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日記

作者: かまくら

どうもー。初投稿です

是非読んでいって下さいな

感想をお待ちしています!

2012年12月4日『今日も妹は可愛かった。』


……なんだこれ。

と、俺は机の上のノートに書かれた文字を見て思考する

待て待て待て落ち着くんだ俺…!この机の上にあるノートが俺の最近習慣になっている『一行日記』である事に間違いはなく、なんの問題もないはずだ。そう、おかしいのはここに書いてある事だ、何故俺は妹への愛を自分の日常としている…!?そもそも妹に愛情なんて覚えた記憶が一切ない…!

ぱらぱらとページをめくって見るとここ最近は妹が可愛かった、という事しか書いていなかった

いつから俺はシスコンになってしまったんだーーー!?いや、冷静になるんだ俺!最近は多分気が動転してたとかそんなんだろう、きっと!明日、違う事を書けばいいんだ!

俺は至って普通の高校生なんだ、と何度も心に言い聞かせ深い眠りに落ちた


ーーー翌朝ーーー

「お兄ちゃん…お兄ちゃん?」

声が聞こえた

俺は目をこすり薄く目を開け、体を起こすと見知らぬ天井がそこにあった

というより、妹の顔が真近にあった

「!?」

「お兄ちゃん、朝だよー?」

ふと、時計を見ると9:00という文字が

「や、やややばい!遅刻だ!」

妹を跳ね除け、制服を掴んだ

「ほら!着替えるからお前も部屋から出ろって!」

「えっ、お兄ちゃん?だって…」

何か言いかけていた妹を部屋の外に押し出すと急いで着替えた

階段を降り、リビングに顔を出して

「悪い!ユキ!今朝は飯食えないや!」

と妹に言い、玄関へ向かう

「お兄ちゃん!ちょっと待ってってば!」

「ごめん!話なら帰ってからで頼む!」

俺はドアに手を掛けると

「じゃ、行ってき「だから今日は日曜なんだってばーーー!!!」

妹が大声で叫ぶ

へ…?イマナンテイッタンデス?

疑問が顔に出ていたのか、妹がため息をつくと

「今日は日曜でしょ?日曜日に制服着て鞄持ってどこに行くつもりなのかな、ウチのお兄ちゃんは」

あー、死にたい。恥ずかしいとかそんなんじゃなくて…死にたい

「ほら、着替えてきてよー。お兄ちゃんが起きないからわたしも朝ご飯食べてないんだからねっ」

「ほ、本当にすまん…」

「いいからいいから。早く着替えてきてね」


俺たちの両親は共働きで、朝早くから夜遅くまで家を空けている

その間、家事をやってくれているのは妹のユキで俺はユキの手伝いくらいしかやる事がなかった

「ほれ、着替えてきたよ。飯食べようぜ」

「あ、うん」

ユキは弄っていた携帯を机に置いて、俺に座るように促した

「いただきまーす」「いただきます」

俺たちはいつも二人で食事をする、両親が共働きとあってお金には困っていないので外食しても経済的に問題はないのだが「将来のため」というのがユキの意見だった。

将来かぁ…何も知らない男にユキが貰われていくんだな…

俺がしんみりしていると

「お兄ちゃん?美味しくなかった…?」

ユキが俺の顔を覗き込んで心配していた

「い、いや!全然美味しいよ!うん、いつも通り最高!」

俺は焦って身振り手振りで表現しようとしていた

「ぷっ…変なお兄ちゃん」

や、やべー。妹の将来想像して悲しくなるとか相当のシスコンじゃねえかよ…!

「そ、それよりさ。お前全然食べてないじゃんか。もしかしてダイエットでもしてるのか?」

「むー、お兄ちゃんデリカシーの欠片もないんだね…!」

ユキは頬を膨らまして、少し怒ったような表情を取った

今のままでも普通に可愛いとおもうけどなー

「女の子は何時でも上を目指さなきゃならんのですよー。そんなこともわからないお兄ちゃんにはお仕置きだー、うりうり~っ」

頬を少し赤らめたユキは俺の頬に指を押し付け、ぐりぐりしてきた

「や、やめろって!」

「お兄ちゃんがあんなこと言うからだよー」

あ、あれ?さっきの声に出してたのか…?

ま、いいか。いや、よくねえよ。このままだと今日の日記に最近と同じことを書くことになってしまうじゃねえか…!


俺達は食事を終えた

ユキは食器を洗い、俺はソファに寝っ転がってニュースを眺めている

手伝う、とユキに言ったのだが一人で出来ると言われたのでお言葉に甘えることにしたのだ

「あー、今日は遊びに行かないのか?」

「うん。宿題沢山出てるからね」

家事なんてやってる暇ないんじゃねえか

「なら、昼飯は俺が作るよ」

「えっ、お兄ちゃん作れるの?」

「失礼な。うどん茹でるくらいなら誰にも出来るだろ」

やったことは無いが、多分できるはずだ

「そうだよね。じゃあ、よろしくっ」

「おう、任せろ」

後片付けを終えた妹は階段を登り、自室へと引っ込む

俺はやる事特にないし、暫くゴロゴロしてるかぁ…あ、あれ…急に眠気が…


「お兄ちゃん…お兄ちゃん」

声が聞こえたので身体を起こすと、そこにはユキが座っていた

ん…いつのまにか寝てたか…腹減ったな…

…しまった!

ふと時計を見るともう2時を回っていた

「わ、悪い!うどんは今からやるよ!」

「あ、お兄ちゃんごめん!わたしがもう作っちゃった!だって休憩で下降りたらお兄ちゃん寝てるんだもん」

ん、毛布まで掛けてくれていたのか…

「い、いや…こっちこそごめん。課題あったんだろ?」

「それはお兄ちゃんと一緒に居たい口実だぞ☆」

妹が満面の笑顔でそう言った

なんて分かりやすい嘘なんだ…!

「それより!早く食べないとうどん冷めちゃうよ!」

「うん、そうだな」

俺達はうどんを啜りながら色々なことを話した

そういえば、とユキが呟いた

「お兄ちゃん、今日は食べることと寝ることしかやってないんじゃない?」

し、失礼な。いくら俺でも………本当だ

「た、確かにそうだな。ははは」

「はははじゃないよ全く…後でミカンの散歩に行くからお兄ちゃんも一緒に行こ?」

ミカンとはここ最近飼い始めた猫のことだ

「ん、分かった分かった。晩飯の買い物もしなきゃいけないしな」

今度は後片付けを手伝うことを許して貰い、二人でやったおかげか、ものの5分で片付けは終了した


「んじゃ、行くか」

「そうだね。レッツゴー!」

ってミカンが動こうとしてくれないんですけど…

それを見ていたユキの目がきらーんと光った

「もー!ミカンっ!動かないならくすぐっちゃうぞー!こちょこちょこちょー♪」

にゃ、にゃにゃーっ!!!

ミカンの抵抗はユキの前では無駄であった


「お兄ちゃんと散歩だなんて久しぶりだね」

「今まで部活で忙しかったからなー」

受験勉強を始めるため、今年の秋に部活は引退したのであった

「ん、そのマフラー新しいヤツか?」

「うん、そうだよー」

「あったかそうで羨ましいな」

「ふふっ、ぬくぬくだよー?お兄ちゃんも入りたいのかなっ?」

「何言ってんだお前は」

と軽くデコピンをした

「いてっ。こんな可愛い妹にデコピンなんて酷いお兄ちゃんだなーもう」

「可愛い妹なんて人がいるのなら是非会ってみたいんだけどな」

なんて、無意識とはいえ日記にあんなこと書いている俺が言えたことじゃねえ…

「でもね、最近お兄ちゃんが家にいる時間が増えて嬉しいのは本当だよ?」

「あー、はいはい。俺も可愛い妹と話せて嬉しいよ」

なんて少し皮肉っぽく言ってしまった

「帰ってくるときにおかえりって言ってくれる人がいると幸せだよね、当たり前の事なのかもしれないけどさ」

そっか…今まで俺が部活やってて帰りが遅かったからな。俺が帰ってくるまであいつは一人で家にいたのか…

「まあ、最近はミカンもいるからねっ」

ユキは少し強気の笑顔を作って見せた

「お前には凄いなついてるもんな、アイツ」

「へへー、わたしの人間性が優れているということなのですよ」

と胸を張って自慢げな顔をすると再び歩き出す


今夜はカレーを作るらしく、スーパーで材料を買っていった

「お前、家事やってて疲れないのかよ」

「やだなぁ。わたしだって人間だよ?疲れるに決まってんじゃーん」

じゃあなんで、と言おうとした口にユキの小さい指が押し付けられ

し ょ う ら い

と微笑みながらそう言った

「学校に好きな男子でもいるのか?」

そう聞くとユキはきょとんとして、なんで?と聞き返した

「いや、だって将来を共にしたい人がいるってことじゃないのか?」

ぷっ、と吹き出したユキは笑いながら

「ち、違うよ~!将来、お兄ちゃんが結婚するまでわたし以外で誰がお兄ちゃんのご飯作るのかなっ?」

…は?

一瞬耳を疑った

こ、こいつ今俺のために家事をって…

とりあえず

えへへ~、と笑っているユキに本日2度目のデコピンを打つ

「いてっ!痛いなぁもう…」

「お前なぁ……早く兄離れしないとお前が貰われなくなるぞ?」

「お兄ちゃんが妹離れしたらわたしも兄離れするよっ!」

そう言うと、ユキは駆け出した

「家までどっちが速いか競争ー!」

「あっ、ちょっと待てよっ!」

こっちは買い物袋持ってんのに…!

「お兄ちゃーん、はーやーくー!」

夕日を背景にしていたせいか、ユキが眩しく見えた


家に帰ると俺は急いで部屋に戻り、机の引き出しを開けると一冊のノートを取り出した

『一行日記』

忘れないうちに今日あったことの感想を書いておこう。書くことは既に決めている。

俺はシャーペンを手に取り、今日の分の日記のスペースを埋めていく

すると、下の部屋からユキの声が聞こえてきた

「お兄ちゃーん、カレー作るから手伝ってー」

「おーう!今から行くよー!」

俺はシャーペンを置きノートを閉じると、部屋を出た。


開けっ放しにしていた窓から風が吹き込み、先程まで開いていた日記のページを開く




2012年12月5日『今日も妹が可愛かった。』



はじめまして、カマクラです。


今回の作品が初投稿ということで、スマホを持っている手が震えるなか、一文字一文字打ち込んでいました


今回は兄と妹の恋愛モノを書いてみようと思いまして、まずは短いものを書きました。

やっばり妹って可愛いですよねー!

かくいう僕に妹は居ませんが…

というか、スマホだとルビ振れないんですね

というわけで主人公である兄にには名前設定がなく、妹はカタカナ表記で済ませてしまいました。てへぺろっ☆


こんな感じの人間ですが、頑張って行きたいと思います( ̄^ ̄)ゞ



誤字脱字があったらさーせん…

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