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アーロン伯爵領 4

俺は本当に関わりたくなかったが、自分の国が、これだけ麻薬に汚染されていることが怖くなってきたので、できることなら解決しようと思った。


夜に売人に会ってから、パーティーメンバー全員で散策しながら、俺は他の売人をいろいろ探してみたんだけど、見つからなかった。


そんなに、簡単に見つかれば苦労しないんだよね。


なので、昨日のマーカーが付いている売人に意識を集中してみる。


俺たちは今、買い食いしながら椅子に座っている。


買ったものをもぐもぐ食べながら、意識を集中すると、300メートル先にマーカーの存在を確認した。


さらに何をしているのかと見ていると、家族と買い物をしているみたいだ。


すごく楽しそうだけど、父親が麻薬の売人だと言う事は、多分、奥さんも、子供も知らないだろうなぁ。


今はマーカーを追跡する必要は無いかと、意識を切らせると全員が こちらを見ていた。


「えっ なに?」


「何も〜〜」とアリシアが言った。


何か、まずいことやったのかな?


その後、俺たちは いろいろな店を回ったり、新しい店を開拓したりして帰っていった。




アリシアの視点


私たちが買い食いをしている屋台の横の椅子に座っていると、みんなが話しているときに、クリスに同意を求めたんだけど、クリスは全然反応しない。


また何かしているのかな?


そして、さらにクリスを注意して見ていると、全然、動かない。


なんだかこういう時のクリスって、何かをしている時なんだよね?


何をしているのかは、クリスはあんまり話してくれないけど、心配になるのよね。


危ないことをしなければいいんだけど!


パーティーメンバー全員の視線をクリスに向けていると、クリスが起動した。


「えっ なに」と言ってクリスが再起動した。


私は「何も〜〜」と言って それ以上言わなかった。


クリスが何も言わないのは、私たちを巻き込みたくないと考えたから。


私も、クリスがすごい魔法使いだと言う事は知っているけど、危険な事はして欲しくない。


いくら今は貴族の伯爵様になったといっても、クリスは クリスのままだ。


以前と何も変わっていない。


クリスと2人で野山を駆け回っていた故郷の村のことを思い出しながら、クリスは変わらないなぁと思った。


いざと言うときには、1人で立ち向かってくれるし、いつもは本当に気弱そうなクリスなのに、でも、いざ、決心して動き出したときには、すごくかっこいいんだよね。


パーティーメンバー全員も思っているけど、クリスが後ろにいるときは、何も言わずに従ってくれているし、でも、いざと言うときには本当に前に出てメンバーを守ってくれる。


クリスが動くと、いろいろな物事があっという間に解消していく。


それがクリスを信頼している理由だし、憧れているのもあるし、最近は少し、・・・・・・


あー、今までは私がクリスのお姉さんだったのに


なんだか今は弟と言うよりも、・・・・


・・・アリシアは少し顔を赤くしていた。




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