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ボールドウィン王国への旅



俺たちはエレノア姫の要望により、姫の国のボールドウィン王国にいくことになったけど、どうして俺たちを連れて行くのか、理由を聞いていない。


「あの、そろそろ話してくれませんか、俺たちを連れていくのは、どうしてなのか?」


ロリーとエレノアが顔を合わせて「もういいわね」と言っている。


「私たちの国のボールドウィン王国は、今、魔物が大量に出現して作物が食い荒らされています。


魔物は、弱い魔物も多くいますが、弱いのは自国の騎士や兵士で対処できるのですが、時には大型の魔物が畑や人を殺しています。

多少の魔物であれば、軍が出動して討伐を行うことができるんですが、波があるんです。

急に現れたかと思えば、数日から、数週間、または数ヶ月、魔物が襲ってこない月もあります。


しかも、魔物は、どこから出てくるのか、わかりません。


魔物が住んでいない地域から急に、湧いてくるように出てくるんです」


そこまで聞いて、俺は、こちらで起きた魔物大量発生に似ていると思った。


他国でも魔物が出てきているのか?


あの装置が、魔物を出しているのか?


ということは、関係しているのは、ウルフと、もう一人なのか?


今度は他の国まで悪さをしているのかな?


あの魔物は、普通の魔物とは違うから、普通の兵士や騎士や冒険者では歯が立たないかもしれない。


これは急ぐ必要があるから、俺たちは、予定していた日を早めることにした。


次の朝から、飛行魔法の練習をすることにした。



エレノア姫視点


私たち3人が伯爵に捕まったのは、オズワルド王国に行く途中の船の中だった。


船の旅でボールドウィン王国から、半分が過ぎた時に異変が起きた。


私たちが、借りている部屋に、船員が「食事ですよ」と告げてきた時から始まる。


私たちは、もう食事の時間なのか、と思って船員に対して、食事するところを尋ねようと扉を開けたら、5人の船員がなだれ込むように部屋に入ってきた。


扉を開けた若いお付きのものは、首の後ろを手刀で叩かれて昏倒した。


そして私はロリーに守られていたけど、、すぐにロリーも捕まってしまった。


私が一人になってしまい「何をする、私を王女と知ってのことか?」と言っても、船員らしき奴らは、嫌な笑みをするだけで答えることはしない。


私は、体の震えが止まらない。


これから、どうされるのか、何をされるのか、気分が悪い。


私は目隠しをされて足と手を縛られた。


幸いに性的なことは、その時はされなかったが、二人の女性は、私にはわからない。


でも扉の前に警備の騎士二人と兵士3人がいたはずだけど、どうなったのか、わからない。多分、殺されたのだろうと推測するしかないけど、まさかグルじゃないと思うけど。


そう思っていたが「私の耳に聞き覚えのある声が聞こえてきた。


「おい、姫には手を出すなよ」


「手を出してないぞ、大事な商品だからな」


初めに声がしたのは、私の警備をしていた隊長の声だった。


私は裏切られたと悔しい思いがしたけど、口に布を咥えさせられているので声が出せない。


「うー、うー」と言う声しか出ない。


私の警備をしていたのは、数年来、王国に使えた騎士だったので、信用していたけど、なんの目的か、わからないけど、裏切られた、私は涙が出てきた。


でも目隠しされているから、布を濡らすだけ。悔しい。


悔しさと、私が、どうなるのか、不安でたまらない、体の震えがたまらないので、ガタガタ震える。


「おい、このガキ、体が震えているぞ、大丈夫か?」


「まぁ、仕方ないだろう

手と足と縛られて、口も話すことができないで、目隠しさせているんだからな

余計、怖いだろうな」


私は暴れようにも、体がガタガタ震えて動けない。


怖い、こんな怖いことなんて、初めて‥‥‥助けて、お父様‥‥‥と願っても誰もきてくれない。


しばらくして恐怖からか、私は意識が遠のいて行くのを感じた。


その時に失禁してしまったみたいで、私の倒れた体に、嫌な匂いがする生暖かいものを感じたけど、すぐに冷えてしまって完全に意識がなくなった。


「おい、こいつ、お漏らししやがったぞ、ギャハハッ」



私が目を覚ましたのは、真っ暗なところだった。


縛られていた手も足も動かすことができたし、目隠しもされていない。


手を支えて体を起こして、周りを見渡しても、真っ暗で何も見えない。


近くで音がして、誰かがいることがわかった。


「誰、そこにいるのは」


「!、その声はエレノア様ですか?」


「うん、私、エレノアだけど、その声はロリーね、ロリー、あなたは大丈夫?」


「はい、私は大丈夫ですが、ハンナが隣にいるみたいなんですが、まだ目を覚ましません。どうも奴らにひどい暴行を受けたみたいで」


「えっ、そうなの」


ロリー「はい、私も‥‥‥隣にいましたので、私も暴行を受けて‥‥‥」


「そ、そうなの‥‥‥」


「でも、ここは、どこかしら?」


「はい、姫様、真っ暗で、全然、明かりが入りませんので、わかりませんね、この部屋にはランプもないみたいです」


「どうして、こんなことになったのか‥‥‥」


「本当ですね」


「私が縛られた後、声を聞いたんだけど、あの声は警備隊長の声だったわ」


「えっ、それじゃ、あの隊長が裏切ったと言うことですか、ひどいっ」


「情報は、それしかないのよ、残念だけど」



私は、暗闇をキョロキョロしてみたけど、まだ何も見えない。


「ねぇ、ロリー、あなた何か見えない?」


「いえ、姫様、私も、先ほど目が覚めたばかりで何も見えません」


そこに女性の声がした。


「そこに誰かいるの?」


その女性は唸っているように聞こえる声を出している。


「う〜ん」


「ねぇ、ちょっと、あなた、声が聞こえる?」と女性に話してみる。


「うっ、頭が痛い」と言って女性は目を覚ましたみたい。


「えっ、ここは、どこ?」


「ねぇ、あなた、私の声が聞こえる?」


「あっ、はい、ここは、どこですか?」


「さぁ、私たちにもわからないの」


「あなたは誰?」


「私はボールドウィン王国の第三王女のエレノアよ、あなたは?」


「私は、この国の皇太子の母親よ」


「どうして、この国の皇太子のお母さんが、こんなところに?」


「それは、たぶん、フレーゲル伯爵に騙されたみたいね」


「この国の伯爵ですか?」


「そう、今、私の息子が王に就任しようとしているんだけど、それを応援してやるからって、呼び出されたの」


「そうなんですか」


「あなたたちは?」


「私たちは、船で警備のものから裏切られて、ここに連れてこられたみたいです、先ほど目を覚ましたばかりで、何もわからないんですよ」


「そうなの」


「私たちが、ここに閉じ込められて、どれくらい時間が経ったんでしょう」とコリー


「あっ、もう一人いるの?」


「あっ、はい、ごめんなさい、エレノア王女のお付きのもので、名前はロリーと言います、こちらには、姫様と私たちお付きのものが二人おりますが、もう一人は目を覚ましていません」


「そうなの」


「じゃ、ここにいるのは4人ね」


「はい、でも動いてみるとわかりましたけど、鉄格子みたいなものの中みたいですね」


「そうみたいね、鍵がかけてあるみたいで動かないわ」扉をガチャガチャする音が響く。


「どうしましょう?」


「もう、待つしかないわね」


「助けなんて来るんでしょうか?」


「それはわからないわ」


「でも犯人が、来るかもしれませんね」


「ええ‥‥‥」


「今がいつなのか、わからないけど、食事を持ってくるんじゃないかと思うけど、その時しか、隙を見つけるしかないわ」


「もし、扉を開けて入ってこなければ無理かも‥‥‥」


「鍵さえ取ることができれば、いいんだけど」


「くる犯人が一人なら、いいけど、複数だったら無理かも」




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