表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
450/684

学園編2



俺たちが乗った馬車が止まった。そして何か話をしている御者、そして動き出す。


たぶん、馬車が学園の門を通過したと言うことかな?


今日は、剣士学園だけだと思うので、剣士だから剣の指導をすればいいのかな?


剣士にも座学ってあるのかな?


なんて、ことを考えてたら、馬車が止まった。


おっ、学園に着いたのかな? とちょっとソワソワしている。


だって、俺って学校になんか行ったことないし、 多分、メンバー全員が学校なんて通ったことがないと思う。


学校に行けるだけのお金を持っている家だったら通うことができるのかな?


または王国が、お金を出しているのかな?


そんな詳しい話は、聞いていない。


扉が開いた、急に光が入ってきて、眩しさも感じながら、馬車を降りる。


俺が先に降りて行き、アリシアが続いて、ソフィアの次に考え込んでいるシャーロットが降りていく。


シャーロットがまだ、考え込んでいる。


もちろん紳士として降りる時は、手を貸してあげた。


俺たちの格好は、3人は冒険者の時の格好をしている。シャーロットだけは、ドレスを着ている。


3人が降り立つと、そこには、数人の人が立っていた。


「えっと、こちらの方が、学園の理事長と、学園長です」シャーロットから紹介された。


「初めまして、クリス様、この学園の理事長をしております、名前は、エイブラハムと申します」と理事長


「私は、剣士学園の学園長で、ブライアンと申します。」と学園長


後ろにいた人が、事務長と言うことだ。


「あっ、私が、クリスです」と簡単に告げた。


「アリシアと申します、クリスともども、よろしくお願いします」


「ソフィアと申します」


俺たちの後からついた馬車から降りたメンバーが挨拶する。


全員で13人だけど、案内される方に歩き出す。シャーロットは数には入っていない。


だってシャーロットを先頭に、歩いているし、俺たちの方が、最後尾だし。


応接室と書いてある部屋に通されると、そこには王様と王子がいた。


「お父様」とシャーロットが父親に嬉しそうに駆け寄っていく。


「おお、元気にしていたか?」


「はい、もちろん」と言いながら父親に抱きついている。


しばらくは、全員で、それを見ていたが、 誰も声を出さなかったので「 王子様、久しぶりですね」と声をかけた。


「うん、そうだね、君も元気そうで安心したよ」とアルバート王子


シャーロットのお兄さんだけあって、シャーロットと似ている。


「あっ、そうだった、申し訳ない、クリス様、軽々しく呼んじゃダメだった」とアルバート王子。


「えっ」と俺


「いや、もう君は私なんかよりも、上の立場だから、クリス様って呼ばしてもらうよ」とアルバート王子


俺はどっちでもよかったんだけど、形式を重んじなきゃいけない時もあるから了承した。


「それでクリス様、今度の講師の件、受けていただいて、お礼を言わさせてもらいます」


「いいえ、俺たちも時間があれば、と言うことで受けたので‥‥‥」


「本当にありがとうございます、我が国にもクリス様に頼っているばかりではダメだと言う話が出ましたので、是非に協力を仰ぎたいと思いまして」


「でも俺たちは、全員が剣士と言うよりも、魔法を使いながら、時々剣で戦う程度ですよ」


「はい、 それはわかっていますけど、クリス様は剣の腕でも 超一流だとシャーロットからお伺いしております」


俺が父親との話を終えて、座っているシャーロットを見る。


しかしシャーロットは俺の睨む目にも臆することなく、話し始めた。


「あの、皆さんに聞いてほしいんですが‥‥‥私は馬車の中でクリス様から提案を受けました」とシャーロット


えっ、俺、そんなこと言ったかな?


シャーロットの話が続く‥‥‥

「クリス様は、おしゃいました、どうして剣士と魔法師を分けるのかと。

私は、それを聞いてすごくショックを受けて馬車を、降りるまでずっと考えていました。

私たちは、魔法が使える人を魔法師だと決めつけて剣の練習に重点を置く事はありません。

そして逆も同じなんです。 魔法が使えないから剣士になる道しかないと決めつけていました。

だから魔法子だったら魔法を極めることをして、剣士だったら力を鍛えたり剣の技を鍛えることが重点的になります」


「それが、どうしたのかね」と王様


「うん、当たり前のことだね、シャーロット」とアルバート王子。


「はい、ここから核心に入って行きます、お父様、お兄様」とシャーロット


「クリス様は、初めから魔法が使えたわけじゃありません、そして、ここにいるアリシアだって、そうです。

そしてクリス様が冒険者になった時に、初めてパーティーを組んだ、ソフィアだって、剣士だったんです」


「うん、何が言いたいんだ、シャーロット」と王様


「よく、聞いてください。

クリス様のメンバーである、半数が魔法も使えなかったんです。

それが、今では、どうでしょう?」


「えっ、えっ‥‥‥」戸惑いを見せる王様


「!、あっ、そうかぁ、ここにいるアリシア様も、ソフィア様も、ましてや妹のシャーロットも、今では、立派な勇者クリス様の仲間で、あの魔物が大量に襲ってきた時に、派遣されてきたよね」


「そうです」とシャーロット


「現場で見たから、確かだと言えるけど、そういえば、妹は剣士でもないし、魔法師でもないよね。

どうして、あの時、違和感を気づくことができなかったんだろう」とアルバート王子。


「そうです、お兄様‥‥‥クリス様は、その人の能力を見抜いて、それぞれの国に派遣なさいます。

私とロゼッタを、この国に派遣なさいましたのも、能力的なことを考えてです。

派遣された限りは、クリス様に頼ることはできないと、ロゼッタも私も頑張りましたが、あのゴーレムには手を焼きました。

でも、クリス様が、 私たちのもとに瞬間転移で現れてからは、たった数分でゴーレムを倒すことができました。

魔法師でも剣士でもない私たちがクリス様から信頼を得て敵に立ち向かうことができるのは、クリス様の指導の成果です。

クリス様ほど人の能力を引き出す人はいません」


「なるほど‥‥‥」と王


「うん、そうだね、シャーロット、偉いぞ、よく気がついた」


王と王子の目が俺を見る。


「どうだろうか、盟主クリス様、剣士と魔法師の垣根をこえて、鍛えてもらえないだろうか?」


やっぱり、そうきたか?


ああ、ため息が出る。


今回、俺はメンバーに任せて、研究しようと思ったんだけど、俺が中心になるみたいだな。


「じゃ、俺がやりますから、設定とかは、そちらでしてくださいよ」


「よろしく頼みます、クリス様」と王様。


「じゃ、明日からと言うことで、両方の生徒を、ここに集めておきますから」


はぁ、頭が痛くなる‥‥‥


「じゃ、先生、よろしくお願いします」と理事長から言われた。


「でも、俺の練習法は、厳しいですよ」


「それは、当然だと思いますよ、だって冒険者でも、兵士でも騎士でも命をかけるんですから」とシャーロット


と言っているシャーロットを睨むと、テヘッてベロを出した。


シャーロットの企みが、うまく行ったみたいで、機嫌がいいけど、こっちは大変だ。


よし、シャーロットも現場に呼んで、こき使ってやろう。


王国の姫だけど、メンバーの一員だからね。


特別扱いはしないよ。


俺の顔が悪巧みの顔になる。


それを見ていたアリシアが、ため息をついている。


なんだか、心配‥‥‥とアリシア



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ