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君と過ごす日常的な非日常  作者: こころ 
否《いいえ》・是《そうです》
75/98

75 彼女と彼の、代行業  其の五



 酒の席では酔いを理由にいろんな言葉が浮き立つわ。

 だけど、ご注意。

 どんな言葉にも棘と種が潜んでるから。


 旅立つ言葉は誰を傷つけて誰がどう育てあげるのかわかりやしない。








 常に傍観者の席で過ごすはずのおっちゃんに怒らりた。

 ん~ん~んん~。

 鼻歌でごまかすには限界がありすぎました。

 ていうか、実はひそかに照れている。

 だってさー、気にしてくれてるってことじゃん。

 いやあ、あたしのために怒ってくれる君らはよい友であるよ。てれてれてれ。


「―――コトリ族というか鳥類の帰巣本能が何を元に機能しているのか知ってる?」

「さあ?」

「しらん」

「………」


 三者三様、ただし意味は同じ。

 そうだよね、知らないよねえ。

 基本的にまだ詳細が確認されたわけではないんだけども、地球においての鳥類の帰巣本能、あるいは渡りにおける能力は「地球磁場を感知する能力(磁覚)」であると言われている。

 身体のなかに方位磁石をもってるわけですね、獲得能力ではないんだろうな勿論。すごい。

 では、この異世界においてのソレははどうなのかというと。


「―――胡鳥族が岸守であるのは、もっとも搗の杭に影響されてる一族であるから、なの」


「は?」

「?」

「…杭の影響ですか?」


 にこりと笑って説明してあげる。

 親父―ズのことだ、酒に酔い潰れる可能性は尽く薄い。(いや、若干一名想定外の蛇がいるけどさ)

 だったら、酔っ払いに詰め寄られるリスクは回避したいのである。そこ、それくらい我慢しろいわないっ。


「正確には杭の穴だけどね」

 まあ、ほとんど同意義だから、気にする必要はないわ。


 胡鳥族は、鳥類のそれとほぼ同じ習性を担っている。

 ポン=ボルンたちホビの一族が農に特化した種族であるそれに対して、胡鳥族たちは漁に特化している。


 生息地(寝場所)は封の岸の風車。

 生息地(エサ場)は墨海の近海のうえ。


 ――― 方角を感知するには、杭の穴から発される星の導きに頼ってるなんて。


「まあ、マイナーすぎる話すぎて誰も知らんわな」

 そんなこと。


 ぽりぽりぽりぽよん。

 頭を掻いてたらスライムたんが逃げだした。貴様まだ諦めておらなんだのか。


 何度目だかのスライムたん逃走捕獲作業を行い、酒の友を振り返ればそこには見事に鳩に豆鉄砲うったかのごとき表情の親父ーz。


 あらあらあら。


 あたしまだ 鳩 (胡鳥族)に 豆鉄砲 撃ってないよ? マイフレンズ ??












 本日の覚書


 胡鳥族 ②



 封の岸に生息。岸守の一族。

 姿形は銀灰の鳩(大)である。

 稀に3本脚の胡鳥族が生まれることがあり、神(笑)の寵児として守に選ばれることになるらしい。

 ぶっちゃけ人語を解する鳥。

 封建的人種っぽい?


 現岸守であるグロック=スロウと岸守の控えであるウィ―ド=スロウは双子(3本脚)。

 











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