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勇者じゃなくなった3

神であるレイチェルが去っていった、ある程度は、レイチェルに聞くことができたので、少しだけど情報が集まってきた。




俺は、一度、アデルが言うには死んだみたいだ。




俺が死ぬのは、これで前世と合わせて2度目になる。




でも、今回は、俺自身の力で復活できた?




その力は勇者だから、救世主だから、神だから‥‥‥、まぁ、たぶん、神のスキルなのか?




なんだか、わからないことばかりで頭が混乱してきた。




神レイチェルから聞いた話では、頭が混乱するばかりだ。




上半身を起こして聞いていたけど、頭が混乱していくので、また、寝てしまった。




俺は右腕を頭のおでこに置いて目を隠した。




しばらくは、ここにいる全員が黙っていた。




そして、ゆっくりと部屋を出て行ってくれたみたいだ。




わかりやすく考えることにしたけど、今回、死んだのは、前世のアルベルトが死んだと考えることにした。




でも、どうして復活できたのか、わからない、勇者だから?、救世主だから?、神だから?。




俺は生き返ってから、一人になって考えることをしたけど、わからない。





神レイチェルは去っていなくなったから、神獣たちに、質問が多くある。




この世の中には、もちろんいると思うけど、神レイチェル以外の存在が、または、それ以外も。




ウルフの奴も、また、新しく現れた奴のことも気になる。




今は、俺が勇者だろか、救世主だろうか、神だろうか、関係ない。




目の前のことを成す、それだけだ。それに全力を注がないと、殺される。




もう復活はないかもしれないのだから。





俺は頭に腕を乗せて目を隠しているけど、涙が一粒、流れ落ちた。




よかった、誰もいなくて‥‥‥




俺は前世のアルベルトの時に死んで、そしてクリスとして魔物に襲われて死にかけている。




あ〜ぁ、俺の人生って‥‥‥




本当に泣けてきてしまう。




「うっうっうっ‥‥‥」




その時、誰から俺の手に触れた。




触れた手を涙を見られないように、見てみるとアデルだった。




また隠密で隠れていたのか‥‥‥




「ご主人さま、泣かないで‥‥‥」




「私も悲しくなっちゃう」




「ご主人さまが殺される前に、もう少し早く出ていくことができれば‥‥ごめんなさい‥」




俺、体を起こして涙を拭きながら、アデルの頭に手を置いた。




「アデルのせいじゃないよ、俺が弱かっただけだよ」




「違うよ、私が、奴に怯えなければ、もっと早く、ご主人さまのもとに‥‥‥」




俺は話を逸らした




「でも、アデルが無事でよかったよ」




「うん、私は隠密が得意だもん、というか、それしかできないんだ」




「うん、本当にありがとう、アデル」




と言って頭を撫でてあげると、アデルは嬉しそうな顔をしている。




俺が生きてて、アデルが死んでいるなんてのは、見たくない。




本当に、よかった。




俺が起きあがろうとしたので、アデルは手を貸してくれた、俺はベットから足を出して、立ち上がった。




ベットの横に置いているテーベルの椅子に腰掛けた。




アデルも椅子に腰掛けながら、どこから、出したか、わからないけど紅茶を出してくれた。




「はい、ご主人さま」




「ありがとう、アデル」




俺は、暖かい紅茶を飲みながら、考えている。




アデルは、椅子に座って、黙って俺を見ている。




今までのことを考えていると、俺を殺した神レイチェルに偽装していた奴、そこに俺が神になった理由があるような気がした。




でも、俺って、いつから神になったんだろう?




指輪のステイタスを初めに確認した時には、書いてなかったと思う。




その後は、あまりステイタスは見ていなかったけど、スキルを開発した時には、そのスキルしか見ていなかったからなぁ




でも指輪をはじめに、はめたときのステータスではなかったはずだ。




ここは考えてもわからない。





ウルフと戦った時には、俺はもう神のレベルになっていたから、ウルフが弱く感じたのか。




ウルフと戦って、以前はウルフはヤバい奴だと思ったけど、 修行をし俺が強くなったから恐れなくなったと思ったんだけど、違うみたいだ。




ウルフが使った黒い魔法は、結構、危なかったけど、あとは楽勝ムードだったのは、神の能力のおかげかぁ




神の能力って言ったって、何が変わったのか、わからないから、もう指輪はないけど、ステイタスを開いて確認してみる。




そうすると、数が異様に増えている。




読むのも、めんどしいくらいの量になっている。




一ページでは収まりきらないので、次のページにということまで書いてある。




そこに書いている、分野別に、回復魔法を行使してみる。




もっと自分の体が早く回復するように、傷はないけど、血を流しすぎたと思うんだけど、その影響かわからないけど、体がだるくて、重たいから。




読むのが面倒しいので、自分の体が回復する魔法で最上級と考えて発動させた。




俺の体が光り輝き出して金色の 小さい粒子みたいなのがキラキラ光りながら飛んでいる。




そうすると体のだるさが取れて、動きもよくなってきた。




それを見ていたアデルは「ご主人さま、すごいです」と言ってくれた。




「ご主人さまの体が光って綺麗でした」




「ありがとう、アデル」




もう ベッドに寝ておく必要はないだろうと思っていたら、部屋にアリシアが入ってきて、俺が起き上がっているのを見て、俺のほうにスタスタと歩いてきて


「 もうクリス、寝てなきゃだめじゃない」と言ってきた。




と言って俺の手を引いて、ベットに連れて行った。




「もう回復したよ‥‥‥」というと




「でも、だめだよ」




と言って俺をベットに寝かしつけて、布団をかけた。




あれっアデルが、いつの間にかいない‥‥‥




どうもアデルは、アリシアに怒られると思ったみたいで消えたか、部屋を出たみたい。




俺もアデルを探ろうとはしなかった。




アリシアは、俺をベットに寝かしつけると、椅子を持ってきて、横に置いて座った。




「もう、私、クリスが死んだって聞いて、驚いたよ」




アリシア「私たちが、屋敷にいた時にウルフが現れたでしょ。その後ろにクリスがいたから、安心していたけど‥‥‥


クリスとウルフが消えて、半日くらい経ったら、急にジャネットから念話が入ったの、ジャネットと念話は初めてびっくりしたけど、あのジャネットが慌てているんだもの。


普段、冷静で、話してくれるジャネットが慌てて、念話を送ってきたんだけど、何言っているかわからないし、これは、大変なことがクリスに起きているって思ったのよ。


そうしたら、ロゼッタとアレクが急に部屋に転移してきて、みんな集まってっていうの、理由を何も言わないんだよ‥‥‥


だからロゼッタとアレクの周りに私ちが集まると、もう、ここにいたの、そうしたら目の前にクリスがベットに寝ているし」




「もう、私も、訳わかんなくなっちゃった」


「涙が出てくるし、みんな泣き始めるし」




「私たちが泣いていると、クリスの体が急に光だして息をし始めるし、もう‥‥もう、クリス心配させすぎ」




と言って俺の 両側のほっぺたをつねってきた。




そしてアリシアは、俺の上に体を預けて泣き始めた。




「よかったよ〜」




「心配かけてごめん」




でもアリシアは動かなかった。




しばらくアリシアは泣いていた。




やっと体を起こした時には、目が真っ赤になっていた。




アリシアは、まだ、グスンッて言っているけど、だいぶ、落ち着いたみたい。




寝ている俺の手を握ってきた。




「じゃ、今日はゆっくりさせてもらうよ」




「うん、それがいいよ」と言ってアリシアが顔を近づけてきた。




俺の顔に近づけたアリシアの顔は、まだ、目が赤いけど、キスしてくれると思って目を閉じたら、 片方のほっぺたをつねられた。




「元気になってからね」と言ってアリシアは部屋を出て行った。




今度こそ、誰もいなくなった部屋に、俺は寝ているけど、今、考えなきゃいけない事は、逃げたウルフと神レイチェルの姿をしたやつだ。



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