ごったがえしの あの世です3
取りあえず、転生先かぁ~。どんなところがあるのかな?
「そうですね。軽く1兆ぐらいの世界がありますので、どんな感じとか、適当に仰ってください」
「・・・・・・」
「希望は、ありません・で、どんなところでもよろしいですね」
「ちょっとまってください!私まだ何も言ってませんですよね」
「はい、何も仰られないので、ないものと処理しました」
ちょっと!淡々と答えないでよ!!
「待って!少しは考える時間を下さい!!」
「あまり時間をかけられましても、後をお待ちの方が控えていますので、できるだけ早く決めてください」
ああそうか、確かに後がつかえているかも。一生ものだけど、悠長にかまえていてはいけない。えっとまず、種族はやはり人間で平和な世界がいいなぁ。
「なるほど、種族は人間で平和な世界ですね」
私、声に出してた?
「これも時間短縮の一環です。転生に関することは、自動翻訳でわれわれ天使に伝わるようになっています。よって、さきほどほ希望無しと判断しました」
「えっと。考え中の変な妄想もばればれですか?」
「それは大丈夫です」
よかった。ばれたら悶え死ぬ。
(本当は全部だだもれですが、それは、知らないのが一番でしょう。実は、聞かないふりをしているだけです)
なんか変だな? 少~し顔が歪んでいたような気がする。
じーーーーーーー
「他に希望はありますか? 勇者になりたい・・・は、平和な世界ではありませんね・・・」
「えっと、田舎でもそこそこお金持ちで、のんびり過ごせて、何かあった時のための防衛手段があるとうれしいかな?」
「そうですね、それなら1億ぐらいにしぼれます」
げっ。まだそんなにあるの? もしかしてゲームのような世界もあったりするのかな?
「はい、ありますよ」
あるんだ・・・
「平和な世界で、ゲームのような世界。何かあった時の自衛手段としては魔法・化学・自然学。どれを希望しますか?」
「魔法や化学は想像つくのですが、自然学ってなんですか?」
「そうですね、他の生き物に守ってもらうというものです。植物系や動物系それから魔物系なんてものもあります」
「魔法に自然学ありがいいです!」
「わかりました」
そう言うと、天使様はまたパソコンのキーをかたかた打ちました。しばらくすると、手が止まって、パソコンだけがかたかた何かを検索し、ぴーという音で止まります。
「希望にあてはまるのは、『アルテミス』『ユミル』『ネフィリム』『ドモヴォーイ』『グルアガッハ』『コタンカラカムイ』です。『アルテミス』は、獣人という種族がとても多く、人間は絶滅危惧種に認定されています。今は平和ですが、獣人の本能で軽い縄張り争いぐらいはあります。魔法はありますが大したことはないです。体を使うのが早いと思っている方々がおおいいですので・・・。人間は、仲よくなった獣人が守護して守ってくれたりします。必要ポイントは1500です。『ユミル』は、巨人一族の栄えている世界になります。ですので、人間は人間でも巨人に転生ということになります。主に獣や魔獣を主食として狩りをしての生活となります。必要ポイントは500です。」
「すみません。お話の途中ですが、けもみみもふもふを希望でお願いします。後、人間とけもみみさんが同じ人数ぐらいで仲よく交流しているのがいいです。巨人は体質的に受け付けないので無しのところでお願いします」
「わかりました。『ユミル』『ネフェリム』『コタンカラカムイ』は、巨人がいるのではずします。あと、『アルテミス』は、人間と獣人が半数ではないので外します。残りは、『ドモヴァーイ』『グルアガッハ』になりますね」
「その二つの違いはなんですか?」
「まず、魔法の発達になります。『ドモヴァーイ』はすべての者が使えますが、『グルアガッハ』は一部の選ばれたもののみしか使えません。それから、医術の発達。『ドモヴァーイ』では、薬と魔法で治すことが出来ますが、『グルアガッハ』では、薬のみしか方法がありません。後、周りの生き物の強さです。『ドモヴァーイ』は、レベル的に高いモノが多く『グルアガッハ』は、脅威になるほどのものがいません。最後に必要ポイントが違います。『ドモヴァーイ』は5000、『グルアガッハ』は3500です」
「では、『ドモヴァーイ』でお願いします」
天使様が、パソコンのキーをたたくと、目の前に出ていた私のプロフィールが消え、代わりに『ドモヴァーイ』の文字が現れました。そしてその下には魔法属性とスキル一覧、それから必要ポイントが書かれたいました。
「次に、魔法の属性とスキル等決めましょう。転生先のポイントが5000ですので、残り5000ポイントになります。魔法の全属性と全スキル合わせてが3890ポイントなので、全て付けても余裕であまりますが、いかがされますか?」
うーん、全部OKかぁ~。時間短縮にもなるし取りあえず全部つけとくとかな。
「了解しました、全ておつけします。容姿などの希望はありますか?」
「普通より綺麗なのがいいです」
かたかた ピー 『完了しました』機械音がしました。
名前 高橋 水奈
転生先 『ドモヴァーイ』
種族 人族
魔法属性 火・水・土・木・光・闇・月
スキル 全てにレベル5(達人レベル)
『よろしければ、決定ボタンを押してください』
なんか、どういうのか・・・なんともいえない気持ちです。
これで、兎に角決定でいいです。
『はい』
『ファイナルアンサー?』
ずる・・・
『ファイナルアンサー』
『では、よい人生を・・・』
の画面を最後に、パソコンから光が出てきて一面真っ白に・・・
そういえば、私の前世での記憶処理はどうなった・・・?