「それでお話とは?」


「あっ、そうでしたね」と本のサインをしたところを嬉しそうに見る二人。


その本を閉じて俺の方に顔を向ける………


しかし、なんだか、変な視線が………


「うぉっほん」と咳払い。


「あっ、そうでした、忘れていました、この方たちもサインを………」と言う王妃


という声で、周りを見ると、王妃と王女以外にも本を取り出す人々。


もう「コリン、急いでサインして」と俺が言うと全員が喜ぶ。


ステラ王女が、アリシアの横にきて本にアリシアのサインもねだっている。


もう、本当に、ここはサイン会場か!


話が進まない………




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