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第655話 滅亡する世界に逆らう者3



俺たちの世界の常識とは違う系統外魔法………


それを使うのが、ウルフ。


しかし、ウルフも、どうやって、それを知りえたのか?


考えようもないが、思い当たるのは、奴だろう。


そうナサニエルだ………創造神ナサニエル。


俺の知る限り、この宇宙には、それぞれの星を任された神が一人いて、その上に、3人の神がいる。


宇宙を維持するアラスター神、生命の神であるクリスティアナ神、そして星を作る創造神ナサニエル


この3人が全宇宙を支配していると思うんだが、その上に一人いるような情報もある。


たぶん、そいつは、この3人の神を生み出した奴だろう。


3神でも、頭が上がらない神の存在……名前も知らないが、以前あった神クリスティアナは、ほのめかしていた………


絶対なる存在………それが最高神


俺の住む星の神はレイチェル、あったことがあるのはクリスティアナ神と俺を一度殺した敵対するナサニエルだけ。


俺のことを、どうして敵に回しているのか、知らないが、以前、レイチェルは、俺のことを、何かいっていたような気がする。


そして神クリスティアナも俺のことを「運命の子」だと言っていた。


それが、どういう意味を持つのか?


あまりにも情報がない………俺は、このままで、俺たちが住む世界を救うことなんてできるのか?


それとも、俺がメンバーの誰かを殺されて、ひどい悲しみに襲われ精神を壊して、場合によっては、俺自身が、この星を壊してしまうことだってないとは言えない。


たぶん、俺の隠している魔法や、普段、使わない魔法を使えば、それも不可能なことではない。


俺は、自分自身でも、何ができて、何ができないとかわかっていない。


普段から使っている魔法は、理解しているが。


多くの魔法を持って使えたって、使うチャンスがないと使わないから、わからない。


以前、巨大なカメを仕留めた時の魔法………あれこそ初めて使う魔法だった。


その時の感覚は、俺じゃないみたいだった。


あの時はアレクがカメに突っ込んでやられた勘違いして、俺は怒りに満たされると思っていたが、あの感覚の時は、まさに異常状態だった。


異常なほど冷静でいられたが、普段の自分じゃなかった。


なんだか自分が高位の存在になったような気がした。



俺は、派遣したメンバーのことを確認しながら、山荘で世界中に検索魔法を展開して早めに見つけるようにしている。


俺の集中を乱さないように、離れたところに座って、ノートに何か書いているコリン。


また勇者物語の新刊を出すのだろうか?


ときおりコリンの書く音が聞こえる。


俺は目をつぶって集中を切らさないようにしている。


ジャネットたちの行ったところは上手くいっているが、パトリシアたちが行った場所は、膠着こうちゃく状態だ



俺たちが、分散して各地で魔族と戦っている時、俺が結界で魔族を止めている国で、事件は起きていた。


俺たちは、と言うか、俺は魔族ばかり追っていたので、それに気が付くのが遅れてしまった。


と言うか、誰がそんなことを考えたのか?


まさか、と言う事態が俺たちのいる場所から遠く離れた国で起きていた。


俺たちがいる国とは裏側にある国でことは起きた………


その国はエイベル王国。



エイベル王国の首都で、国王のエイベル六世が陣頭指揮をとり、勇者召喚の儀式を執り行っていた。


「最近の世界情勢を鑑みて我が国を守るための勇者を異世界から召喚することにした」と周りにいる神官たちに告げる。


この国は、独立して協会がある訳ではなく、国王が神官たちを束ねることになっている。


並んでいる神官たちのリーダーらしき男が、しゃべり始める。


「国王様、勇者召喚は大変、危険な儀式になりますが、もし、失敗しようものなら、王都が消滅することも考えられまする、どうか、もう一度、再考なされることを

………」


「ええいっ、世の判断に異を唱えるか?」


「いいえ、めっそうのありません」


「遠い国にいる勇者は、盟主として所属する国を守っているではないか。わが国でも勇者がいないのであれば召喚してでも、勇者に、この国を守ってもらいたい」


「はい、私の耳にも、かの勇者のことは聞き及んでおりますが、大変な実力の持ち主だと言うことです。しかし、あの勇者は異世界からの勇者ではございません」


「お前は、まだ私に意見するのか?」


「いいえ、めっそうもございません」っと言いながら、頭を下げる。


「今いる、かの勇者はクリスと言うたか?」


「はい、そのように聞き及んでおります」


「勇者クリスかっ」と国王は考えながら上を向く。


「どれほどの力をもっているのか? 我が国にも是非欲しいが、それも叶わぬなら命を懸けてでも我が国の古いにしえの召喚の儀式を執り行うこととする」


「ははっ」


「よいか、お前ら、一命をかけてでも成功させるのじゃ」


そこに伝令が入る。勢いよく扉が開けられ兵士が飛び込んでくる。


「申し上げます」と肩で息をしながらも急いできたのがわかる。


「何事じゃ?」


「はい、王都から東に20キロの場所に魔物が集まっております」


「なに?」


そこに今まで口を閉じていた宰相が発言する。


「東に20キロと言うか………それで進軍スピードは?」


「はい、進軍スピードは遅いようですが、どんどん、増えています」


宰相「一番、近い砦に兵を集結させろ」


「おい、すぐに他の将軍に出撃を命じる」とエイベル六世


王と宰相は、目を合わせて頷く。


「神官よ、すぐに勇者召喚の儀式を始めよ」と焦り始めた王様


「ははっ、かしこまりました」と言って、すぐに動きだす神官たち。


神官たちが出て行って、次から次に報告が入ってくる。


そこに将軍らしい服装をした、人も入ってくる。


甲冑に刀を下げた武人と言う言葉があっている恰幅の色黒の大男が王に向かって膝をつき、「王よ、只今から準備が整いしだい出撃いたします」


「うむ、王都は、将軍の腕にかかっておる」


「ははっ」と言って頭をさげて急いでいる将軍は言葉少なく立ち上がり急いで部屋を後にする。


そこに王妃と王女らしき人物も慌てて、扉が開いている部屋に入ってくる。


「あなた、城が慌ただしくなってきましたが?」


「うむ、心配するな、王都から遠く離れた場所で魔物が出ているらしいのじゃ」


「魔物ですか?」


「うむ、わしに任せておればいい、大したことはない………そちたちは、城でゆっくりしておれば良い」


「そうですか?」


そこに王女が「あの、お父様」


「なんじゃ?」


「遠く離れたオーリス王国と言う国に、勇者様がいらっしゃいます、その方に助けていただくことは?」


王は初めて聞いたようなふりをして「なあに、心配いらぬ、わしに任せておればいい」


「ですが、オーリス王国の勇者様は、本に出てくる人物で、私の愛読です、大変、素晴らしい方と言うことですが………」


「………心配はせずとも、わしが手を打っておる」


「そうですか」


「ほれ、部屋に戻っておれ」と言われれば、もう戻るしかないので、二人は、心配そうにして部屋をでていく。


エイベル六世は王座から立ち上がって、宰相や文官たちを引き連れて作戦会議室に出向いていく。


エイベル六世が作戦会議室に入ると、大きなテーブルの上には、これまた大きな地図が数枚、広げられている。


急いで準備しているが、まだ、整った訳ではない。


エイベル六世が部屋に入ると全員の前が王に向けられる。


「全員、それぞれの仕事をせよ」とエイベル六世


それを聞いた兵士や文官たちはいっせいに動き始める。



部屋に戻ったオリビア王女は、ゆっくりすることなく、机の上に置いている本を手に取り日差しが差し込む窓に向かい膝を下して、床に本を置いて両手を合わせる。


「どうか、どうか、勇者クリス様に届きますように………」と言いながら、一生懸命に両手を合わせて祈り始める。


「どうか、どうか、この国をお救下さい、勇者クリスさま………」


そこに自分の部屋に戻っていた王妃も王女が祈っているのを見て、王妃も膝を床におろして両手を合わせて自分の娘と同じ言葉を言う。


二人して「どうか、勇者クリス様、助けて下さい………」と言う言葉を繰り返す。


二人が祈っていることを知る由もなくエイベル六世は、魔物との戦いを準備していく。



山荘で現地に行く事もなく、メンバーを派遣することをしているが、他人が危険なことをしているのに自分が安全なところで見守るのは、良くないが、以前だったらできなかったことができるようになっているから、現地に赴くことなく監視することはできる。


なによりも、それぞれに分身体を行かせているから、自分がいくことなくできる。


3チーム派遣しているので常時監視している。


自分が参戦してしまうとできなくなることもあるので、俺の意識は分身体だったり、上空から見下ろす感じて見ている。


つまり分身体の目からと、上空から監視することをしているから6面の画面を見ていることになる。


そして、それだけではなく、全世界中に探知スキルを展開している。


しかし、俺は大変な作業をしいることを実感しているが、変な魔力を感じている。




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