オズワルド王国 5
俺は何回も何回も練習しながら未来予知をやってきた。
空間魔法の、空間を練習するよりも難しかった。
そして透視。
今では、自分の屋敷の中を隅々まで、透視をすることができるなった。
未来予知をどんなに練習しても、10秒以上使用しないようにしていた。
それ以上の未来を予知しても意味は無いから。
今日は、パーティーメンバー全員と街を回ってみる。
午前中は、女性服の扱っているお店に行ってショッピングをしたり、民芸品を見て回ったり、お昼になると港町なので魚料理を楽しんだ。
魚料理は新鮮な魚を使っているので、おいしい。
食事を終わって多くの船が停泊している港に来ているが、本当に港と言うのは雰囲気があって情緒がある。
港を歩いていると時間によっては船が停泊して荷物を下ろし始めたりするから活気がある。
活気がある荷下ろしを見ていたり、魚の販売を見ていると本当に港に来ているんだなと思ってしまう。
俺が住んでいるオーリス王国でも、ここから魚を馬車で運んでいるが、どうしても日数が経ってしまい、鮮度の問題もある。
そういえば俺の空間に大量に魚を買い込んで入れといて、王都に戻ってから一気に放出せず、少しずつ出していくと言う手もある。
しかし、そんなことをすると、空間が魚臭くなってしまうのでやめておく。
港は見終わったので、宿に帰りながらショッピングを楽しむことにした。
帰りがけにも靴を売ってる店や女性の洋服を売っている店があったので、中に入ることにした。
港の街だけあってデザインも生地も他とは違うのを使っている。
だから目新しいデザインや記事が多いので、アリシアとイザベラがワンピースを買っている。
しかも丈が短い。
ソフィアとかコリンは、ブラウスを買っているようだ。
アレクとロゼッタは、髪飾りを見ている。
全員が、思い思いのものを見たり、買ったりしているみたいだ。
料金は全て俺が払うことになるが。
お店から出て宿のほうに向かっていると、詰所があって、そこで騒ぎが起こっている。
何気なく横を通りながら、女性が街を警備している人に、自分の子供がいなくなったと言っているみたいだ。
迷子なのかなと思っているが、どうも違うような感じがするんだが、警備をしている人は、よくあることだからと取り合わない。
以前のようなことがあったら大変なので、俺はその女性に近づいて話を聞いてみる。
しかし、ここは、一歩ひいて、話を聞くのはソフィアにお願いした。
ソフィアは聞き上手だし、1番の年上と言うこともある。
代表して、ソフィアが女性に話を聞いてみると、昨日の夜から遊びに行って帰ってこないと言うことで、近くの人が早出で探してくれたそうだが、今だに戻ってこないので、ここに来たそうだ。
今までは子供が帰ってこないと言う事はなかったので、本当に心配しているそうだ。
ソフィアの話に俺が加わるような感じで、お母さんに話を聞いてみると、写真を持っているそうなので、持ってきてもらうことにした。
お母さんが、すぐに家に引き返し、俺たちは、しばらく待っている。
そうすると10分ぐらいして母親が戻ってきて、写真立てを見せた。
その写真立てには、仲が良さそうな3人が写っていた。
俺は、その写真の中に写っている女の子を記憶することにした。
そして連絡先を書いた紙をもらって、宿に帰った。
宿に帰って、俺が1人部屋のほうに行くと、全員がついてきた。
全員が、心配そうな顔をしている。
俺は、魔族の皇帝の娘を見つけるときに使った感知魔法を使うことにした。
時間が経っているので、この街にいないかもわからない。
誘拐するような奴らが、いつまでも同じところにいるわけは無いから。
しかし、まだ仕事の途中だったら同じ場所にいる可能性がある。
全員がついてきたので、俺の部屋では椅子もないので、6人が止まっている部屋に行くことにした。
6人部屋の方が広いし椅子もある。
6人部屋に入って1番、手前の椅子に俺は腰かけた。
その周りをメンバーが囲むようにして座っていく。
1人だけ椅子に座ることができなかったのでベッドに腰掛けている。
ベッドに腰掛けているのは、アレクだ。
俺は預かっている写真を見ながら、集中するために目を閉じる。
基礎魔法を展開しながら濃密にして感知魔法に変換していく。
見逃がないように、波のように感じ魔法を何回も展開していく。
感知魔法を波のように展開していくと、見つけた。
まだ街の中にいるようだ。
建物の中にいるようだけど、ほかの子供が5人ぐらいいる。
多分、全員で6人の子供は誘拐されたと思われる。
こんな中に自分の子供を置くわけは無いから。
そして誘拐した奴らが、まだ同じ部屋にいる。
ここで、転移して踏み込んでもいいけど、子供たちの命を危険にさらす可能性もないとは言えない。
しかも顔を知らない子供を5人とも、ここに転移させるわけにはいかない。
どうする?




