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世界滅亡へ(幕開け)



俺たちが勇者物語の話をしている時に、世界への滅亡が迫ってきている。


俺の知らないところでウルフが暗躍していたからだ。


ウルフは、空間を使って、世界を破滅への道へ導こうとしていた。


******


俺たちはオーリス王国の城で王に今回の教皇とのことを報告して、1日、城に滞在して、シャーロットだけを残して、自分の屋敷に戻ってきた。


屋敷ではセバスチャンが、家のことや、ポーション作りを指揮してくれているので、任せっきりになっている。


有能な執事がいると、本当に助かる。


この頃には、俺たちのあだ名が勇者と十三人の悪魔だったのが、勇者物語の本のおかげで変化してきたそうだ。


どんなふうに変わってきたのかだって?


それはね、俺は変わらないけど、メンバーの呼び名が変わったことなんだ。


「勇者と十三人の守護者」と呼ばれ出したらしい。


または「勇者と十三人の天使」なんていうのもあるらしい。


なんにしても悪い名前でなければいいと思うけど、俺のネーミングは変わっていないから。



俺たちがオーリス王国の屋敷で、鍛錬をしていると、どこかで地響きが起きた。


「ゴゴゴッゴゴゴー」


「グラグラ、グラグラッ」


「おっ、地震か?」


揺れで驚いている女性たち。


女性たちは地震が嫌いな人もいるみたいなので、手を取り合っている光景が見える。


俺は、早速、検索魔法を行使してみた。


オーリス王国の近くに感じたが、結構、遠いところが震源地みたいだ。



「みんな、早速、確認のため、現地に行くよ」と言うと、それぞれでいくことを念頭に置いていたが、なぜか俺の周りに集まってきた。


ジャネット「ご主人さま、今回の地割れは、なんだかおかしい感じがします」


「うん、そうだね、確認する必要があるからね」と言うと、ジャネットも俺に引っ付いてきた。


「‥‥‥」


まぁ、ジャネットだって、こんなおかしい地震は初めてだから、怖いのかな?


まぁ、しょうがないよね‥‥‥


「じゃ、みんな俺につかまって」と言うと13本の手が、俺のどこかを掴む。


変なところを握る奴はいないみたい


でも、不謹慎だけど、懐かしい感じがする‥‥‥昔は、このやり方しかできなかったからな。


今では、俺に頼らなくても自分で飛んだり、転移する能力をメンバー全員が持ち合わせている。


「じゃ、行くよ」と俺は検索魔法で確認した上空へ転移を実行する。


震源地の上空に対空しながら、見下ろしているが、地面の割れが大きく見える。


地面に大きく亀裂が入り、かなり遠くまで続いている。


「すごいね」とソフィア


「うん、クリスが暴れたみたい‥‥‥」とイザベラ


「ちょっと、それってひどくない?」


「ううん、全然、ひどくない、普通」とイザベラ


はぁ、冗談でも言い過ぎだろう?


俺たちは、それぞれの魔法を使って、地面が割れたところに降りてきた。


どこまで続いているのか、目で見ても深さはわからない。


アデル「うわ〜、すごいね、深いや」


アレク「うん、すごいね」と二人して、覗き込んでいる。


「こらっ、二人とも落ちるぞ」と言うと、サッと戻った。


「次の地震が起きる可能性があるから、いつ起きても大丈夫なように気をつけて」と俺が言うと2人とも手を挙げて「はーい」とわかっているのか、分かっていないのか軽く返されてしまった。


「でも、この地震が自然のものなのかな?」


「えっ、クリス、疑っているの?」とアリシア


ソフィア「そうだよ、自然だと思うよ、イザベラじゃないけど、こんな大きなこと、クリスでも不可能でしょう?」


「‥‥‥まぁ、そうだね」


「!う〜ん、なんか変な言い方するね」とイザベラが食いついてきた。


「いや、なんでもないよ」と後退りながら言う。


「まぁ、まぁ、みんな、ご主人さまを責めないで」とアイリス


子供に言われちゃ、みんな黙っているしかなくなった。


でも、容姿が子供っぽいけど、実は違うけどね。


アイリスが、俺に近寄ってきて「この地震、自然のものじゃないですよ」と言ってきた。


「えっ、どうして?」


「それがですね、震源地のあたりに索敵魔法をやって見てください」


「えっ、この奥に?」


「はい」


俺はアイリスに言われるまま、索敵魔法を下に向けて放ってみた。


検索魔法を使っている時に、横にアデルとアレクがやってきて、隣に並んで、同じように検索魔法を使い出した。


わざわざ、隣に来なくても良いと思うけど。


三人で、揃って検索魔法を地面の割れ目の部分に向けて、探りを入れる。


結構、割れ目が深くて、数キロにも及んでいる。


少し離れたところでは、アイリスが、割れ目を見ているけど、ここに何を感じたのか?


しばらくやっても、何も言わないもんだから、全員が地面の割れ目の近くにきて、検索魔法を仕出した。


つまりアイリス以外が、検索魔法をしている。


「どうですか?」とアイリス


「う〜ん、今は何も気配がないね」


アデル「うん、そうですね、ご主人さま」


アレク「うん、私も何も感じない」


「アイリス、何を感じたの?」と聞いてみた。


「そうですね、人、いえ、あれは悪魔の気配ですね」


「悪魔?」


「はい、神聖国に行った時にいた悪魔のオーラと同じ気配ですね」


「この下に?」


「はい、下に確かにいました」


「俺たちも、すぐに来たわけだし、そんなに早く来れるはずはないから‥‥‥」


アリシアが「ということは、これは悪魔の仕業ということね」


「うん、そう言えるね」


シャーロットが「でも、今はいないんですよね」


「うん、そうだね、これだけ皆んなで検索魔法をしたんだ、見つからないはずはないよ」


「どこに行ったのかな、目的はなんだろう?」とソフィア


「それは、今はわからないね」


セラフィーナが「下には普通の地割れ以外はありませんでしたよね」


「うん、なかったね」


「ねぇ、アイリス、悪魔の気配は、どの辺で感じた?」


アイリスは地面に木の棒で位置を示し始める。


「今がここで、それからずーと下の、この辺りに一瞬だけ、気配を感じたんですよ」


「うん、わかった、ちょっと行って現地を確認してみるよ」


「えっ、罠かもしれないよ」


「だから、その時は、ここから察知して教えてよ」


「まぁ十三人で見張っているから、大丈夫だと思うけど‥‥‥もしかして地面が閉じたりしないよね」


「えっ、割れた地面が、閉じるっていうこと?」


「うん、それでクリスが挟まれちゃうなんて‥‥‥」


「そ、その時は、転移で逃げるから」


「でもだよ、それも知っている可能性もあるんだよ」


「でも、そんなに一気に閉じることはないだろ?」


「まぁね、でも用心してよ」


「了解」と言って他のメンバーは監視してもらって、俺だけが地割れの悪魔が感じたところに降りることにした。


「じゃ、行ってくる」と言って飛び降りる。


転移するのではなく、本当に自然にできたものなのか確認するために、ゆっくり飛行魔法を使って降りていく。


時々、止まりながら確認して下へ、下へ、降りていく。


どれぐらい深いのかわからないけど、かなり深いことだけはわかる。


上を見上げると、メンバーたちが心配そうに覗き込んでいる。


心配そうに覗き込んでいる人たちの中に、数人がミニスカートを履いている。


かなり下に来て上を見上げたからよかった。


多分、あとで戻っても文句は言われないと思うけど、戻るときに注意しなければ。


つい目がいってしまうから‥‥‥



ゆっくり降下しているけど、かなりの時間が過ぎていく。


飛行魔法で降りていきながら、下をみると、まだまだ距離があり、最下層には到着しない。


下に降りていくと湿気が強くなってきた、土特有の匂いが強くなる。


下に検索魔法で確認しながら、降りていく。


しかし、地面の割れ目以外のものは見つからない‥‥‥


う〜ん、どうするか? 


このまま、下まで行くか?


「ドガァアアァアアァアアァアア‥‥‥」


すごい横揺れと縦揺れを起こすような地面の振動が起きて、壁が崩れ始めた。


念話「ご主人さま、遠くの山が噴火しています」とジャネットから


俺は、緊急事態だと判断して転移で地表に戻った




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