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勇者のレゾンデートル(存在意義)7



緊急に帰ることになってしまったが、俺たちの住む国で緊急事態が起きたからだ。


つまりオーリス王国で、魔物が大量に発生したことだけど、俺たちの方が早めに気がついたので、オーリス王国の国の機関は気がついていない。


ということなので、俺たちは、今でも用意されている王城の借りている部屋に転移してきた。


「シャーロット」と俺がいうと


「ええ、わかっています」と言ってシャーロットは走って部屋から出ていった。


待っている間に、食事を済ませていない人は、俺が異空間から出したもので食べてもらい、俺も食事にありつく。


しかし魔力を消費していないので、空腹感が普通だ。


アレクとアデルは、すごくたべているけど、文句を言っている。


「もう、戦えると思っていたら、ご主人様が、先にあんな魔法を使うから、ほとんど戦うことができなかった」とアレク


「うん、そうだね、アレクちゃん」とアデル


文句を言いながら、食べている。


納得がいかなかったら、お腹が減るのね、君たちは……


そこに王と兄である皇太子を連れてシャーロットが部屋に入ってきた。


「これは、王様」


「いや、挨拶はいいから、本来なら、こちらから挨拶をするべきなので、それよりも王都の近くに魔物がいるというのは本当ですか?」と突然に丁寧な話言葉になる。


「はい、王都の東側に魔物が……そうですね、30万近く集結しているみたいです。しかし、まだ動き出していません」


「30万……」王はあっけにとられた。


「お父様……」とシャーロットが王の体をゆする。


「ああ、すまん、あまりにも突然なことなので」


王子が「そんな、数はまだ、報告にもあがっていませんが」


「はい、ついさっき、察知したことですから、まだだと思いますよ」


シャーロット「私たち、さっきまで、この星の反対側にいたんだけど」


「えっ、反対側……」と王


「もう、お父様、話の途中で停止しないで……」と王は許られて起動した。


「すまん、あまりに現実離れしていてな」


シャーロット「それで、反対側の国で魔物が25万出没したのを倒してきたところだったの」


「なに、お前がすべての魔物を倒したのか?」


「違うわよ、もう。魔物を倒したのはクリス様よ」


「ああ、そうなのか」王は魔物30万と聞いて、そこから考えられなくなっているみたいだ。


「一応、すぐに準備を開始してください」


「ああ、わかった」と言ってシャーロットの兄である王子に一任した。


任された王子は走って部屋をでていく。


俺は「王様、いいですか? 東の、あの方角から魔物は襲来してきていますが、中には空を飛ぶ奴もいます。」


「空を魔物が飛ぶ?」


「あ、言い忘れていましたが、違う世界のまものです」


「えっ、違う世界?」


「はい、異世界からの侵略者です」


「おいおい、なんだか話が物騒なことになっていないか?」


俺は、もう隠す必要はないと思い、「王様、あと、どれくらいか、わかりませんが、この星は滅亡に向かって走り出しています」


「なに?」


「あと数年かも知れませんが、数か月後だということもあり得ます。その一端が、今回の魔物です」


「そ、そうなのか?」


「はい、間違いなく」


「世界が滅亡ではなく、星が滅亡する?」


「そうなると思います」


「星が滅亡するということは無くなるということ……、そうすると国なんかも消滅する?」


「はい、そうです」


「なにが原因だ?」


「たぶん、ウルフですね」


「なに、あのウルフか?」王がウルフを見たのは、一度だけ、戴冠式に俺たちが出席して、そのあとに俺の爵位の授与のときに、ウルフは襲ってきた。


あのときに初めてウルフが人に憑依しているところをみた。


「そ、そのウルフを止めない限り、我々が生き残ることはできない……」


「そうなりますね」


「では、やはり貴君に頼むしかない」と俺の方に向き、手を取る。


「俺もできる限りの努力をしますが、オーリス王国でも油断なく準備をして下さい」


「ああ、わかった、王子だけに任せるのではなく、私も先頭になって用意させよう」と王は急いで部屋から出ていく。


「コリン、加盟国に報告書を作って送ってくれる?」


「うん、もう、準備はできている、これで良い?」と言って俺に紙を

見せる。


俺はざっと紙をみて「うん、大丈夫だ、すぐに送って」と言うとコリンは用意を始めた。


魔物が前回とは違うことが、問題だ。


散らばらないうちに倒す必要がある。


「じゃ、みんな行こうか? できるだけ魔物が散らばることなく、一網打尽にしていくよ。今回は空を飛ぶ奴がいるからね」


「うん、いこうか」とソフィア


「あっ、それと必ず、一人にならないように二人一組でいこう。」


俺はアイリスとチームを組む。


「あ~アイリス、ずるい」とアレク

「アイリスいいな」とアデル


俺は俺の魔力をメンバーに伝わっていることを確認して「じゃ、いこうか?」


「うん」

「了解」と言う声とともにチームで転移した。


「じゃ、俺が先に転移するなら、目印は俺にして…」と言って俺が先に転移した。


全員が検索魔法ができるようになっているし、転移の魔法も使えるようになってきた。


しかし、まだサポートが必要なメンバーもいるので、その人には神獣がサポートしていく。


徐々に俺と同じ能力を身に着けつつあるメンバーは頼もしく思える。



俺とアイリスが転移した先はオーリス王国の王都の城門の外側の上空。


城門では、やっと騒ぎになってきている。


メンバーが転移してきて俺の横にいる。


上空から見ると、遠くの方が真っ黒くなっていることがわかるくらい魔物の数が多い。


しかし、ウルフは、あの数の魔物を、自分の世界から持ってきているんだろうか?


それも、どうやって従わせているんだろう?


あれだけ多くの魔物を操るなんて、簡単ではないと思う。


あっ、もしかして、アリシアを狙った奴が、操っているのか?


全員に「みんな、アリシアを狙った魔物の気配を探して」


「あっ、それなら、もう、見つけています」とジャネット


「あっ、うん、私も」とアレク


流石に話が早いな。


俺も索敵魔法を展開して、姿を追う。


そうすると2体いることがわかった。


しかし2体を先に倒してしまうと、烏合の周になることが言える。


「あやっっている奴に注意しながら、敵を殲滅しよう。操っている奴は、最後の方で片付けようか」


「うん、それがいいわね」とイザベラ


ジャネット「では、いきましょうか、私たちの本領発揮ですよ」


「うん、そうだね」とソフィア


「いつもクリスにばかりに背負わせていけないよ」とアリシア


「わ〜い今度は活躍できる」とアレク


「うん、アレクちゃん、やろうよ」とアデル


パトリシアが「シャーロット、セラフィーナ、実力を出す時だよ」


「はい、先生」とシャーロット


「頑張ります」とセラフィーナ


いつからパトリシアが先生になったのか?


練習中も、三人でいることが多いから教えてもらっているのかな?


「じゃあさ、横並びになって、攻撃しない?」とエイミー


「あっ、いいね」とアレク

「賛成」とアデル


「でも、もしもということがあるから、あまり離れるなよ」


「は〜い」とアレク

「うん」ソフィア

「了解」とアデル


俺は戦いも気になるけど、後ろを振り返り、城門の兵士の元に転移した。


兵士「ひっ」俺の転移で驚いている。


俺はギルドカードと貴族のカードの両方を見せながら、「責任者に会いたい」と告げたが、カードを兵士が見ることなく、「わかりました」と走っていった。


カードを持つ俺の手だけが注ぶらりとなって‥‥恥ずかしい。


せめてカードを見て欲しかった‥‥‥渋々、カードを持つ手を引っ込めた。


まぁ、自分の国だから、知らない人はいないか?



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