大公国の戴冠式準備6
晩餐会も無事に終わり、俺たちはオーリス王国の屋敷に王子に挨拶して戻ってきた。
体の疲れより、精神的な疲れが多い訪問だった。
国に戻って、シャーロットとセラフィーナに連絡を取る、
今日は疲れたので、温泉に行きたいと思い、久しぶりに一緒に行かない?と声をかけたら、二人とも、即、行くと言ってので、ジャネットにはセラフィーナを迎えにいってもらい、セラフィーナにはパトリシアにお願いして、他のメンバーは、久しぶりにダイラス連邦の丘にある屋敷にきた。
最近は、山荘の屋敷ばかり、言っていたから、本当に久しぶりにきた。
俺たちがいないときは管理する人が、掃除とかもやってくれている。
俺たちが、俺の自分の部屋に瞬間転移で現れた時は、本当に綺麗なままだった。
そこで、着替える服を、それぞれにバックごと出して、渡していく。
そして、着替えを持って、脱衣場の前に転移した。
ここの温泉は、男性、女性に別に脱衣場があるから、脱衣場の前で別れて服を脱ぐ。
そして露天風呂は、一つしかないので、一緒に入ることになるけど。
俺たちがついた頃、迎えにいっていた二組の転移してきた。
これで、全員が揃った。
エイミーとアイリスとアデルが、さっさと洋服を脱いで、露天風呂で泳いでいる。
キャーキャー、騒いでいる。
早いなー
俺も思ったよりも精神的な疲労が大きいみたいで、動きが遅い。
男性用の脱衣場には俺しかいないから、俺は椅子に座って、自分に精神魔法を使って精神的な疲労を軽くしていく。
その時に、セラフィーナが来ているので、セラフィーナの状態も確認して、少しでも改善をしておくことをする。
そうすると気分が良くなってきた。
俺は露天風呂に行くために、立ち上がった。
俺が、露天風呂の扉を開けた途端、俺の顔にお湯がかけたれた。
「コラー」
「きゃー」と言いながら、幼年組の3人は逃げていく、裸で。
俺は、逃げていく幼年組の方は見ないようにして温泉に浸かった。
そして幼年組が近づいてきたので、魔法を使って、温泉のお湯を3人にかけた。
「キャ〜ッ」
「もう、クリスまで、やめて」
「は〜い」と言って顎まで温泉に浸かった。
温泉のお湯が減ってしまったので、全員の胸が見えることになった。
なので、手で隠したり、肩まで温泉に浸かったりしている。
「もう、お湯が減っちゃった」イザベラ
イザベラさん、そう言いながら手で胸を隠しているけど、あまり隠せていませんよ。少し見えていますよ〜
しばらくしたら、温泉のお湯が普通通りに戻ってきた。
そうそう、忘れずに、この屋敷と温泉にも結界魔法を施した。
あれから、俺を殺した奴とウルフの情報はない。
これからも気を抜くことはできないけど、 俺から動くことができないため、今はどうしようもない。
しかし俺を殺した奴とウルフがいつ襲ってくるか分からない。
今は感知魔法でサーチをしてみてもウルフは引っかかってこない。
ゴルフが感知魔法で引っかかってこないと言う事は、この星にいないのかもわからないし、うまく隠れている可能性もある。
奴が張っているか、俺を殺した奴が張っている可能性がある結界魔法が俺の感知魔法を遮断している可能性もある。
それを考えてみたら、俺の場合もそれができるんじゃないかと今、思った。
他の人に感知されることがない結界魔法。
結界魔法の中にいても、要は何かが漏れているから引っかかってくる可能性があると言う事だから、それをなくせばいいんじゃないかと今、思った。
なるほど
俺は湯船から上がって、足だけ浸けて、今、考えた魔法をイメージ化して実践してみる。
そうするといとも簡単にできた。
自分でもあっけなく思ってしまうくらい簡単に出来上がってしまったけど、試してみなければ効果のほどはわからない。
「 みんな聞いてくれる、今から俺が魔法を使うから、目で見るんじゃなくて俺を感じてくれる」
俺がそう言うと、即、魔法を展開してみた。
「どうみんな?」と俺が聞くと
「えっ、目で見えているけど、ご主人さまがどこにいるのか、わかりません」とジャネット
ロゼッタ「本当じゃ、目では目の前にいるのに、気配がない」
パトリシア「そうだね、私にもわからない」
「アデルは、どう?」 気配を感じやすいキツネのアデルに聞いてみた。
「はい、 私も気配が分かりません」
パトリシア「ご主人さま、どうやっているのです?」
「結界魔法の中にいても、気配が分からなくすることができればと思って」
「なるほど、それをしてみたと」
「うん、たぶん、あの二人も、同じことをしているから気配が感じられないんじゃないのかな」
「なるほど、そうかもしれませんね」
「でも、これを破る対抗魔法がないかな?」
「えっ、今でもすごいのに、もう、これを破る魔法ですか?」
「だって、これを奴らが 使っているとしたら、破ることができれば場所がわかるじゃない
感知魔法でサーチしても、わからないんであれば、それを破ることができればやつやの隠れている場所がわかるじゃない」
「ご主人さまって、すごいですね」アデル
「うーん」俺は対抗魔法を考えている。
でも結界魔法を張っている時には、たぶん、空気が通らなくなるんじゃないかな。
奴だって呼吸をすると思うから、いつまでも結界魔法を強化したバージョンを貼っておくわけにはいかないと思うけど。
それとも気配を感じとることができないほどの結界魔法を貼っているのに、中にある呼吸以外のものを入れることができるのか?
「う〜ん、難しいな」
「あっ、そうだ」
「俺が エリアを決めてサーチして、サーチが通らないところに奴らがいる可能性があるな」
「あっそうか、空間にいるということもあるな」
「空間か」
俺も普段は空間を作っているから、よくわかっているけど、やつは俺が強化バージョンで作った空間に押し入ってきた。
どうやって俺を殺した奴が入ることができたんだ?
神獣たちでさえ、 俺が強化バージョンで作った空間に入ることができないのに。
空間と言うのは作った人が、管理者になるので、管理者の権限がない限りは入ったり出たりすることができない。
「う〜ん‥‥‥」俺は頭を抱えてしまった。
俺が頭を抱えて下を向いたときに、いつの間にか湯船から上がったアリシアが背中から俺の頭を抱いてきた。
「もう、クリス、休養にならないよ」 とアリシアはいたが、俺の背中にはアリシアの胸が当たっている。
「そうだね」 俺は考えるのをやめた。
「じゃ、今日はあがろうか」と言って温泉を後にしてきたけど、 俺の頭の中を支配しているのは、先ほど考えていたこと。
俺は温泉から上がって体を拭いて新しい下着と洋服を着て、脱衣場を出たが女性たちは、まだドライヤーで髪を乾かしているところだったので、先に部屋に行っているよと声をかけて部屋に戻ってきた。
ボリューム瞬間転移で自分の部屋に戻ってきて、 椅子に座って考え込んでいる。
俺が考え込んでいるときにテーブルをじーっと見ていたら白いティーカップがいつの間にか差し出されていた。




