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救世主への道9

第549話 救世主への道9


俺たち残りのメンバーはウルフを見つけ出すことに専念している。


アリシアたちの方に動きがあった。


俺はアリシアたちの方に注視しているが、今は森のところにいる魔物が村に向かおうとしているところだ。


アリシアたちのところまで距離があるが、全員が、検索魔法を使っているので、個々に話しながら連携が取れているから心配はないみたいだ。


刻一刻と、その時間が近づいてきている。


どう影響するのか、何も影響がないのか俺にとっては初めてのこと、影響は小さいかもしれないが、アリシアにとっては大きな影響があるだろう。


死んだはずの親が生きている事になる訳だから‥‥‥


どう変化しようとも、俺とアリシアの記憶は無くならないと思いたいけど、俺の家で過ごした記憶は無くなっていくことだろう。


お隣どうしで、幼馴染みの思い出だけが残ることになってしまう。


親が生きていれば、アリシアは冒険者になることはないかもしれない。


親が生きていれば、俺の家に引き取られることもないだろう。


別々に暮らして、幼馴染み、ただ、それだけの存在になるかもしれない。


俺は、少し後悔しそうになった‥‥‥


でもアリシアの顔を見れば、それはいけないんだ。


アリシアのために‥‥‥俺は行動するって言ったはずじゃないか。



「ご主人さま‥‥‥、ご主人さま‥‥‥」と呼ぶ声で俺は意識を取り戻した。


「あっ、よかった、何回も呼んだんですけど、‥‥‥」


「クリス、どうしたのよ、あなたらしくない‥‥‥」とイザベラが気がつかない俺を心配していた。


「あっ、ごめん、ちょっと考えことをしていて、それで、どうしたの?」


「ご主人さま、ウルフがアリシアに接近しつつあります」


「なに?、みんな行くよ」といって俺はワームホールを通らずに、アリシアの横に時間転移してきた


アリシアが「えっ、みんなでどうしたの、今から魔物がくるところなんだけど」


俺は、答える時間もなくウルフの気配を探る。


俺がウルフのことを探っている間に、ジャネットとソフィアがアリシアに説明している。


それを聞いてアリシアが顔を青くしている。


「いた」と俺が叫ぶと、「みんなは、ここにいて」


「ご主人さま、大丈夫ですか?」


「うん、任せて、ウルフなんかに負けていられないよ」


「ご主人さま、私たちはついていきますよ」とエマとリアム


「うん、もちろんだよ、2人は連れていくから」


「お気をつけて」とジャネット

「クリス、帰ってきてよ」とアリシア


「もちろんだよ、じゃ、いってくる」


転移しようとしたらリアムはマントに、エマは剣となった。


一瞬、静寂が現場を支配する。


「うわっ、、本当にかっこいい」

「すごい、装着って感じ」

「本物のヒーローみたい」

「いや、本物なのか」


マントを羽織った俺と剣を持った俺のことをメンバーは口々に何か言っているけど、それを聞いている暇はない。


俺は、すぐに転移した。


転移したところは、すぐ横にウルフが数人の魔族と話をしているところに現れて、俺は、すぐに剣をウルフに向けて切り付けた。


しかしウルフも俺たちが現れたことは知っていたみたいで、驚くことなく俺の剣を避けた。


「はっ、なんだ今日はマントなんかきているのか? それで格好だけはつけたつもりか?」とウルフ


「なんとでもいえ。今度こそは逃さないぞ」


「別によ、逃げたつもりはねえよ」


「そうか、もう1人の手助けがなかったら、やばかったんじゃないか」


「うるせえぞ、勇者よ、おい、お前ら、やれ」とウルフが魔族をけしかける。


今まで後方にいた魔族5人が、ウルフの前に出てくる。


魔族の奴ら5人とも持ち物が違う。


2人は剣を持ち、もう1人は鎖がついた鉄の球を持っている。


さらに、もう1人は弓を持ち、もう1人は、なんだか得体のしれないものを持っている。


「じゃ、お前ら、ここは任すぞ」と言ってウルフは消えた。


消えた先を追っていると、アリシアたちのところに転移した。


俺は家から出れないようにするために村の家、全部に結界魔法を発動させた。


もう、かまってはいられない。


アリシアの親だけではなく俺の親もいるんだが、そんなことに構っていたら負けてしまう。


今、両方の親は家の中にいる。家から出れないように家全体を覆っている。


この時は、自分は、アリシアと同じ14歳。その2人も俺の結界魔法でカバーした。


早くアリシアたちの元にいく必要があるが、魔族5人が俺の道を阻む。


というよりも俺自身が、こいつらを連れて転移することをためたんだけど‥‥‥。


戦闘現場に人が多くなれば、、それだけ混乱を招くことが起きるから。


今は、こいつらを早く倒すことだ。


剣を持った奴が俺に切り掛かってくる。


俺も剣を構えて、奴の剣を防ぐ。 「キンッ」と大きな音がして、奴の剣が折れた。


いや、折れたというか、切れたというか。


俺が剣の刃を当てた部分から、本当に切ったように真っ二つになった。


剣が折れたので、俺の剣が魔族の体を真っ二つにした。


すぐに、もう1人の剣を持った奴が行動に移すが、俺の元に弓矢が飛んできた。


しかし弓矢は俺の体に当たることもなく俺自身に貼っている結界魔法で防がれた。


剣を持った奴と連携ができていないみたいで、下の転がっている死体に足を取られて、転びそうになり俺の剣が、そこまま刺さった。


これであと3人、剣を持ったやつと、鎖がついた球を持った奴と、なんだか知らない得体のしれないものを持った奴の3人だ。


要注意は得体のしれないものを持った奴だけ。


そう思っていたら鎖の球を持った奴が刺さりそうな棘が出た鉄の球を投げてきた。


俺は剣を前に出して防ごうとしたが、棘が伸びてきた。


「ご主人さま、そのまま、剣を球に当ててください」とエマの声


俺は、その言葉を信じて剣を球に当てた。


俺自身もどうなるのか、わからなかったが、なんと鉄の球は、真っ二つに切れた。


「なんだ、その剣は?」と魔族


「特別な剣さ」と言っておいた。


刺さりそうな棘が出た球がなくなったので、今度は鎖を振り回している。


俺は振り回される鎖を剣で切っていく、どんどん短くなっていく鎖が心もとなげになりながら、最後は魔族を切って倒した。


あとは弓矢を持つ奴と、もう1人の奴。


俺は、まずは弓を持つ奴を狙うが、それを知った魔族は、焦りから矢を俺に向けて連射する。


俺は矢を避けたり切ったりしながら前へ進んでいく。


最後には、飛ばす矢がなくなり、俺む向かって弓を投げたが、弓ごと魔族を切ってしまった。


さぁ、あとは1人だけど、こいつが持っているものが気になる。


「おい、お前、何を持っているんだ」と言っても何も言わない。


しばらく待って、やっと「みてろよ」と小さい声でつぶやいた。


そいつが抱いていた黒いものは、徐々に表に出てきた。


水のようなものに見えるが、水じゃない。


なんだ、これ、初めてみる。


念話で『エマ、リアム、これって知っている?」


「はい、たぶんですが、奈落ですね」とエマ


「奈落?」


「はい、奈落ですと、あの黒い液体状のものに触れると地獄に落ちると言われているものです。


「へ〜、そんなものがあるんだ」


「もう、ご主人さま、少しは緊張感を持ってくださいよ、普通ならあれは大変なものですよ」


「まぁ、そうだろうね」と言って、、俺には聖属性魔法があるから、聖属性魔法を展開してみると、黒い物体の奈落は、逆戻りし出した。


地獄に連れていく奈落だって、怖いものがあるんだと思う、その怖いものは、やはり聖属性魔法だと思うから。


光さすところ、必ずあるのが闇だ。


光が差し込まないと闇に覆われてしまう。


しかし、、あらゆる面から光が差せば、闇は限られたところしか出現しない。


闇が、魔族が持っているものの中に戻っていったので、魔族のや奴は、自暴自派になり、俺に、持っているものを投げつけてきた。


俺は、エマで切ることは躊躇われたので、投げてきたものから簡単に避けて強い聖属性魔法を発動させ消滅させた。


そのあと、魔族の奴は逃げていったので、俺はあとを追わなかった。


しかし、俺が油断したと思ったのか、、振り返って魔族の奴は、どこからか剣を取り出して俺に切り掛かってきた。


俺は検索魔法を展開していたので、簡単に察知することができて、魔族を倒した。


死んだことを確認して、ウルフを追うことにした。


転移する前に奈落を確認したが、まだ、奈落は、消滅を逃れている部分があった。


俺が近づくと逃げようとするから、完全消滅させた。


「さぁ、ご主人さま、戻りましょう」とリアム


ご主人さま、奈落が気になりますか?」とエマ


「うん、実は、そうなんだ、これは、どこから持ってきたんだろう?」


他に関係している奴がいるのか? 奈落は地獄に連れていくと言うから、そこから持ち出されていたのか?



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