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救世主への道14

第554話 救世主への道14


俺は神レイチェルから飛んでもない発言を聞いた。


ウルフがおかしくなる前に創造神ナサニエルが家族を殺した?


「確かダニエルと名乗っていたと思いますが、ダニエルがウルフたち家族に近づいて親友だと思わせたんですよ。

ウルフが仕事でいなくなったあとに家族を殺したんですよ」


「それは本当ですか?」


「はい、まちがいないです。私がウソを言ってもクリスから何ももらえませんから」


以前、ウルフに聞いたことがある、村で家族と暮らしていたら親友に家族を殺されたと……


それがナサニエルなのか?


ということはナサニエルは、途方もない計画を綿密にたてていたことになる。


しかし、どうして、そこまでする必要があるのか?


「レイチェル、神獣を作るのは、いいですが、ウルフだけはやめていください」


「はい、私も困っていますから、ウルフを作るのはやめます‥‥‥と言っても今の私ではどうしようもありませんが‥‥‥」


「レイチェル、ウルフを作ったのは、いつですか?」


「え〜と、確かウルフを作ったのは‥‥‥う〜んと‥‥‥」


もしかして忘れたのか?


「あっ、思い出しました。ウルフを作ったのは、アレク、アデルを作る前ですから、今がフレア歴7051年ですから、3051年7月15日ですね」


「わかりました、3051年7月15日のレイチェルに今から会いに行きます」


「はい、そうしてください」


「レイチェル、ちょっと聞きますけど‥‥‥」


「念話でも届きませんか?」


「えっ、念話?」


「やったことありません」


「ちょっとやってみてください」


「じゃ、ちょっと待ってください」というとレイチェルは意識を集中した。


「‥‥‥」 俺は静かに待っている。


「あっ、連絡がつきそうです‥‥‥」どれくらい時間が経ったか、わからないけどレイチェルが「連絡がついて向こうの私も了解しました」


「よかった、これでいく必要がなくなりますね」


「はい、お手数、おかけしました」


俺もいく手間が省けたが、レイチェルも初めから、やって入れば、こんなことにはならなかった。


「でもウルフがいなくなると監視役が‥‥‥どうしましょう」


そうだった、ウルフの奴は、世界の監視の役目をもっていた。


その時々にウルフは出現して、破壊するのが役目だったよね。


どうしよう?


誰かが、その役目を担う必要がある。


今、残っている神獣たちでは、少し手に余る‥‥‥


どうする?


レイチェル「どうしましょう」と悩んでいる。


「どうしたらいいものか?」と俺が言うとレイチェルはハタと気がついたように俺をみた。


「あのクリス、お願いがあるんですが」


「なんですか? レイチェル」


「しばらくの間、ウルフの役目を担ってくれませんか?」


「えっ、俺がですか?」


「はい、クリスしかいません」


「え〜〜っ」


「俺は、そんなことできませんよ」


「でも、頼める人はクリスしかいません」


「そんな‥‥‥」


「いいですか、よく考えてください。

あのウルフが消えたんですよ、ウルフ以上の人材じゃないと‥‥‥」


「しかしウルフが消えたには、よかったですが、過去も変わったわけでしょう。ウルフが解決していた問題も変える必要があるんですよ」


ウルフが生まれて事件を解決した全て、対処する必要がある。


「あ〜、そんなこというとアリシアに言いつけますよ」


「えっ、何をアリシアに言うんですか」


「アリシアは、今でも村にいて両親と暮らしているんだって‥‥‥しかも、あの時、アリシアの真っ裸を見た変態だって。」


「そんな混乱するようなことやめて‥‥‥」


「じゃ、頼みますね」


「わかりました、でも協力してくださいよ」


「もちろん」となんだか嬉しそう。


「レイチェル、なんだか、嬉しそうですね」


「それは、もちろん。今まで1人でやってきたことが、クリスと2人でするわけですから嬉しいですよ」


「じゃ、手始めに何からすればいいですか?」


「じゃ、初めはフレア歴3071年に飛んで戦争を止めてください」


「えっ、ウルフを作ったのは3051年ですよね、もう、そんなに早く戦争が起きるんですか?」


「はい、人間は、どうしようもないです」


「3071年の何月何日ですか?」


「えっと3071年の9月7日ですね」


「ウルフが生まれた1ヶ月後ですね」


「そうです、メンバーと一緒に言って戦争を止めるか、国ごと滅ぼしてもいいですよ」


「いや、それはちょっと、俺が悪の大魔王になってしまいますよ」


「じゃ、ちょっと厄介ですけど、また歴史が変わりますが、戦争を止めるだけでいいですよ」


「えっ、でも戦争が起きるか、起きる準備をしているんですよね、今は」


「そうですよ」


「ウルフの時の歴史はどうだったんですか?」


「あっ、戦争が起こって、半年くらい経った頃にウルフに命令して、国ごと焼き尽くしましたよ、一番、簡単な方法ですよ」


「あのレイチェル、そんなこと命令しているから、その積み重ねでウルフはおかしくなったんじゃないですか?」


「そうとも言えますね。まぁ、いいじゃないですか」


「‥‥‥」俺は呆れる。


神が全ての元凶じゃないか?


3071年の9月7日にいく必要があるのは事実だ。


俺は余裕を持って2ヶ月前の現地に赴こうと思う。


「じゃ、レイチェル、行ってくるよ」


「はい、了解しました」と言われて神界をあとにした。


はぁ、何だかややこしいことになってしまった。


しかしウルフが消えたことで、未来は、まだ変わっていない気がする。


ウルフは作られる時に、生み出される心配はなくなり、あとは大ボスをどうにかする必要がある。


じゃないと大ボスである創造神ナサニエルが、また、新しく悪さをしだす。



俺が現世に帰ってきて、みんなにことの顛末を説明する。


みんなは呆れ返ったが、ウルフのことを考えればしょうがない。


しかし、俺の焦燥感は、ほとんど変化しない。


と言うことは世界は滅亡への道の歩みを止めていない‥‥‥


どうしてなんだ‥‥‥ウルフがいなくなったわけだから、少しは変化してもいいはずだ。


今、世界が変わり始めている。


もう少し待ってみるほうがいいのか?


時間が過ぎることになるが、もう少し待つ方がいいと思い屋敷で監視しながら考えるが、ウルフがいたことが、なかったことになるのは、どうなるのか?


ウルフが今まで関係したことが、そのまま進んでしまうと言うことだ。


3071年の9月7日にウルフが介入して国ごと滅ぼす、しかし、その前に神獣たちが話をするために、その国に来ているはずだよね。


ウルフ以外の神獣たちは、前に話をするために存在していると言っていた。


そこでジャネットに聞いてみる。


「ねぇ、ジャネット、ちょっと聞きたいけど、3071年のこと覚えている?」


「えっ、3071年?」


「そう、3071年のことを」


「そんな4000年以上前のことは、ちょっと」


「じゃ、ウルフの奴が初めて介入した年なんだけど」


「あっ、それでしたら、覚えていますよ」


「その時のことを聞きたいんだけど‥‥‥」


「私たちがウルフが出動する前に交渉をするわけですけど、どこまで私たちを通して話を聞いてくれるか、と言う問題があるんです」


「‥‥‥」


「普通は、一国の王のもとにたどり着けないんですが‥‥‥、時間が経ってしまうと戦争が始まってしまい、ウルフが出る羽目になることもあります」


「3071年には何が起きたの?」


「あの時のことははっきりを覚えています。実は私たちも初陣だったんですよ。


「なるほど」


「その初陣の時にレイチェル様から、出動の命令が降って、私たちは、その国に出向いたんですが、転移能力はありましたが、そんなことをしたら、当然、話を聞く気にならないじゃないですか?

それで私たち、私とロゼッタとパトリシアの3人で、城門で王に会いたいと言って面会を求めたんですよ」


「うん、うん、それから」


「まだ、アレクもアデルもアイリスもエイミーもいない時ですから、女性3人で王に会って戦争をやめてほしいとお願いしようとしたんですが、王に会うこともできずに退散しました」


「えっ、つまり交渉なんかできなかったと‥‥‥」


「努力したんですよ」とジャネットが必死になった。


「いや、せめているわけじゃないよ」


「う〜ん」俺は両方の腕を組んで考える。


これは行ってみて判断したほうが良さそうだ。


俺が行って対処できるか、わからないけど、その時は、その時で考えよう。


しかし、もし仮に戦争を止めることができたら、死ぬはずだった人はどうなるんだろう。


生きている、どれだけでいいのか?


しかし滅亡するはずの国が、滅亡しないで存続すると言うことは、どうなんだろう?


歴史が変わってしまうことが起きるんだけど‥‥‥


その時点だけじゃなく、どこまで歴史がリセットされるか、わからないぞ‥‥‥レイチェルは、そこまでわかっているのか?


あのレイチェルのことだから、たぶん、わかっていないと思う。


う〜ん、どうしたものか?



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