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第648話 世界滅亡へ(幕開け)12



ライオネル公国に沸いて出てきている、魔物の近くに人が住む村があり、その人たちを、どうするか? と言うことを考えていると、先ほどメンバーを転移させた方法と同じことをしてみることにした。


王城の中の練習場の広大な土地に、数人ずつ転移させる。


まずは子供と女性から。


それを繰り返している時に、メンバーが転移してきてくれた。


転移させた人たちはメンバーに任せながら、俺は転移を繰り返す。


転移を繰り返しながら、俺はあるアイデアを浮かべた。


それは村を守ること、しかし数百人いるから村じゃあなく、町だと思うが、そんなことは、どうだっていい………


村でも町でも、人の命を守ること。


そして人が住む場所を守ること、そのために、村人を転移させながら村を結界魔法で覆っていく。


村の門から塀から全体を覆う。


俺は、上空から結界魔法を村全体に構築していく


村人の転移は、女性、子供は終わった。


あとは男性のみ。と思ったところで魔物が動き出した。


魔物の一端は、村に向かっている。


まだ、距離があるからいいけど、そのうちに、俺は、村人の転移を繰り返していく。


もう半数が転移できたが、あとの半数が問題だ。


転移してきた人は、突然の目の前の光景に驚きながら、メンバーに説明してもらうことで、ある程度は納得している。


しかし、俺を見る目線が、どんどん増えている。


なかには「勇者様に助けてもらった」と喜ぶ人もいれば、「あれが稀代の勇者か?」と言う人もいる。


好機の目線に見られながら、メンバーから注意されている人がいるけど、すぐに黙って俺の集中を妨げることが無いようにしてくれている。


黙ってくれても、俺を見る目の数は増えるばかりだ。


俺が村人を転移させるたびにメンバーの女性たちが状況の説明をしてくれている。


また兵士や騎士が駆けつけてくれて食料を配布したりしている。


当然、村の人が消えていることに、残っている人はおびえながら剣を構えている。


しかし、消えることも不安だが、動き出した魔物が、森を覆ってしまうほどの数になる。


俺は村人の転移を急ぐべき魔法の威力を上げていく。


もう少しだ………


あともう少しで終わる。


しかし、全員を転移させるまえに、魔物が俺が構築した結界に到達した。


魔物たちは当然、前を阻まれていくことができなくなる。


どんなに魔物の爪を立てて破壊しようにも難しい。


手の爪で引っかいたり、足でけったり、体当たりしている奴もいる。


魔物の中には、なんだか知らないが、空を飛ぶ奴も数体いるから、そいつがワイバーンって言うのか知らないが、突進して結界魔法の障壁に激突して死んでいる………


しかし、魔物で空を飛ぶ奴は初めて見る………


この世界には、あまり空を飛ぶ奴を見たことがないから、これも異世界から来た奴なのか?


それとも、たまたま、出会っていないだけなのか?


まぁ、あとでジャネットに聞いてみればわかることだ。


飛行魔法で飛んでいるときも、そんな奴に出会っていない。


俺を避けている可能性もあるが。



村人が全員、転移を終えて、俺は周りにを見ると、メンバーや騎士、兵士たちに交じって文官も多く動き回っている。


テントを立てている人もいるケガ人はいない。


俺は、あとのことは、この国の騎士、兵士、文官たちに任せて、俺たちには俺たちにしかできないことを考える。


もちろん、それは魔物を討伐すること。


俺が魔物の監視の目を光らせているあいだ、任せることができるようになったメンバーが、俺の横や後ろに集まりだした。


集まりだしても、俺の邪魔をする人はいない。


今が大事な時だとわかっているから。


俺は、集めた膨大な魔力で、剣を作り出した。


なんだか、エマが、もう剣にはなってくれない気がしたから。


どうしてか、わからないが、エマから聞いた訳ではない。


全員が、俺の周りに集まってきた、これで準備万端だ。


「さぁ、前の前の敵を倒しに行こうか?」


「うん、そうだね」

「私たちしかいないね」


「あっ、でも、ご主人さま、気が付いているよね」とアレク


「うん、わかっている」とだけ、答えたが、そうここだけじゃなく、あちらこちらで、魔物の進行が始まっている。


同時進行で、俺たちがメンバーを分けても、手に負えるものじゃない………


せめて、加盟国だけは守る必要がある。


そして以前、訪問したイーノック王国なども守る必要があるが、人が足りない。


俺たちが魔法を使う時は、周りから魔力を集めることをするが、それでも肉体的な疲労が無い訳じゃない。


周りから魔力を集めるが、精神的な疲労や、魔力量以外の疲労が蓄積していく。


しかも、周りを囲まれれば、焦りや緊張から、油断が生まれる。


そんな現場に、単独で行けとは言えない。


二人でも少ないような気がしているので、俺はパーティーを分散したくない。


これから先も、生き残るんであれば、メンバーを死地に赴かせることはしたくない。


しかし、加盟国の陽性があれば、行かなければならない。


勇者と言うよりも、その国の貴族としての役目もある。


どうするか?


加盟国であるオズワルド王国、ダイラス連邦国にも魔物反応が現れた。


しかし、今、ここを離れるわけにはいかない、今は、神獣たちの方が魔法力は上だが、それでも、この数では、簡単にはいかない。


集めた魔力は、まだ十分な量はある………


そこで俺が考えたことは、一つずつ解決していくこと。


俺は周りにいるメンバーを見渡し………終えると説明することなく集中に入る。


説明する必要がないような気がしたからだ。


全員が俺のことを信用してくれて、「クリスのやりたいようになればいい、あとは私たちで何とかするから」………という、しっかりと目を見て意思だけが伝わったような気がした。


まぁ、俺の勘違いでなければだけど………


俺は集めた魔力を加盟国の魔物の出現にターゲットを合わせる。


今は、ここ以外では2か国だ。


オズワルド王国、ダイラス連邦国の2か国に現れた魔物………


俺は、オズワルド王国、ダイラス連邦国で魔物の近くに人がいないことを確認した。


その2か国に半円の魔法結界を張っていく。


そして、今、俺たちがいる魔物たちにも村とは別に結界で覆っていく。


3か所同時に結界魔法で魔物の大軍を覆うことができるとは思えなかったが、何とか、完成した。


そしてコリンを通して通信を送ってもらった。


俺が目を閉じて、コリンに言う。


『コリン、加盟国に、非常事態を発令して、すぐに整えるように……と』俺からの言葉は以上だが、あとはコリンが実際に目で見て体験しているので、付け加えてくれるだろう。


俺が言うとコリンは、すぐさま、動いてくれる。


コリンのもとにソフィアも駆けつけて、二人で話している声がしている。


世界中で魔物の大軍が押し寄せてきている。


一瞬、迷ったが、俺は出現した国に対しても、魔法結界で魔物だけを覆った。


世界中で、結界魔法が突然、出現した数は8か所………


さらに、増えつつある


今は目の前の魔物たちは俺の結界魔法の中で、うごめいている。


結界魔法の中には人はいないことは確認済みだ。


加盟国が3か所、そして他が5か所


これをどうする?


いつまでも結界を維持できるか、わからない。


いつかは魔力の限界があるかも知れない………


今までは魔力切れを起こしたことは無いが………


どうする?




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