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力を持つ者2



俺たちは魔物を討伐して、遠くの国で地割れの現場を俺だけが先行して見に行く事にした。


俺が地割れの現場を上空から見ていると、一人の女性に見つかってしまった。


ステラと名乗った女性は、この国の第一王女らしいが、王女がこんな現場を視察するな男は、どうした?


それとも、王から誰か視察して欲しいと言われて、ハイッってすぐに手を挙げて、私が行きます。とでもいったのか?


まぁ、そんなことは、どうでもいいや、王女と対面しているが、俺は地割れの方が気になるので、地割れの近くに行って、のぞき込む。


目で地割れをのぞき込んでも、先の方は暗くて見えない……


先を確認するために俺は目を閉じて検索魔法を行使する。


俺が地割れをのぞける位置で目を閉じたので、王女が指示して、周りの人を黙らせる。


さすが、俺のことを知っている王女さま


俺は静かになったので、検索魔法に集中できる。


地割れの奥深くに意識を集中させる。


地割れの中は暗いけど、検索魔法は暗さをものともしない。


どんどん深く奥にいくけど、まだ、底がわからない。


どこまで続くのか?


こんなところに落ちたら、まず、死ぬだろう。


あちらこちらに岩が突き出ている。


検査魔法を行使して、生体反応を見つけてみると、あった………


しかし、俺が来る前に、ここに落ちた人かも知れないと一瞬、思ったが、人が落ちて生きていられるほど、地割れは浅くない。


落ちていきながら、あちらこちらへぶつかりながら、転げていく。


用心しながら、俺は検索魔法で、生体反応があったところを確認する。


あった反応は、時々、魔物を率いてくる、あの小さい奴。


以前の奴は、俺が倒しているが、こいつは、同じ顔をしている。


どこかに違いがあるのか、確認しようとしても見つからない。


俺には、まったく同じに見えてしまう。


体形も背も顔つきも、まったく同じだ。


こいつ何人兄弟だ?


いや、待てよ、人工に作られた奴なのか?


つまりクローン


どう言う手段で、それができるのか、わからないけど。


ウルフの奴は、やはり研究者でもあるんだろう。


それを実行できる高い知能があるのに、どうして、敵対するのか?


敵対する理由になった家族に関係があることはわかっている。


家族を殺されて、奴も不死なのに一度、唯一残された手段で死んだと言っていたが、復活してから、奴がおかしくなった。


家族を殺された恨みが強くなってしまった。


でも、おかしいんだよね、奴が家族と暮らしていた時に、友人がいたらしいんだけど、そいつが主犯格のように思えるんだが。


しかし、本当にことはわからない。


「!」


そういえば、俺には過去にいく能力がある、その時にいくことができるんじゃないか?


しかし、今は時間がない、この世界から離れるわけにはいかない。


なんて、ことを考えていたら、俺の横に転移する人がいた。


そえも一人じゃなく………そうメンバーたちが、終わって転移して来たみたい。


全員で地割れをのぞき込んでいる。


「うわ~、深い」とアレク


「すごいですね」とアデル


エマ「すごい深い」


リアム「うん、そうだね、あまり前にでちゃ、ダメだよ」


エマ「うん、わかっているわ」とイチャイチャしだした。


ジャネットが「ごほん、ごほん」と咳払い。


しかし、それに気が付いていない二人。


その二人を無視してステラがアリシアに近寄る。


「あのアリシアさんですよね」と言うやアリシアの両手を握る。


アリシアは驚きながら「えっ、ええ、そうですけど」と手を離したいが離してくれない。


「あぁ、憧れのアリシアさんに会えるなんて」と顔が赤くなって、ぼーっとしている顔になっているんだけど、おっと、いかん、いかん、索敵魔法に集中、集中。


アリシアが俺の横にいるため、集中力が乱される。


そこで俺は検索魔法を解除して立ち上がった。


しかし、なにか言おうとしたが、先に言う人がいた。


「あなたね、なんなのよ」とイザベラ。


「えっ、わたしですか? 私は、この国の第一王女です。そしてアリシアさんの大、大、大ファンなんです」


未だ手を握ったままの王女が答える。


「そ、そう………」とイザベラをも圧倒する王女。


そこでジャネットが、「王女様、ご主人さまの、妨げになりますので……」


「あっ、そうよね、ごめんなさい」としょんぼり


悪い人ではないみたいだけど、どうも厄介な人だ。


状況の判断ができていない。


俺は、また地割れに向かい、検索魔法を実行する。


奴の気配があった周辺を中心に探る。


そうするといた。


何をしているのかと言うと、座って膝を抱えているだけ?


寝ている?


奴は、微動だにしない。


しかし、よく見てみると息はしているみたい。


何かを待っているのか、眠たいから寝ているのか?


この地割れが、こいつの仕業だとしたら、どうして、ここから動いていないのか?


何かを待っている?


俺は、地割れだけじゃなく、広範囲に広げて検索を行う。


そして全員に念話で『検索魔法を展開して、周りを注意して」と告げた。


『了解です』とジャネット


それで全員が緊張気味に検索魔法を行使する。


もちろんアリシアも。


全員で周辺を確認しながら、サーチしていく。


今のところ、異常なし。


俺は、さらに範囲を広げて360度検索を行う。


しかし、今は何もこないし、起きない。


地割れの中にいる奴も動きはない。


どうするか?


俺は立ち上がりメンバーに向かって「さぁ、どうしょうか?」と聞いてみた。


ジャネット「まず、地割れの中のう奴を倒した方がいいかと」


「うん、俺も、そう思う、でも、奴は地割れを起こすほどの力があるとは思えないんだよね」


「では、他にいると言うこと?」とソフィア


「うん、可能性の問題だけど」


「私も混ぜて下さい」とステラ王女


俺としては普通なら混ぜることに賛成なんだが………


王女が護衛の騎士とともに、俺たちに近づいてくる。


「………、はい、どうぞ」と言うしかない。


そうすると王女は、わざわざ遠いところにいるアリシアの横に並んだ。


それをチラッとみても、ため息が出る。


アリシアと王女の後方には、護衛の騎士たちもいる。


俺は、もう何も言えなくなっているが、当のアリシアもため息。


しかし、そんなことに構っている時間はないので作戦会議をする。


もちろん、索敵魔法を展開したままで。


「どうする?」


イザベラが「地面の中の奴を倒すしかないんじゃないの?」


「うん、そうだけど、奴が何をしているのか気になるんだ」


イザベラが「周辺は、私たちが警戒しておくから、クリスは地面の中の奴を倒してきてよ」


「………そうしようか」と言って俺は地割れに向き直る。


「じゃ、みんな、あとはよろしく」と言って俺は転移した。


俺が奴の目の前に転移してきたが、それでも、こいつは動かない。


なんだ、眠らされているのか?


そのとき、すごい勢いで奴が目を覚まし、行動にでる。


奴は、俺の前の前で、一瞬でいなくなった。


しかし、俺は奴の気配を覚えているので、追跡は容易だった。


転移した奴の近くに俺が転移すると、奴は、すぐにまた転移した。


これは、揺動か?


俺が姿を現すと逃げるので、俺は、奴の気配だけを追って、魔法を使って、奴を追うことなく、雷撃を発動して倒した。


奴が転移した場所は、山の中………。


奴が身もだえしながら動いたので、木に火が移ってしまった。


俺は、動くことなく、水魔法を発動して火を消火する。


あれっ、そういえば水魔法なんて、初めて使うな。


消火したことを確認して、みんなのもとに戻ってきた。


戻ってきたが、みんな食事をしている最中。


俺も腹ペコなんだが………



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