第六話
「ふぅ。終わったね。みんな、大丈夫?」
アカリさんがスカートを払いながら言う。
スカートには返り血が沢山ついていて、青色に染まっていた。
そこに返事をしたのはノアちゃんだった。
「はいっ。何とか。今回は疲れましたね。」
「まぁ、量が多かったもんねぇ。」
とりあえず風呂に入りたい。
ルーフの血は洗ったらすぐ落ちる。
青色の、ベタついている血だ。
洗濯じゃ、普通落ちない気がするが。
「俺今日活躍できました?」
ヤクモくんが小声で聞いてくる。
不意を突かれて少し驚いた。
サポートバッチリだったじゃないか。
「できてたと思うよ。弾の消費抑えてたでしょ。」
「!気づいたんですか。」
「だって、新人のときとか乱射してたし。」
「それは、弾が無限だからで。」
「はーいみんな!!」
アカリさんが手を叩きながら注目させる。
「仕事終わったし、社員寮帰るよ~。」
「「「はい。」」」
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はぁーっ。
月曜日がやって来てしまった。
月曜日から金曜日は会社で事務と、依頼があったらそれの退治。
土日は依頼を解消。
私達に休みはない。
しかし、土日は速く終われば早く帰れる・・・事もある。
出勤まで、徒歩5分。
社員寮は会社の隣である。
歩きながら今日の予定を考え直していると、
あっという間に会社についてしまう。
こんな会社に何故人が集まるんだ?
給料がいいからか?
社員証を受付に見せてエレベーターに乗った。
「八階、八階、っと。」
ボタンを押して数秒待っていると、扉が開いた。
あぁ、ヤバイ。
扉越しに皆バタバタして仕事に終われているのが見える。
心の準備をする。
よし、入るか。
ドアノブに手をかけて、勇気を出して入った。
「おはようございます。」
「これまとめて。あっちもお願い。」
「俺今日外周りなんで。ちょっと行ってきます。」
「今から会議なんで会議室準備してきます。ヤクモくん来て。君も担当だから。」
「え、資料作りって、、」
「え?聞かされてない?」
返事はない。
と言うか忙しすぎて、皆気づいてない。
私も素早くデスクに向かう。
「おはようございます。先輩!」
デスクに着くと、向かいのノアちゃんが挨拶してくれた。
あぁ、天使だ。
うぅ、やりますか。
天界自体もブラックですが、一番ブラックなのが、この会社ですたぶん。話を聞くと、「単純にまわってくる仕事量が多くて、戦闘員自体も、六人組が三組ぐらいの少なさだから、仕事の消化がむずかしいのよ。」だそうです。