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イマジナリーフレンド

作者: だれか、

くらくらとぷかぷかとその机に座っている。

机に座っている訳では無いのだが君はいつも「つくえに座る」という。


ぷかぷかと、まるで白い湯気に包まれているように。ぷかぷかと君は存在する。


白い髪を白いフードに隠し、白い目を、くらい中の光に向ける。

薄暗く、それでもこんなに白いと感じてしまう部屋。

きっと僕が白を好きなのは、君のせいだ。


君が見つめる画面以外にこの部屋に光源はない。


背もたれの大きいキャスター付きの椅子に座る。


左膝を折って椅子の上にのせる。膝の上に掌を重ね頭を置く。目はきっと半分くらいしか開けておらず、眠そうにしているのだろう。


画面に写っているのはきっと僕だ。

彼以外に、その画面に写っているものを見れる人は居ないらしい。

俺は特別だからっていつも言う。

うん知ってる。君はとっても特別なんだ。




君は滅多に動かない。

君は滅多に喋らない。


それでも、その部屋にいつもいる。


ただただ僕を見ているみたい。

寝てるとこも見た事ない。

口を開いてものも食べない。


部屋に出口なんてない。


もちろん入口もない。




でも会いたい時はいつでも会える。






そういえば、僕は君の顔を見たことないね。

でも君が優しそうな顔をしてくれるのは知っている。

悲しそうな顔も。


それでもでもやっぱり、君の顔は分からない。






初めてあった時を覚えてる?

君は僕が作ったんだよ。


確か11の時だった。


初めてあった時も、ずっとそうして画面を見てた。

今までもそこにいたみたいに、いつも通りだってそこにいた。


やっと見つけてくれたって少し嬉しそうに、そう感じたんだ。

全然君のことなんて知らないはずなのに君ならそうかなって思ったの。


知ってるよ、君が誰より僕のこと好きなの。

いつも何も言ってくれないけどね。









僕はね、いつか君の声を聞いてみたい。


出来れはこの目で君を見たい。

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