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防人(さきもり)の戦後  作者: 佐久間五十六


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東部方面隊

 東部方面隊の守備範囲は、東北以南関西以東であり、首都圏もここに含まれる。日本の中核を守る部隊と言う事もあって、それなりの充実した部隊が配備されている。この部隊は、水際で食い止められなかった敵侵攻勢力を止める本物の"ゴールキーパー"である。

 東部方面隊が撃破されると言う事は、日本政府の敗北を意味するからだ。東部方面隊の隊員の双肩にかかるプレッシャーは小さくないが、ただ、現状ではそうなる可能性は限り無く低い。日米同盟が正常に機能している限り、海空両自衛隊が突破されると言う事は、現実的ではない。日本各地の方面隊が撃破される可能性はもっと低い。

 しかしながら、米国無しの防衛体制を敷けと言われれば、30万人の自衛隊だけでは不充分となる。陸上兵力をまず増やし、海空両自衛隊も増強する。無論、今の自衛隊がベースとなる。現状は、応援の米軍が到着するまで耐えられれば良いと言う防衛体制になっているため、3日持てば良いと言う装備しか自衛隊には無い。

 東部方面隊の出番はそれだけではない。首都圏直下型地震や、東南海地震にも出動が予測される。常にテロや事件等にも対応しなければならない"最前線"の地政学的な位置にある。最もそれが対応しやすくする為、東部方面隊の各部隊には、計画的に且つ即応的に部隊が配備されている。

 米軍との軍事演習にも積極的に参加し、練度を維持している。他国陸軍に比しても遜色の無い、部隊である事に間違いはない。とは言うものの、東部方面隊だけではなく、陸上自衛隊全体の戦力を考えた時に、質もそうだが兵力を確保する必要がある。それらが整った上で、国家安全保障が機能的なものにする。国家安全保障の基軸は陸軍(陸上自衛隊)である事に変わりはない。それらが整った時に国家は初めて機能的に、防衛体制を敷いていると言える。現状の基礎になった大日本帝国陸海軍だけでも500万人以上の兵力を保有していた事を考えれば、今はその20分の1位の規模であるから、自衛隊法を大きく変更して、自衛隊の定員を大きく増やすべきではある。

 とは言え、自衛官の充足率は現状約9割であり、定員を増やした所で大幅な人員の増加は望めないのが現実だ。あの手この手を使い自衛隊はリクルートをしており、自衛隊が無策でいると言う訳では無い。やはり足りないのは幹部自衛官ではなく、誰もがやりたがらない士長以下のいわゆる下っ端である。幹部自衛官(士官・将官)や下士官の充足率はほぼ100%であると言われている。

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