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防人(さきもり)の戦後  作者: 佐久間五十六


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自衛艦隊司令部と潜水艦隊司令部

 自衛艦隊とは、イメージとしては大日本帝国海軍の連合艦隊に似ている部分がある。自衛艦隊は、横須賀・呉・佐世保・舞鶴・大湊の5つの地方隊の中にある護衛艦隊及び、航空集団及び、潜水艦隊及び、その他(掃海隊郡、情報業務郡、海洋業務郡、開発隊郡、その他)の4つのカテゴリーのどれにも所属しない、防衛大臣直轄の艦隊である。自衛艦隊の司令部は神奈川県横須賀市船越地区にあり、自衛艦隊の中核を担う水上艦艇の総数は48隻以上となっている。この最新鋭の護衛艦とその他数多くの補助艦艇の練度管理を行っている。隷下の主力部隊として、四個護衛隊郡が編成され、32隻の護衛艦がその任務にあたっている。

 一方、潜水艦隊は海上自衛隊に所属する潜水艦を中心に編成された艦隊で、第一潜水隊郡と第二潜水隊郡で構成される。第一潜水隊郡の司令部は呉基地にあり、第二潜水隊郡は横須賀にある。第二潜水隊の司令部は、横須賀市袖ヶ浦地区にあり、潜水艦隊司令部も、横須賀市船越地区にある。おやしお系列の潜水艦と、最新鋭のそうりゅう系列の潜水艦22隻で回しており、原子力潜水艦は存在しない。最近ではたいげい系列の潜水艦が実戦配備される様になっている。

 航空集団は、司令部を厚木航空基地に置いており、第1(鹿屋)、第2(八戸)、第4(厚木)、第5(那覇)、第21(館山)、第22(大村)、第31(岩国)の7つの基地に所属する航空機からなる部隊である。P-1、P-3C哨戒機や、SH-60J、SH-60kと言った艦載ヘリコプターや、電子戦データ収集機EP-3や、救難飛行艇US-1A、US-2や、掃海輸送ヘリMCK-101等を保有している。定員数45000人に対し充足率92%約42000人で回している。

 排他的経済水域を含めると、世界第6位の広さを持つ海を海上保安庁と共に守っている。自衛艦隊司令部は横須賀市船越地区にあると申したが、これら隷下の部隊を運用している。ちなみに参考までに、海上保安庁は全11管区に巡視船艇50種あまり計700隻余りを保有し、ヘリコプター登載可能な巡視船を13隻、大型巡視船40隻、固定翼機29機各種ヘリコプターを46機保有している。

 中国、ロシア、北朝鮮と言った日本の仮想敵国となりうる、国々に囲まれている日本は、日米同盟があるとは言え、この戦力では心もとない。とは言え国民に防衛増税を強いても海上自衛隊の戦力はさほど変わらない。艦船の省人化や、徹底したコストカットによる自助努力で、人員が減っても対応出来る様にシフトしており、人員の獲得競争は今後激しさを増す事であろう。

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