レイチェルと2
俺はボールドウィン王国の温泉街までタレを買いに来たんだけど、レイチェルから腕を引っ張られてお店に入っていくことになった。
入っていたお店は女性専門店。 なんで温泉街に女性専門店があるのかわからないけど、しかも午前中なのにお店が開いていた。
レイチェルは、今まで買い物はしたことがなから、お金を持っているわけないよね。
引っ張られて入っていたお店には女性専門だけあって女性の洋服がいっぱい置いてある。
ここだけで靴以外は揃うんじゃないかと思うくらい品数が豊富だな。
「 今日は私が着ている洋服はジャネットから借りたものですから、ジャネットにお返ししとかないと」とレイチェル
「ねぁ、クリス様、わたし、お金持っていないの」と甘えられる。
「いいですよ、俺が出しますから」と神に甘えられても困るし、窃盗犯になることも避けられるから。
「キャ〜、いいですか?」
「はい、いいですよ」と俺が言うと、嬉しそうにしれくれる神なんて、レイチェルくらいだ。
「あっ、これなんかいいわね、あっ、これも良いわね、あっ、こっちもいいわね」と物色しているのは、下着。
神が どんな下着を選ぶのか気になるけど、一般的にはイメージ的に行っても白と言うイメージだけど、赤や黒や紺色なんかも選んでいる。
まぁ、神が白と言うイメージがあるのはワンピースの色を言っているわけであって下着の色を言っているわけではない。
あれっ そういえば、さっきジャネットに洋服を借りたって言ってたけど、もしかして下着も借りたのか?
じゃぁ温泉に入っているときに裸で現れたのも、 向こうで脱いで現れたのか?
あっ、でも神だって神獣たちだって自分の力で洋服を作れるはずだよ。
以前、神獣たちが言っていたけど自分たちが作る洋服は味気がないって言ってたよなぁ。
どうしても捌ければいいとか、着れれば良いと言う感じで作ってしまうと。
レイチェルが選ぶ下着を見てみると色の違いもあるんだけどデザインもレースだとか横が紐になっているのとか小さいのばかり選んでいるみたいだ。
下着を選び終えたレイチェルは今度は洋服を選び出した。
ワンピースを選んだり、長めのスカートを選んでいるのが多いみたいだ。
結局はスカートを5着、ワンピースを8着、下着は上と下で20枚購入となりました。
結構な出費になってしまったけど、ドレスを買うよりは安い、普段着ばかり買っていたみたいだから。
でも、神様って、白い洋服と言うイメージがあるけど、いいんだろうか?
神話の物語に出てくる神は、白いワンピースを着ているみたいだったけど、それは人が作った創作になるからな。
その物語を書いている本人もあったことがないと思うんだ。
だから純潔のような潔白のような感じで描いたからだと思うし、今度、レイチェルが現れたら、赤いミニスカートとか履いていたら、神って感じしないよ。
実際、赤いミニスカートを買っていたんだよ。
しかも髪留めまで、すごく気にいって買っていたよ。
神様って感じしないよね。
まぁ、温泉に裸で現れた時には、驚いたけど。
あの時はレイチェルは中腰で出現したから、俺の目の前に、あったピンク色がぁ、俺の頭を駆け巡るよ。
まったく、なんていいものを見せてくれたのか。
その分の代金として、今回は奢ることにした。
女性専用の店で洋服を買って、店を出てくると焼き串を焼いている。
いい匂いが漂ってくる。
どうせ今から帰ってももうバーベキューパーティーは終わっているだろうし、食べることはできないだろうから俺たちは熱々に焼かれた焼串を食べることにした。
「レイチェル、焼き串、食べませんか?」
「焼き串?」
「あれですけど」と指差す。
「あれが焼き串って言うんですか?」
「‥‥そうですね」 知らないみたいだな。
「そういえば、普段は、何を食べているんですか?」
「えっ、普段は食べません」
「食べないんですか?」
「はい」
「お腹減らないんですか?」
「う〜ん、説明が難しいですけど、天界では、お腹減らないんですよ。
まぁ、フルーツぐらいはつまみますけど」
「へ〜、そうなんですか?
あっ、ということは、ここでは違うって言うことですか?」
「 そうですね、ここでは私も人と同じようにお腹が減ります。
「じゃ、あれを食べますか?」
「はい、喜んでいただきます」と嬉しそう。
「買ってきますから、ここで、待っていてください」
「はい、わかりました」と言って近くにあったベンチに座る、レイチェル。
俺は屋台に向けて歩き出して、どれを買おうか迷っている。
「すいません、この焼き串と、そっちの焼き串を2本ずつください」と店主に注文する。
「はいよ、ちょっと待ってね」と店主
いつもは大勢のメンバーがいるから本数も多くなるけど、久しぶりに女性と2人と言うのもいいもんだなと思う。
その女性というのが神でもだ。
今、店主が焼串を4本焼いてくれて熱々にしてくれている。
ちらっと振り返ってレイチェルの方を見たらレイチェルは座って足を交互にバタバタさせながら楽しそうにしている。
神様だって人と同じなんだなと思う。
!、はっ、俺たちって人が見たらデートしているように見えるのか?
まぁ、2人だからと言ってデートしているわけじゃない。
「はいよ、できたよ、熱々だよ」と店主は焼き串を渡してくれるから、代金を払った。
俺は袋に入れられた焼串を持ちながらレイチェルのもとに戻る。
「はい、買ってきましたよ」と言って焼き串を受け取ったレイチェルは、食べ始める。
俺も一本と言いたかったけど、あっと言う間にレイチェルは食べてしまった。
俺の分もあるということがわかっていなかったみたい‥‥‥
口の周りに焼串のタレがいっぱい付いている。
「レイチェル、口の周りにタレついていますよ」と言ってハンカチを出してあげた。
俺からハンカチを受け取ってレイチェルは口の周りを拭いて「あっ、ほんとうだ、いっぱいついている、でも美味しかった〜」と言ってハンカチで口を拭いて、ハンカチは、自分のポケットに入れた。
‥‥‥まぁ、しょうがない‥‥
俺はいえなかった〜 返してくれだなんて。
レイチェルに「もう少し焼串買ってきましょうか?」と言ったら、「はい、ぜひ、お願いします」と言われた。
また俺は屋台に歩いて行って店主に焼串を注文した。
今度は10本にしておいた。
別に異空間収納に入れておくための焼串を、できるだけ注文しておいた。
まず店主は10本の焼き串を焼いてくれて渡してくれた。
それをレイチェルに貢いで行く。
14本も食べればお腹いっぱいになるだろう?
と思っていたら甘かった。
レイチェルが10本の焼き菓子を食べ終えると、まだ欲しいと言うことでさらに10本買いに行ったけど、それもすぐに 食べてしまった
異空間の胃だな。
どこまで収納できるのか、レイチェルの胃は!
100本の焼き串を食べて、『はぁ〜、お腹いっぱい』と言っていた。
俺、全然、食べていない‥‥‥、帰っても バーベキューもないだろうなぁ。
屋台も 店主も午前中に用意した分はなくなったから、帰って用意しなきゃと言っていた。
‥‥‥もう二度とレイチェルを食事に誘いません、と俺は心に決めた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お読みくださりありがとうございます。
ブックマーク、ハートマーク、星マーク、評価も、感想も、小説を書く上で励みになっております。
誤字脱字がありましたらお知らせください、すぐに訂正を行っていきます。
この物語は異世界の物語です、空想の物語ですので混同されることがないようにしてください。
基本的に週末に連続で投稿していきますので、よろしくお願いします。




