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君と過ごす日常的な非日常  作者: こころ 
否《いいえ》・是《そうです》
84/98

84 彼女と彼の、中間存在  其の一







 ある日、ミニマムドラゴンに出会った。


 そこ行くツン(な)ドラ(ゴン)くん、お姉さんとお茶しな~い?


 ………いいだろう。こっちに来い。



 まさかの承諾を得て、びっくりしたのはこっちの方である。

 だって、今の今まで人を無視しまくってたのあんたじゃんかー。


 ちなみに嫌われていてもお茶に誘ってたのはあたしの方です。諦め悪くてすいません。




 3年前の春の事。

 あたし大っきらいフェスタを開催していたラ―くんとの劇的なビフォアアフターを招く直前のお話である。










「うんにゃ」

 ぱちり。

「甘い」

 ぱちり。

「…くんにゃ」 

 ぱちり。

「阿呆め」

 ぱちり。ぱ……、

「……むぎゃあああ」

 しまった、詰んだああああ。

「馬鹿だ」

 ジェールム、奴の分のクリームプリンを持ってこい。ワシの勝ちじゃ。










 自分が持ちこんだ携帯囲碁ゲームで大敗しました。そんなばかな。

「ううう、まさかそんなところにリーチがいたとは」

「そんなことだから、貴様はスライムの核以下の頭脳しか持っておらんといわれるのだ」

 もっとよく頭と眼を使え。

「誰が言ったの、それ?」 

 ううう、今日のおやつが。

 ワゴンに乗っけておいた、本日の賭け五目並べの景品が厨房の主の手によって、ラ―くんの手元へと運ばれている。


「は! 決まっておる」



「ワシじゃ」



「―― ●×◇ふえまr×k!!」


 口元に真っ白な生クリームのお髭を作ったSな俺様に誰か天誅を!!!


 と言葉にならない奇声を発しつつ祈った京香に対して、天が下した結論は。



「京香、五月蠅い」



 隣の魔王さまからの不用の小玉乱舞でした。

 チガウ、コッチニ天誅イラナイ! あっちだあっち!



















 …五目並べよりも、オセロが好き。(ぽそり)




 本日の覚書


【 クリーム は 異世界の魔王城 にて 定着 しつつある 】





 本日の注意事項



「マイフレンド!」

「ご友人さま!」


「「 我ら異世界コラボチーム、此処にありいいい! 」」

 がしいいいい!



 時折、魔王城の厨房付近ではこのような雄叫びが発せられます。

 近辺を巡回する兵士の方々には、迅速かつ冷静な放置能力を磨くことをお勧めします。

 熟練した兵士の方々は、速やかに魔王陛下あるいは最古の魔女殿までの報告をお願いします。雄叫びの元凶が2~3日、静かになることがあります。

 尚、この対処法は、魔王陛下あるいは最古の魔女殿のご気分によって、全く逆方向への暴走・暴発を誘発する恐れがありますので、そのあたりの匙加減については慎重を期してください。

 新兵は上司にしっかりと報連相を怠らないように。


  魔王城警備総隊長 マラッカ・レン・プァ










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