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他国に勇者あらわる2



俺たちはクラーケンと戦っている、しかし戦っているのは、4人だけ。


それはアレクとアデルとエイミーとアリシアの4人。


どうしてもこの4人は見た目から幼年組になるけど、それは見た目だけ、神獣なので、人とは違う時間を生きているからだけど、人の年齢で見たら8歳から10歳か12歳くらいにしか見えない。


人が1年で一才の歳をとるとしたら、神獣は1年では歳を取らない。


本人たちにも聞いてみたけど、歳は知らないと言うことだ。


アレクが一番のお姉さん格だ。次がアデル、そしてエイミーとアイリスが同じくらいかな、でも、これは見た目で判断しているだけ。


そんな4人がクラーケンと戦うことになった。


俺たち10人は、船上で戦いを見ているけど、危なければ、すぐに参加する用意はしておく。


4人が飛行魔法で飛び立ってクラーケンの前までいき、アレクがアイススピアを放っているけど、もう少し向こうで戦わないと船が揺れる。


念話で「アレク、もう少し離れて戦って、船が揺れる」


アレクが「あっ、そうですね、じゃ、離します」と言っている。


あとは、どうやって離すかだ。


それをアレクが、自分を囮にして餌と感じるようなことをしている。


つまりクラーケンの顔の前を飛んで、気をひいているみたい。


あとの3人は、まだ待機中みたい。


アレクがクラーケンを引っ張って船から離れていく、船から離すことができたので、 全員でクラーケンにファイヤーボールを投げつけている。


全員が放ったファイヤーボールで、クラーケンが燃え上がっている。海の水からも蒸気が出ているから、クラーケンの周りは高温になっている。


俺たちがいる船まで汗が出るほどの熱風を感じる。


横にいる船長も汗をかいて顔を手で拭っているのが見える。


俺は、しょうがないから、船を結界魔法で覆うようにして暑さを取り除いた。


船が揺れることもおさまった。


今は4人が発動させたファイヤーボールで状況を判断しているけど、クラーケンが苦しさで、もがき苦しんでいる。


触手を、上げては水に打ち付けている、また、潜って火を消そうとしているけど、火が消えない。


水に弱いはずの火が水の中でも消えないという威力があるみたい。


結構、4人のファイヤーボールは威力が増しているみたいで、船の船長や他の人たちも見惚れている。


4人がクラーケンの上空で待機していると、クラーケンは徐々に動きをなくしていった。


クラーケンが触手を動かさなくなり海に沈んでいく時に、俺は生命反応を確認して死んだことを確認した。


海に沈んで船からは見えなくなった時に、俺は異空間収納にクラーケンを入れた。


これでイカ料理が食べられるかな。でも不味そうな感じもするけど。


戦った4人が戻ってきた。


「簡単だったね」とアレク


「うん、そうだね」とアデル


俺は先に戻ってきたエイミーとアイリスの頭を撫でながら、「よくやったぞ」と二人を褒める。


それを見ていたアレクとアデルは「‥‥‥」


アレクとアデルを見ながら、二人にも「よくやった」と伝えた。


二人は喜んでいたけど、なんだかモジモジしている。


アリシアが小さい声で「頭、頭‥‥‥」と言っている。


俺はアリシアからの言葉を聞いて、やっと理解した。


「アレクも、アデルも、ご苦労様」と頭を撫でてあげた。


二人とも頭を撫でられて嬉しそうにしている。


「あの〜」と船長が不躾に言ってきた。


二人の頭を撫でながら「はい、なんでしょうか?」


船長が「このたびは、本当に危ないところを助けていただいてありがとうございます。もし貴方様が、おられなかったら船はクラーケンにやられていたでしょう」


「いえ、いいですよ」


船長「あの、他の者に聞いたんだですが、貴方は勇者物語の勇者様なんですか?」


「はい、そうですね」


「おおっ、本当にいたんですね、いや、あの物語はあまりに突拍子もなく物語だけだと思い込んでおりまして、本当にいるとは考えていませんでした。

でも、クラーケンを倒した実力を拝見させていただいて納得しました。

どうか、握手させていただきますか?」


「あっ、はい、いいですよ」と俺がいうと船長が差し出した手を握った。


手に感じたのは、違和感だ。


手に痛みに似た感じがした。


「やったぞ、俺が、勇者をやっつけた」と船長が言うのでみんな、驚いている。


船長が「勇者に毒針を刺したぞ」これで勇者も終わりだ、あ〜はっはっ‥‥‥」と笑いかけたところで、止まった。


「どうして倒れない‥‥‥」と船長


「そう、何回も死んでたまるか‥‥

お前が刺したのは、俺じゃないぞ、これだ!」と言って手のひらにあったのは、先ほど死んだクラーケンの一部。


俺は、手の平にあったクラーケンの薄い一部をポトリと落とした。


俺は、船長が違和感があったので、あらかじめ用意をしてをしておいた。


「どうしてわかった?」と船長


「おいおい、もう船長気取りはいいじゃないか?」


船長は俺から言われて隠蔽魔法を解いた。


そこに現れたのは魔族だった。


「どうして船長じゃないとわかった?」


「お前、俺のギルドカードを渡した時に、あまりわかってなかっただろう」


「それが、どうした?」


「俺のギルドカードには、普通なら驚くほどのことがかいてあるんだよ」


「なんだって?」と魔族


周辺から「おい、あいつ魔族だ」とか

「戦闘用意」とか、

「剣を抜け」とか、

「あいつをやっけろ」とか、

「以前、魔族に酷い目にあわされた」とか、言う声がしている。


船に乗っていた冒険者たちも協力して魔族の一人を囲む。


分が悪いと感じたのか、逃げようとする魔族 。


急に背中に羽が生える。


一気にジャンプして逃げようとする魔族に対して、俺は焦りもせずに、逃がしもしないけど、船の上だからファイヤーボールは使えない。


だから考えたのはアレクと同じアイススピアだ。


魔族が飛び上がる前に、魔族の上にアイススピアを作って打ち出す。


打ち出された魔族は、羽も体もアイススピア撃ち抜かれて、海に落ちていく。


鑑定魔法で死亡は確認した。


甲板に入りみんなが歓声を上げている

「やったぞ〜」

「すごい、魔族をやった〜」

「あんな強い魔族を一撃だぞ」

「さすが勇者様だ」

「でも、船長はどこにいったんだ」

「勇者と一緒に戦ったぞ〜」


ん?、一緒に戦ったっけ?


「みんな船長を探してきて。どこかにいるはずだから」と伝えた。


本当は、もういる場所はわかっているけど。


「クリス、どうして魔族だってわかったの?」とアリシア


「えっ、だって臭いもん」


「えっ、臭い?」とアリシア


「そう魔族は臭い」


「魔族は人の匂いと違って、臭く感じるんだ」


アリシアが自分の腕を匂っている。


「冒険者の何日間も風呂に入っていない匂いとは違うんだ」


「そう」とアリシアは安心した表情


「 魔族には、魔族特有の匂いがするんだ」


「へ〜、そうなの」とアリシア


そこに船長が頭を押さえながら出てきた。


「あの、貴方が勇者クリス様だとお伺いしましたが、私が船長です」


「あっ、はい、俺ですけど、大丈夫ですか?」


「殴られた後遺症なのか、ふらふらしてしていますよ」


「はい、申し訳ありません、少し休めば大丈夫ですから。

そういえば、私がいない間にクラーケンが 襲ってきたと聞いていたんですが」


「はい、それは、もう討伐しました」


「そうですか、何から何まで、本当にありがとうございます」


「じゃ、俺たちは急ぐので‥‥‥」と言って全員で船から飛び立った。


本当は急がなくてもいいんだけど、船にいると、全員が握手を求めてきそうだっから。




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