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防人(さきもり)の戦後  作者: 佐久間五十六


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日本と言う国の地形②

 ユーラシア大陸から見れば、日本は太平洋に出る際の蓋である。中国やロシア2大国からすれば、日本列島の存在は、邪魔である。日本の領海通過をしなければ、太平洋に出られないからだ。

 一方で、米国や欧州の国々から見れば、日本は極東地域に存在していて、日本を戦略的に利用する事が出来れば、かなりの広範囲を自国の権益の為に勢力を拡大する事が可能だ。それを実戦配備しているのが米国である。沖縄を中心に約4万人の兵力を日本に駐留させている。日本としても自国軍(自衛隊)の不足分を補ってもらう形で、日米同盟を組んでいる。この様にそれぞれの国益を上手く満たしている。

 この様に、日本と言う国の地形は、地政学上大変キーポイントとなる位置に存在しているため、多くの国家の力道が集まりやすくなっている。その為、日本にはそれなりの武力を持つ必要が出てくる。とは言え、沢山の国家の力道が集まりやすくなっているとは言っても、主権はあくまで日本にある。それらの権益を保持する為にはそれ相当の軍備が必要になる。大国に囲まれていると言う地政学上の理由もある。

 それを上手く利用するのが、日本政治の妙と言うものであり、戦略ではなかろうか?大国の利害に振り回されず、自国が輝く為には何をすべきかと言う事を考えて行けば自ずと答えは出るはずだ。決して恵まれた位置にはないが、その中できちんと役割を果たす事でしか、日本の国家の成長は見込めない。逆を言うなれば、これだけの地政学上の特徴を活かして、貿易に力を入れてみるとか、それだけでも大きな国家の利益になる。

 日本の高い技術力を活かすのも、ありだ。大国はお客様。嘆くよりも何をどう売り込むか?の方が建設的だ。きちんと己の置かれた状況を理解して、把握した上でどの様な戦略をを取ることが重要なのかと言う事を考える事こそ国益にダイレクトに直結する。

 真の国益とは外交と防衛がセットで決まる。それは学生でも分かる論理だ。何故外交努力が必要なのか?それは戦争やいらぬ武力紛争を避ける為である。話し合いで解決がつかない場合、戦争に打って出るのは、国際法上は認められている。しかし、戦争はいけない。と民衆は訴える。被害を被るのは民衆だからである。国益に叶っていれば何をしても良いと言うならず者国家もある。法の支配を無視して力による現状変更を実施している国がある以上、外交努力で全て解決出来るとは言えない。だから日本には自衛隊があるのである。

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