京(かなぐり) 朱里(あかり)
うーん、ここは?
「ようこそ天国へ、京朱里。さぁ、君はどうしたい?」
急にどうしたいって言われてもな。
「こんな事言われても困っちゃうよね。そんな君の為に、パンフレットを用意したよ!さぁ、どうしたいかな?」
何もない空間に突然浮かび上がった文字には、こう書かれていた。
『現世に転生する。』
『天使になって働く。』
『ここで天使になって地獄で働く。』
三つの選択肢。
どうしようかな?
天国ってことは、よく分からないけど死んだってことだよね?
さっきの悪魔さんもそう言ってたし。
「あの、『現世に転生する。』って、何ですか?」
「ん?あぁ、そのまんまの意味だよ。現世で生まれ変わるの。もう一回自分の人生を歩みたいってことはできないけど、昔の時代に転生したい!とか、異世界に行きたい!とかは叶えられるよ。」
なるほど分からん。
「じゃぁ、この『天使になって働く。』ってのは?」
「それは、そのまんま。このまま天国に残って仕事をするって意味だよ。ここに残れば、もしかしたらだけど、家族に会えるかも!」
家族に、会える?
会いたいな。
「じゃあ、それで。」
「うん!じゃ、その文字を押してね。」
何にもないところを押す?
何でだろ
ポチ。ファン
?!
目の前が切り替わった?!
「これは」
「今から選んでもらう職業だよ!さぁ、どれがいい?」
え、天使になっても働くんだ。
どれがいいっても、難しいな。
ん?
戦闘員?
「何ですか?これ。」
「そのまんま。戦闘する人たち。丁度五十年前にできたものでね。市民を守る立派なお仕事だよ!」
へぇ、そんなんあるんだ。
あたしは体力に少し自信がある。
戦闘員、ピッタリかもな。
ここを押せばいいのか?
ポチ。ファン
今度は消えた、、!
「じゃ、行ってらっしゃい!」
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───追い出された。
どうしよっか、これから?
「あ、君が新人さんだね。」
何だ?
んで、誰だ?
「俺は劉栄仁。新しく入る新入社員だよね?」
「何の新入社員でしょうか?」
「もちろん、戦闘員第一番株式会社だ。」
あぁ、そういうことか。
「ってことで、ついてこい!」
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「今日からこの会社に入ることになった、アカリ・カナグリだ。皆、仲良くするように。じゃ、解散!」
この会社は、六人でやってる少ない会社だと説明してくれた。
「じゃ、さっそく武器選びだな。俺についてこい!」
また着いてくの?
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「ここは?」
「物質配達倉庫だ。おーい!居るんだろう?」
返事はない。
「おー」
「うるさいですね!!」
わっ、びっくりした。
「今回線のメンテ中ですよ。」
「よっし、紹介しよう。こちら、今日入ってきた新入社員の、アカリ・カナグリだ。カナグリ、こっちは」
「ユーリー。ユーリー・ストルゴフ。よろしく。」
「こいつ実は、この会社で二番目に年上なんだぜ。」
「いらない情報でしょう、それ。兎に角、新入社員ってことは、武器を選びに来たんですよね。」
「そ。武器と携帯用ベル。じゃ、選びに行こうか。」
と、連れていかれた先には、武器が大量に並んだ倉庫があった。
「この中から好きなの選んで、そこの新しい携帯用ベルに登録しといて。戦闘時に僕が君まで送るから。じゃ、頼んだよ。」
「え、説明は」
「あの馬鹿にでも聞いてよ。」
「ん?呼んだ?」
うーん、武器か。
そう言われると、悩むなぁ。
たまたま目についた箱の中には、銃?らしきものが入っていた。
「何ですか?これ。」
「あぁ、それはね。ユーリーが作ってる武器だよ。試作品らしくってね。何?興味ある?」
少し頷く。
「じゃ、それにしよっか。ユーリー!!」
「なんですかもう!!!!」
「お前、被験者探してたろ。この銃の。」
「え、まさか」
「そのまさかだ。アカリちゃんがやりたいってさ。」
ユーリーさんが頭を壁にぶつける。
「うーん。まぁ、良いですよ。それにするのは良いですけど、責任はとれませんから。気をつけてください。」
そう言って渡された銃は、六発装填の二丁拳銃だった。
現上司:Юрий(ユーリー)・Стругов(ストルゴフ) 二百歳(現五百歳)
ガチのツンデレ。ツン9:デレ1。お酒に強い(エリエちゃんよりも)。
四十話ありがとうございます!
これからも、作者と『天使にへヴィメタルを。』をよろしくお願いします!!