お金を稼ぐために仕事をする
ギルド支部でギルドカードを発行してもらって、Fランクの依頼がある掲示板に行ってみた。
冒険者の名前はアルベルトよりもクリスにした。
今の名前だからね。
Fランクの掲示板なので魔物の討伐ではなく、何でも屋みたいな感じの依頼が貼ってあった。
例えばFランクは、催し物の手伝いとか、食堂の皿洗いとか、いなくなった猫を見つける仕事とか、掃除を手伝って欲しいとか、そういうような依頼が多かった。
Fランクでも人数においては、1つ上の依頼を受けることができるそうなので、Eランクの掲示板も見てみた。
やっぱり1つ上でもEランクになると薬草の採取とか、近くの森の魔物の討伐とかいうのがあった。
でも1人ではEランクは受けることができないので、どうしようかと思っていると、近くに自分と同じ年代の二人と、少し上の20歳くらいの女性が立っているのに気づいた。女性3人のメンバーのようだ。
女の子3人のパーティーなので、和気あいあいと、きゃーきゃー言いながら依頼の掲示板を見ていた。
故郷の村でも女性と言えばアリシア1人だったので、この雰囲気の中に自分が入っていけるかどうか戸惑ったけど、声をかけてみることにした。
「あのー」
でも、きゃーきゃー言っているばかりで、声が届かないのか振り向いてもくれない。
なんか、すごく気分が落ち込む。
「あの〜… . 」
また無視されたので、結構、凹む。
勇気を出して、もう一度、声を張り上げて、
「あの〜。今日、登録して冒険者になったんですが、足手まといにならないようにしますので、もしよかったら参加させてもらえませんか」
3人とも、一斉に自分の方を振り向いたので、ドキッとした、初めて3人の女性と向かい合うことで、緊張してしまう。
1番年上の20歳くらいの女性が、簡単に、いいわよと言ってくれた。
そうすると他の2人が、なんだかすごく嫌そうな顔になった。
一応確認のため、ランクを聞いてみると、一番年上の年長の女性はDランクで、あとの2人はEランクだということがわかった。こういうランクの違うパーティーに、Fランクの自分が混ざっても、受付の依頼は可能であると言うことは、聞いてわかっていた。
Eランクの2人のうちの1人が、露骨に本当に嫌そうな顔をしている。
もう1人は、そこまで嫌そうな顔はしていない。
一応はオーケーをもらったので、自己紹介をすることになった。
1番年上の年長の女性が、ソフィアと言い、次に少し嫌そうな顔をした女性がコリンと言うらしいけど… 今でも嫌そうな顔をして睨んできている女性はイザベラと言う名前だ。
自分はクリスと名乗った。
これでパーティーを4人で組んでもらうことができた。ギルドの受付に行って、パーティーだと言うことを、依頼の登録の時に伝えてギルドカードを渡せばいいみたいだ。
前世の時は王国の筆頭魔法師で、他の人にやってもらっていたからわからないんだよね。
掲示板に、いろいろな依頼が貼ってある。危険度と、どこまで討伐に行くのか日数の問題がある
何日間くらいかかるかと言うことなど、いろいろ考えなければいけないし、後はそれに見合うだけの金額だよね。
そう考えるとなかなかない。他の3人は別として、自分は金銭的な余裕がないので早急に稼がなければいけない。
まぁ、必然的に割が良いのがいいけど、そうどこにも、そんな仕事が転がっているわけではないので、どれでもいいけどね。
これぐらいのパーティーでランクもEランク、Dランクが1人とFランクの自分が1人と言うパーティーだから、どれを選ぶべきか。
なんだか他の3人がチラチラとこちらを見ながら掲示板を見直している。
よっぽどFランクが、目障りのように思われているみたいだけど。
そこは、すがるような瞳をしてお願いしていた。
上から下まで右から左まで掲示板を一生懸命見ていると、1枚だけ気になる依頼書を見つけた。
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