01 彼女と彼の、ぱーん!
「あーあ、とうとう終わってしまったのか」
神(作者)よ、萌えと感動をありがとう。
ぼろぼろと涙を流しつつ、最終回を迎えた某作品を見終わったところだった。
絵の書き込みの凄さもさることながら、戦闘シーンの素晴らしさに、うっかり右手と左手を合わせて、「ぱ―ん!」としたいと何度思ったことか。
ぱーん! ―――沈黙。
「――――― おまえは、何をしとるんだ? 」
独り暮らしのフリーダムさについ遠慮せずに「ぱーん!」をしてしまったわけだが。
どうやら、その瞬間を見られてしまったらしいです。
「――――― いや、何かがいたんだ、今ここに 」
夢とかあこがれとか萌えとかがね。
―― 両手で叩きつぶしたいものだったのか、それは。
呆れた目で、そう答えてきた奴の返事に悶えてみた。
いやだ、それだけは壊さないで、私の青春。私の生きがい!!
ノリに合わせて答えただけの自分の解答を、前言撤回したい心境です。ええ、マジです。
「―――― っていうか、なんでいるんだ、ここに! 」
先に連絡してから、転移させろって言ったよね、あたし!!
奴の持ってる指輪と同じ石を組み込んだピアスは、サインを送ってきてなかったはずだ。
じゃっじゃっじゃ、じゃーん。じゃっじゃっじゃ、じゃーん。
遅ればせながらの、サイン代わりの音楽が脳内に顕れた。
「 …… ―――― ほれ、連絡 」
いま鳴っただろ?
悪びれることなく、某魔王はそう告げた。
「 ―――― ふざっけんな、20代女性のプライバシーにくらい配慮しやがれ、この馬鹿魔王があああ!! 」
ぱーん!
某月某日。
異世界における魔王城にて、異界渡りの成人女性がはなった張り手は、いままでのどの勇者よりも素晴らしい攻撃力だったとのことです。
―――― 一応、俺これでも魔王だぞ。歴代最強の。
―――― 乙女の主張は、何よりも勝るのよ!
世界を跨ぐ友人二人(片方、人外)は、今日も仲よしです。
ぱーん!の元ネタは、有名すぎるあれです。筆者は、血が苦手で最後まで読み切れなかった。(汗)
普段は二次創作書いてます。オリジナルは初挑戦かな?(あいまい)
どうぞ、よろしくおねがいしまあす!