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第644話 世界滅亡へ(幕開け)8



なんとエマとリアムがネコから人型になったことに俺は、驚いた………


しかも、人型が、本来の姿だったなんて。


人の姿をしていても、どれが本当の姿なんだろう?


剣? ネコ? 人型?



今は戦闘中なのでリアムは、またマントになったけど、目の前では人型化したエマが悪魔と戦っている最中だ。


エマはいつの間にか、剣を作り出している。と言うことは錬金術が使えるのか、アイテムボックスをもっているのか?


この二人については謎が多い。


いや、二匹か?


俺は小さな女の子を守る結界を維持しながら、エマの戦いを見ているが、危ないことは一つもない。


俺と同じように剣と魔法を使いながら悪魔を倒してしまった。


エマがこちらに帰ってくる前に、女の子に近づいたので俺は結界魔法を解除した。


悪魔の死亡は確認している。


安心して小さい女の子に近づいている。


エマが女の子に優しく声をかけると女の子は泣き出して、エマに抱きついた。


なんだか、この光景がすごく良い………聖母って感じ?


これが、俺だったら、こうはならない。


欲にまみれて、口からよだれを流しそうな感じに思えてしまう。


俺は索敵魔法を展開しながら、二人の光景を見ているとメンバーが少しずつ俺のもとに集まりだした。


目の前の光景を俺が見ていると、メンバーも見る。


イザベラが「ちょっと、あの綺麗な女性、誰よ」


「えっ、エマだよ」


「えっ? エマって剣かネコの姿でしょう? あんな綺麗な子な訳ないでしょう?」


「いや、ほんとうだって」


ジャネットが助けてくれて「そうですね、あれはエマですね」


「うん、そうだよ、俺も先に言っておくけど、知れなかったからね」


「そ、そうなの?」とアリシア


「うん、さっき、初めて、あの人型になって悪魔と戦ったから………」


「そうなんだ」


念話『おい、リアム、こんな時こそ、黙っていかないで、出てきて応援してくれよ』


リアム『………』


『おーい、リアム?』


リアム『はっ、寝てました。なにか言いました?』


『いや、もういい…』


また、夜更かしして本を読んでいるんじゃ、ないだろうな?


エマが立ち上がって、女の子と手をつないで、こちらに来た。


エマ「ご主人様、この子を母親のもとに届けてきます」


「うん、了解、注意するんだよ」


「はい」と言って歩いて行こうとしたら、「私も」と4人もついていった。


もちろん、その4人は、アレク、アデル、アイリス、エイミーの4人だ。


俺は、6人で歩いていくのを見送っていると、念話が入ってきた。


念話『クリス様、こちら、ブラッドフォートのハワードですが、聞こえますか?』


『うん、ハワード、久しぶり、どうしたの?』


『あっ、はい、こちらこそ、お久しぶりでございます、クリス様。実は困った問題があって、緊急事態なんです。ぜひともお力をお借りしたいと思いまして』


俺は、ただならぬ気配を感じて『なにがあった?』


周りにいるメンバーも俺を注視する。


『この王都から、10キロの山地に、魔物の出現と言う情報があって、数が大したことなければ、こちらの者で対処できるのですが、数が増えていてですね』


『どのくらいの数?』


『それが5万は超えていると言う報告が入っています』


『そ、そうなんだ、数が多いね』


『はい、ぜひとも力をお貸しいただけないかと』


『そうだね………うん、わかった、すぐに向かうから、そのまま監視をお願い』


『わかりました、では』


う~ん、どうしようか? まだ、この国に悪魔の反応がある。


俺、一人が悪魔を討伐して、早めに向かうか?


ジャネットが「私とロゼッタ、パトリシアで、ここは掃討しますので、ご主人様は、あちらへ」


「了解、なにかあったら、すぐに連絡を」


「はい、わかりました。エマたちも、帰ってきたら、すぐに向かうように言います」


「うん、そうだね。じゃ、消耗を最小限にするため、俺が転移させるよ」


「うん、わかった」とイザベラ。


全員が俺の周りに集まってきた………ジャネットに向かって頷いて、転移した。


転移したのは、俺とアリシア、イザベラ、ソフィア、コリン、セラフィーナ、シャーロットだ。


まずは7人でブラッドフォードへ行く。


俺は転移する前に、検索魔法で魔物が多いエリアを特定して、それに対して人が多い場所を特定して、その場所に転移する。


転移して、俺は、遠くを見る魔法で、うごめく黒いものが見える。


確認して後ろを振り返ると、陣地みたいなものがあり、木でバリケードが作られている。


その後方に、冒険者、騎士、兵士が並んでいる。


まずは急に出現したのが、敵ではないと言うことを証明しないと、後ろから攻撃を受けかねない。


「みんな、挨拶を済ませておこうか?」


「うん、そうだね」とソフィア


「でも、ここは加盟国だから、余計に、そういうのが必要だね」とイザベラ


「うん、そう言うこと」


俺を先頭に歩き始める。


転移をして移動することも考えたけど、俺たちを知らない人がいる可能性もある。


急に知らない奴が消えて、目の前に現れたら良いとは思わないから。


まだ、魔物が攻撃するまでには時間があるから。


数分で、やっとバリケードにたどり着く前に、遠くから、そこにいる人に声をかける。


「俺たちは、あやしい者じゃない、オーリス王国のクリスが来たと指揮官に伝えて欲しい」


「クリス?」


「そうだが」


「では、あなたが勇者のクリス様ですか?」


そこに後ろから出てきた豪華な装備を付けた人が出てきた。


「ああ、そうだが」


豪華な装備を付けた人が「お初にお目にかかります、私が、この現場を預かっている者です」と言って俺に対して地面に膝をついて頭を下げた。


指揮官が地面に膝を下すと、周りの騎士、兵士たちが、同じようにする。


立っているのは、冒険者だけ。


そこに、さらに後方から恰幅の良い大男が出てきて地面に膝をついて「私が、冒険者ギルドのマスターをしている者です」と名乗ったが、冒険者ギルドマスターは膝をつく必要はないと思うけど………?


「状況を教えて下さい」


「では、時間がありませんので、ここで説明させてもらいます。おい、だれかテーブルと地図を持って来い」と指揮官が言うと、すぐにテーブルと地図を持ってくる。


俺と後方にいるメンバーがのぞき込むと、地図には詳細ではないが、今の位置と、魔物の位置くらいは表示していた。


指揮官が「今は、3時間くらい前に、一報が入りまして、準備を整えている状況です」


「早いですね、立った3時間前の一報で、ここまで来て準備を整えているとは」


「それは、もう、すぐに駆け付ける用意をしておりました。まさか、勇者クリス様が来て下さるとは」


「うん、ハワードから要請があったからね」


「えっ、ハワード王からですか?」


「うん、そう」


「しかし、魔物たちが多すぎて、勇者様が来られても、大変、危険な状況ですが、今、さらに応援を要請している所です」


「いや、これだけいれば十分でしょう?」


「え、あ、あの………?」


「このメンバーがいれば大丈夫でしょうと言ったんですが」


「あっ、いや、ここには騎士、兵士、さらには冒険者を集めていますが、それでも300人もいませんよ」と言いながら冒険者ギルドのマスターをチラッと見る。


「いや、もう集める必要はありませんよ。俺たちだけで、何とか、やってみますから、うち漏らした奴はお願いしますけど」


「………しかし、あの数ですよ、勇者のパーティーメンバーと言っても、勇者様、含めて女性ばかり7人ですよ、たった7人で、あの数の魔物を相手するですよ」


「まぁ、そこは見ててください」と言って、振り返ると、さらにメンバーが転移して来た。



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