限界突破4
俺が空間で限界突破の訓練をしているけど、今も空間で訓練の最中だ。
もう少し安定させないと、まずい。
やっと抑え込んでいる感じで、安定していない。
もう少し安定させる必要があるので、今日も訓練だ。
もう一度、限界突破をして押さえ込むことを繰り返す。
ここで天才なら、1発で終わるんだろうけど、俺の場合、そうはいかない。
ほんとうに、そんな奴らがいれば、それこそ天才だし、俺もなりたいと思う。
今でも30回以上は限界突破をして、その魔力を押さえ込むことをしているけど、徐々にコツを掴み始めた。
持ってきた鏡で見てみると鏡に映された人物が、光り輝いて髪の毛も立って金色になっている。
こんな姿で空から降りてきたら、ほんとうに天使か神だと思われちゃうよ。
崇められても困るから、なんとか抑え込まなければ。
限界突破で光らせて、それを押さえ込む、ことを数回繰り返していると、徐々に簡単に押さえ込むことができて、維持しやすくなってきた。
「ふうっ」とため息が出てしまう。
今回は寝る時間も惜しんで限界突破することができたから、今日は、これで帰ろうかな。
と言って俺の部屋に戻ってきたら何故か全員が俺の部屋にいた。
「やあ、みんな、どうしたの‥‥‥」と言い終えることなく、アリシアとジャネットから両側から、腕を拘束させれ、部屋から出ていった。
「ちょっと、どうしたのさ‥‥」と言っても誰も答えてくれない。
みんなは、後ろからついてくる。
廊下を歩いて階段を降りて食堂の部屋に入ると、椅子に座らされた。
「みんな、どうしたの?」と俺が聞いても、何も答えてくれない。
なんだ、みんな、どうしたのかな?
と思っている俺の前に、湯気が出た熱々の料理が出された。
アリシア「もう、クリスだめだよ、食事はちゃんと取らないと」
「そうですよ」とシャーロット
「訓練も大事かもしれんが、そうじゃぞ」とロゼッタ
「みんな、クリス様の体を心配しておいでですよ」とセラフィーナ
「そういえば最近は、3食、食べていなかったね」
アリシア「3食じゃないよ、クリスが空間に入ってから、どのくらい時間が過ぎたと思っているの?」
「えっ、え〜と、5時間くらい?」
アリシア「違うよ、3日だよ」
それには俺の方が驚いた。
「ウソ〜だよね」
「いいえ、ご主人さま、嘘じゃあありません」とジャネットが、どうしてか、念話で伝えてきた。
「ハァ〜、そうなんだ、もう3日も立っているんだね」
「あれっ、そういえばエレノアは?」
ジャネット「エレノア様なら、いつまで立ってもクリス様が戻らないので、私が送っていきました」
「あっ、そう、ありがとう」
「いいえ、クリス様、勇者なんですから、もう少し体のことも考えないと」
「うん、わかったよ」
と言って冷えないうちに食べているけど、みんなが見ているから食べずらい‥‥‥
モグモグ‥‥‥食べていたら、テーブルの向こうで座っているアイリスの口元からヨダレが垂れてきた。
俺は、アイリスにお皿にあるお肉をフォークで刺して、「食べる?」と聞いてみた。
そうしたらアイリスは「いいんですか?」と言って歩いてきたけど、アリシアとジャネットに止められた。
「ああん、もう、どうして止めるんですか?」
「あれはご主人さまの」とジャネット
「そうだよ」とアリシア
「アイリスは、さっき食べたでしょう」
「でも、ご主人さまが食べているのをみていると、つい‥‥‥」
「じゃ、俺の異空間から、はい、お饅頭‥‥‥」と言って人数分のお饅頭を出した。
「わ〜い、やったぁ」とアイリス
「もうしょうがないな」と言ってアリシアもお饅頭を手に取るから誘惑には勝てなかった見たい。
「じゃ、飲み物、用意しますね」とソフィア
結局は全員がお饅頭を食べることになる。
そうしたら俺への目線がなくなった‥‥‥これで本格的に食べることができる。
女性がじ〜と見ているなんて、食べずらい。
数人はヨダレ垂らしているし。
*
みんなが食べ終わったし、俺も食事をしたので、説明をすることになった。
「今回、俺が空間で練習していたことは、限界突破なんだけど、前に話した通り、ボールドウィン王国に麻薬を浄化する時に感じたやり方で、限界突破と言う感じがあることがわかったことだよ」
「限界突破‥‥‥」とアリシア
「うん、そう、限界突破‥‥、まぁ言葉では、それが一番、近いような言葉だと思うよ」
俺がさらに話をする。
「みんなと協力して、王都全体に聖属性魔法の麻薬だけの浄化措置をしていた時に、これだけ広い王都全体に、行使するのが難しいと言われる聖属性魔法をかけれれるのか、と思っていたんだよ」
「普通は、そうですよ」とジャネット
「攻撃系の魔法よりも数段、上に位置するのが聖属性魔法ですから」とパトリシア
「それを王都全体と人数が何人いるかもわからない人たちの麻薬成分を除去するなんて、できるのはご主人さまくらいじゃな」とロゼッタ
「王都の土、井戸、そして人からも麻薬成分が出ているからね、どうやって除去できるか、考えたんだよ
一つはお菓子かなんかに俺が聖属性の魔法をかけて食べさせる方法もあったんだけど、お菓子の量も足りていないし、それを配るのも時間がかかるし、すごく迷ったんだ。
その時に考えたことが、あの方法だね、まぁ、できるかどうかわからなかったけど、みんなの協力のもとできたからね」
アリシア「みんなの協力のもとって、クリス、私たちの魔力、使っていないでしょう?」
「よくわかったね。足りなければ、借りようと思ったんだけど、俺の残存魔力で、事足りたからね。
まぁ、自分でもできるとは思っていなかったからね」
「それが、できたと言うことですか?」ジャネット
「うん、そう、見せてあげようか?」
「うん」アリシア
「ぜひ」ジャネット
と言うことで了承を得たので、「え〜と、みんな、眩しいと思うからね、目に気をつけて」と俺がいうと
みんなは、は〜いと軽く返事をした。
「じゃ、行くよ」
「うわっ」
「ちょっと、眩しすぎ」
「目を開けてられない」
「もう、いいです」
「何も見えません」
‥‥‥と俺はコントロールして抑え込んだ。
「もう、いいよ」と俺
みんなは目を手で押さえていたのを退けて‥‥‥
「はぁ、すごかった」ソフィア
「太陽の眩しさだね」イザベラ
「うん、太陽が目の前にある感じ?」アリシア
「そうだね、それに近い」シャーロット
「もう、目が潰れると思うじゃない」アリシア
「そんなに眩しかった?」
「無茶苦茶、眩しかった」とイザベラ
「本当よね、これなら目眩しになるわね」とソフィア
「本当ね、自分を敵が見えなくなるから優位に立てるわね」とシャーロット
「ご主人さま、ほんとうに眩しくて良いと思いますよ」とジャネット
あれっ、眩しい魔法だと思っている?
あっ、でも、そう言う使い方もあるのか?
「みんな、勘違いしているよ。
眩しいのは、魔法じゃないよ、結果だよ」
「えっ、クリス、違うの」アリシア
「眩しいのは違うよ」
「えっ、てっきり、眩しい魔法かと思ったんですが‥‥‥」セラフィーナ
うっうっ、悲しくなるようなことを言っている。
「俺が開発したのは、眩しい魔法ではなく、限界突破だよ。
限界突破したことで眩しさが出てしまったから、みんなが言うように眩しさも武器になるね」
「じゃ、何、限界突破っていうことをしたら、それだけ体が光だして眩しいことになったっていうの」アリシア
「うん、そうだよ。
もう、俺が一生懸命、練習した結果が限界突破なのに、初っ端から、出鼻をくじかれた〜




