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防人(さきもり)の戦後  作者: 佐久間五十六


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主権回復

 サンフランシスコ平和条約の発効によって、日本は独立を果たした。独立すると言う事は、要するに主権を回復したと言う事である。国家の主権について、長々と語る気は無いが、国家が健全な運営をして行く為には、主権が存在している事は大前提である。国家の主権すら認められないのが占領の実態である。「独立国」と、「主権の回復」はセットになっていて、どちらかが欠けていても、真の独立状態とは言え無い。

 日本国憲法が制定されたのは、そんな占領状態の真っ直中であった。言ってみれば米国は、占領状態の時を有効活用して、日本を丸め込んだと言っても良い。主権も独立も無いのだから、何をしても良い。米国がやった事はそういう事なのである。倫理的に見れば、国家の一大事である憲法制定は米国人の仕事ではなく、日本国民の仕事である。

 日本人はそうやって与えられた米国にとって都合の良い憲法に何の疑問も持たずに、流されてきた。本来ならば、主権を回復した1952年の段階で、日本人の為の日本人による日本人の為の憲法を制定するべきだったであろう。まぁ、今更その様な事を言っても、仕方が無いのかもしれないが。

 日本国憲法ははっきり言って欠陥憲法である。言ってみれば、虫食いだらけの食パンの様なものである。それを後生大事にしていると言う事は、日本人は負け犬根性も天晴れである。日本の事は日本人が決める。と言う強い気持ちで、日本の為の憲法を制定しなかった事は、戦後日本の最も大きい過ちであった。その時代を生きていない者が、それを言う資格は無いのかもしれないが…。

 歴史を振り返る、歴史から学ぶと言うのは、大切な事である。日本人にとって戦後、占領中の6、7年は駆け出してきた日本にとって、一つのターニングポイントであった。その日本国憲法を変えると軍国主義が復活するという、訳の分からないプロパガンダが浸透し始めたのも、この頃であった。米国人の米国人による米国人の為の賢いやり方で日本に押し付けたのが、今の現行憲法である。それを踏まえねば、改憲を考えても意味はない。日本人が中心となり、日本人の未来の為に日本国の最高法規である憲法について、考えるべきであろう。とは言え、それを成し遂げる為のハードルは高い。まずハードルその1国会での発議。ハードルその2国会議員の3分の2以上の賛成。ハードルその3国民投票での過半数以上の賛成。これだけのハードルを越えなければ憲法改正は無理なのである。

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