ブラッドフォード大公国 5
結局は、ブラッドフォード大公国に行くのは、女性が9人で男性は、俺1人。
総勢10人のメンバーになってしまった。
しかもあまり旅に慣れていないシャーロットと、少しの経験しかないセラフィーナがいる。
多分セラフィーナも、旅を、そんなに経験しているわけではないと思う。
しかし俺たちの旅は、普通の冒険者の旅とはちょっと違う。
ちょっとじゃないか!
セラフィーナは飛行魔法は経験があるけど、シャーロットは初めてだから練習が必要だ。
朝から、シャーロットを迎えに行って、屋敷に連れてきて、セラフィーナも呼びに行って、今は屋敷にいる。
全員が旅の支度を終えて庭に集まっている。
初めて行く場所では無いけど、早めに飛行魔法に慣れてほしいからシャーロットと練習した。
シャーロットが上空でパニックらないようにいなければいけない。
そのため「今から飛行魔法で空を飛ぶから、できるだけ僕に抱きついてくれる。」と俺が言う
そうするとパーティーメンバーの数人が、むくれる
それを無視して、シャーロットをできるだけ近くに寄せて、俺もシャーロットを抱き寄せる。
少しシャーロットの顔が赤い。
でも冒険者だったら、ここまで必要はないんだけど、特殊な経験がない姫だから必要になることもある。
上空でパニックになったら本当に危険だから。
もちろん、シャーロットが抱きつくのがいいとか、触れると言うのも少しはあるけど。
それだけじゃないよ!
俺は抱きついているシャーロットとともに、少しずつ上に上がっていく。
大丈夫そうだったので、透明化の魔法で見えなくなって、さらに上のほうに上がっていく。
「怖くない?」と俺が言うと、シャーロットは大丈夫ですと言っていた。
体に抱きつくの話してもらって、手をつないだ。
そして少し周辺を飛んで、地面に降りていった。
シャーロットは「はぁ〜、すごい経験でした」
俺が手を離そうとしても、シャーロットは何故か地面についても手を離さない。
そこに、むくれているアリシアが間に入ってきて手を離した。
「じゃぁ、全員俺の周りに集まって、知ってる場所に転移するよ。」と俺が言うと、全員が周りに集まってきて、俺は意識を集中しながらブラッドフォード大公国の王城の上空に転移してきた。
シャーロット王女と、セラフィーナは、まだ経験が浅いので俺と手はつないでいるが、手をつないでいないパーティーメンバーも普通にしているので、パニくってはいない。
アリシアも手を、ニギニギしながら手をつなぐような素振りを見せる。
そして誰もいない路地を見つけて、地上に降りて透明化魔法を解除した。
路地から、ぞろぞろ人が出てきたので驚かれはしたが、賑わう街が、それを消してくれた。
初めのメンバーでブラッドフォード対抗国を訪れたことがある。
しかし今では、第二王子を知っているため、直接、城に行っても会えないかもわからないけど、お城に行ってみる。
どの国でもいいんだけど、俺の身分を証明しなければいけないので、オーリス王国の公爵と言う立場で言ってみることにした。
そうしたら、王様は、前もって依頼をしないと今は忙しいから会えないと断られた。
どうしようかと考えていたら、そういえば第二王子に名前を名乗っていなかったような気がした。
なので、メンバーには近くのカフェで待ってもらうことにして、俺は路地に入って、第二王子が1人の時を狙って、部屋に転移した。
部屋に急に現れた俺を見て「おお、神よ、よくぞおいでくださいました」
だから誰が神だよ
「私の名前を言っていませんでした王子様、大変失礼いたしました、私の名前はオーリス王国のアルベルト公爵といいます。」
「神様の、現世における寄り代ですか?」とバーナード第二王子
「いいえ、私は神ではありませんよ」
「いいえ、あなたは私の体を治して下さいました、国の間奉仕が総勢でかかっても改善しなかったもの。しかも誘拐事件を解決してくださったではありませんか、あなたは私にとっては神です」
と言うので、俺も訂正を諦めた
「バーナード皇太子、今、私のパーティーメンバーが王城の門に来ているんですが、入れないので許可をもらえませんか?」
「えー、それは、もちろんすぐに許可を出しておきます、えっとオーリス王国のアルベルト公爵様としてですよね。それと私の事はバーナードと呼び捨てにしてください。」
王子をつけなくて良いと言われたので、俺としてはそっちの方が良いので了承した。
「それでは城門から入っていきますから」と言って王子と別れて1転移して路地に戻った。
カフェにいたメンバー全員に声をかけて外に出てきた。
「じゃぁ、城門に行くよ」




