魔物騒乱２
俺は応援要請があった、ダイラス連邦のソフィアとジャネットのところまで瞬間転移してきた。
二人の横に瞬間転移してきて、目の前に見たゴーレムは、光輝いている。
「金属？」
「あっ、ご主人さま、申し訳ありません」とジャネット
「いや、いいよ」とゴーレムを見ながら答えるけど、普通の大きなゴーレムじゃなく、真っ黒で嫌な感じがするゴーレムだった。
「なかなか、手強そうだね」
「そうなんですよ」とソフィア
そこに、また、周辺からざわめきが起きる。
「おい、今、人が急に現れたぞ」
「今度は男だ」
「あの強い女性たちと話しているぞ」
「あっ、あの男の顔、どこかで見たことあるぞ」
「俺も、なんだよな？」
「俺も、どこかで見た‥‥‥」
「あっ、もしかして本の勇者？」
「えっ、アレは本の物語だろ？」
「そうだよな、勇者なんているわけないし」
「でも、挿絵、そっくりだぜ」
「いや、でも、まさかな‥‥‥」
そこに一人の言ったことで火がつく。
「ああっ、憧れのクリス様‥‥‥」と女性の冒険者は手を合わせて拝むようにしている。
「！」
「！、そうだよ、勇者クリスじゃないか、あの人‥‥‥」
「すげー、そんな人と、同じ戦場で戦えるなんて」
「俺も、そう思う、自慢できる」
「 あんたたち、一緒に戦っているって言うけど、ほとんど役に立っていないじゃない、 最初に現れたあの2人の女性と、前線で戦っている一緒に現れた男の人だけじゃない」
「あれっ、そういえば前線で戦っている2人の男性ってクリス様とそっくりだよね」
1人の人が話を聞いていて手を挙げて「あ、私、知ってる、クリス様の分身体があるんだって」
「へー、分身体？」
「なんにしてもすげえよなー」
「あっ、でも、クリス様も 初めは私たちと同じように冒険者だったんだよ」
「あっ、そうだったね、私も勇者物語の冒険者の章で読んだわよ」と多くの人が集まり始める。
俺は急いで、もとの現場まで戻らなければいけないので対策を立てなければいけない。
「鑑定魔法で見てみよう」と言って魔法を発動する。
と、それを聞いていた冒険者は、「すげー、鑑定魔法だってよ」とかいっている。
もう、ちょっとうるさくなってきた。
けど、集中、集中しないと‥‥‥
鑑定の結果、ミスリルゴーレムだと判別できた。
「みんな、ミスリムゴーレムだから、難しかったみたいだね」
「ミスリムゴーレムには、雷魔法ってどうなのかな？」
「金属だから有効かも知れませんね」とジャネット
「じゃ、１発で破壊できるように最大級の雷で焼くから離れるように言ってくれる」と俺
ソフィアとジャネットは、後ろにいる人に対して下がるように言ってくれる。
「みなさん、、下がってください」
「ご主人さまが危険な魔法を使いますので‥‥‥」
危険な魔法って言う言い方も変じゃない？、ちょっとジャネットさん？
そうすると、またもや「うわっ、美人」とか、「キレイ」とか、「この世のものとは思えない雰囲気があるわ」とか、「すごい天使みたい」とか、「神格化している」とか、「スタイルが良い」とか、「お姉さま」とか、「お友達に‥‥‥」とか、「彼氏にして」とか‥‥‥
俺は、言うことを聞いていたけど、確かに二人とも美人だしスタイルはいいし、特に魔法力が上がってから、変わってきたのは、事実だ。
魔法の相乗効果なのか、わからないけど、すごい雰囲気を出してきている、恐れ多い神みたい‥‥‥
あれっ、それって俺のせい？
まぁ、集中、集中！
みんなが下がったの確認したら俺は、雷魔法を使って、空を雲で覆いながら、そのこ雷を発生させる雲を作り出す。
そして、ミスリルゴーレムに向かって最大級の雷魔法発動する。
「バリバリバリっ ズゥズシ〜ン」と地面が揺れる。
天から降りてきた雷がミスリルゴーレム全部にあたり真っ赤に燃え上がって動かなくなる。
それを見た俺は、「じゃ、あとはよろしく」と言う言葉を残して消えた。
「ありがとう、クリス」とソフィア
「ありがとうございます」とジャネット
「うわっ、目の前で消えたよ」
「お前、知らないのか？ あれが瞬間転移だよ」
「へへん、俺は勇者物語の大、大、大ファンだから、知っているよ」
「あっ、そうなのか、今度、俺も読んでみようかな？」
「残念だな」
「なにが？」
「今、勇者物語は売れすぎて、品切れ状態だってよ」
「えっ、そうなの？」
「えっ、誰か、貸してくれよ」
「えっ、だめだよ、あの本は俺の目指す道だから大切なんだよ、他の奴に貸せるかよ」
「えっ、そこをなんとか」
「だめな、ものはダメだ」と言っている
「 ケチ」言われた男はシュンとしていた。
＊
俺はアイリスが活躍している戦場に戻ってきた。
俺が瞬間転移して、そんなに時間は経っていないが、アイリスが大活躍しているみたいで、さらに多くの魔物が倒されている。
「あっ、ご主人さま‥‥‥」と俺に嬉しそうに声をかけてきた。
「頑張っているね」と頭を撫でてあげる。
「えへへっ、ご主人さまに褒めてもらうためにですが、ご主人さまにお見せしたいものが出てきました」
とアイリスが歩いていく、「用心のため、ここにおいたままにしておいたんですが‥‥」と言って箱を指し示す。
「この箱は、やっぱりだね」
「そうですね」
そう、この箱は、ライオネル公国とオーリス王国とオズワルド王国に魔物を襲わせた箱に似ている。少し形状が違うみたいだけど、あの箱には、黒い瘴気が溜まっていると思う、俺が鑑定魔法を発動させてみると、本当にドス黒くて瘴気の塊みたいなものが入っている。
そこで全員に念話で（今回の騒動は、オズワルドの箱が原因みたいだね、アイリスが箱を見つけた）
（そうなの？、でも、こっちの救援をしてくれない？）とアリシアから念話で依頼された。
アイリスも念話を聞いているから顔だけ見て、アイリスはうなずいた。
魔物の状態を確認して、余裕があるので「じゃ、ちょっと行ってくる」と言ってまた、瞬間転移してきた。
アリシアとアレクが行っているのは、サイラス帝国だ。
サイラス帝国は、皇帝のサイラスが支配している国だけど、アレクと仲がいいから派遣した。
サイラス皇帝のことをアレクは、おじちゃんって呼ぶこともあり、皇帝も許している見たい。
しかし瞬間転移して出現したのは、王都の門ではなく、アリシアたちの近くだから、前線に瞬間転移してきた。
アリシアとアレクが、攻撃しているのは、ドス黒い色したゴーレムだ。
ドス黒いから、ブラックゴーレムと言えば簡単なことだけど、黒いだけなら、それでいいけど、それだけでは片付けられない。
ウルフの奴が関係していると、明らかにわかるくらいのドス黒さがあるからだ。
俺が鑑定魔法を使っても、やはりミスリルゴーレムだ。
この黒いミスリルゴーレムが出てきると苦戦しそうだ。
俺はみんなに下がってもらえて、先ほどと同じように最大級の雷魔法を発動する。
今は晴れているけど、雷を作るためには空に雲を作る必要があるし、それだけじゃな雷は発生しないから、雷を落とす雲を作っていきながら、雲を集めて雷を発生させる。
「バリバリバリっ‥‥‥ズゥズシン」と地面が揺れる。
そうするとブラックゴーレムに雷魔法が命中して燃え上がる。
ゴーレムは動きを止める。
俺は動かないことを確認して、戻ることにした。
「動かないみたいだね、じゃ、あとはよろしく‥‥‥」と言って瞬間転移する。
「ありがとう、クリス」
「ありごとうございます、ご主人さま」と言う声に送られながら、元に戻る。
