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防人(さきもり)の戦後  作者: 佐久間五十六


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国際連合重視(戦防基②)

 大日本帝国陸海軍は、国際連盟(当時)を脱退して、戦争へと突入していった。その反省(?)から戦後米国主導で作られた日本国憲法も、自衛隊も、日本政府ですらも、国連第一主義で現在に至るという現状がある。

 国際連合やその考え方に同調して、政策を決定するようになったのは、間違いなく戦後の事である。現場の部隊レベルではその様な事は無かったが、政治家が日本の安全保障を考えた場合に、日米同盟だけではなく、国連も味方につけておく方が有利だと考えた事は、日本の安全保障の現状を知る者ならば、当然考えうる事なのである。

 国連、国連と言うがそこまで神様仏様のように何でも出来る様な組織ではないと言う認識も重要である。国際連合とは、国際政治を円滑に進める為に設立された世界最大の政治機構であると言うだけの事なのである。紛争や大規模な戦闘を防ぐ為に第二次世界大戦の勝者が作った組織であることも重要である。

 だが、現実には局地的な戦闘やテロを押さえ込むには至らず、安全保障理事会(安保理)も足並みは一致していない。一方でPKOや停戦監視の任務においては、経験上ある一定程度の効果は期待出来る。加盟国も200を越える国や地域に及び、文字どおり国際連合とはなっている。

 勿論、そのシステムも完璧なものではない。露、中、米、英、仏の常任理事国+10ヶ国の非常任理事国で構成される安全保障理事会(安保理)などは常任理事国に全てがかかっている。何故ならば常任理事国は拒否権を行使出来るからであり、拒否権を発動されると審議がストップしてしまう上、とにかく常任理事国の御意向に安保理はかかっていると言える。

 政治的に課題を残す、その一方で国際連合が力を発揮している分野もある。国際連合が人類の平和と安定に多大なる関与する組織となる事が望まれるが、その為には日本も常任理事国に成るためのロビー活動を積極的に展開しないといけない。知識や見識もないのに、あたかも国際連合が金科玉条の組織だと崇拝するのは、日本人の悪い癖である。

 国際連合は、戦中戦後の混乱期の中で暗中模索の中で生まれた穴が多く課題も多い組織であることを忘れてはならない。国連改革は世界中の弱きものが待っている事も忘れてはいけない。

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