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人のことを嫌わないある男子の夢  作者: ごまそう
1章 高校生活スタート
5/19

5話 HR終わり

今回もよろしくお願いします

席について、すぐに担任の藤原先生が喋り出した。

「今日は、色々と回収物がありますから、みなさんテキパキ動いてくださいね〜」

『テキパキ動けるかどうか先生にかかっていると思うんだが』大抵の人はこう思うだろう。自分たちは高校生だが、つい先月までは中学生という義務教育の期間内だったのだから、子供と一緒だ。それを仕切るのは大人である。

そう考えていると、

「まず、何を集めるんだっけ?」

おいおい、先行きが心配になる。せめて、把握だけはしておいてくれ。もしかして、藤原先生はマイペースな人なのかもしれない。

「あ、まずは就学支援の封筒を集めます」

良かった。何を集めるか思い出したらしい。


その後は止まることなく順調に進んでいき、回収物を一通り集め終わった。


「次は、オリエンテーション合宿の案内配ります」

オリエンテーション合宿とか、聞いただけでもめんどくさい。隣の人の名前すら知らない人がほとんどなこの状況で、数日間一つ屋根の下で宿泊しないといけないと思うと、ほんと嫌になる。唯一の救いは、合宿先が海の側だということ。


「オリ合宿は、明後日から3日間だからなー。準備今日のうちにしておけよ」

オリ合宿があるのは、合格発表の時に知らされていたが、存在自体を忘れていた自分は、もちろん用意なんかしていない。母に手伝ってもらうしかない。

「確認事項は一通り読んでおけよ」

かるーくだけ読んでこう。そう心の中で決めていると、

「はい、回収物は集め終わったので、今日やらないといけないことは終わりました。今日は、終わりにしましょう。部活動見学もあるし」


やった!!


思っていた以上に早く終わった。この後は、阿野と部活動を回ろうと約束している。確か、阿野との待ち合わせ場所は下駄箱にしたはず。『早く、下駄箱に向かおう。』そう思い、教室を後にした。



下駄箱につくと、先に阿野が待っていた。

「遅いぞ、宮野!」

遅いか?。いやそんなはずはない。何しろ担任が早く終わりたがっていたから、相当僕も早いはずだ。

「これでも、ダッシュできたんやけど?」

「遅い」

「悪かったって」

とりあえずの謝罪をしておく。親友なので、謝罪と言っても形だけに過ぎないが。

「じゃ、見学しに行くか」

「そやな」


まずは、何部へ行こうかなと考えると阿野が

「商業部行かへん?」

と聞いて来たので、断る理由はない。

「じゃ、そうしよ」

と言い、俺と阿野はまず『商業部』へ向かった。


商業部につくと、明らかな暗くて思い空気が教室周辺をまとっていた。生徒同士で会話をする声もなく、淡々と先生が話し続けるだけ。その教室の時が止まっているような感覚に陥った。阿野はコミュニケーション能力が高く、どんな状況でも先生に質問や挙手ができたりする。なんなら、女子の大群にすら、話しかけられる勇気があるくらいだ。その阿野ですら、

「な、宮野」

「な、なに?...」

「この部活辞めとかね」

キッパリこの部活動は無いと切った

「そやな、次の部活行こう」

「うん。あの部活は嫌な予感する」

僕たちは早々に、教室を去り次の『マンガイラスト部』へと向かった。


『マンガイラスト部』に着いた。教室のオーラがすごいキラキラしている。なんか教室に入りにくい。でも、そんな状況でも阿野は遠慮なく教室に入っていく。予想通り、教室の中は女子しかいない。それも、さっきの商業部みたいに雰囲気が暗くない。みんな明るいタイプの人達だ。俗に言う陽キャと呼ばれる人達だと思う。

「お!見学の人!?!?」

僕は、少し小さくなってしまう。そこで、そこで阿野が答える。

「あ、そうです。どうな感じかなーと思ってー」

「そうか、ゆくっり見ていってなー」

意外とあっさり会話が終わった。でも、この部活に入ることは無いと思うが、一応どんな感じか見ていこう。

何しろ、自分はアニメが好きだから、イラストを描ける人はすごいなと尊敬している。並べられた机の上に、十冊近くの手作りの本が置いてあった。中を見ると、手書きの絵が多数あった。どれもクオリティが高い。(時々、変な絵が入っているが...)

「僕、こんな絵描けないわ」

「それな」

「次のところ行かへん?」

「そうしようか」

僕たちは、一応の挨拶だけして、『マンガイラスト部』を後にした。


次の『男子硬式テニス部』へと歩いていると、阿野が突然、

「そういえば、宮野って一人称が『僕』の時と『俺』の時があるよな。」

「確かに」

中学の頃から気づいてはいたが、特段気にしていなかった。気にしていなかったからこそ、迷う。

「どっちの方がいいんかな?」

「そりゃ、『俺』の方がいいでしょ」

「やっぱりそうよな・・・」

「『俺』で統一するわ」

「うん、そうし、『僕』ってなんか子供っぽいし」

「でも、『僕』の言い方は子供っぽいし、かといって『俺』はなんかこう...」

「わかる、その何ともいえない感じ」

一人称がこんなにも難しいのはおかしい。女子なら、一人称は『私』で完結する。子供っぽくもないし、『俺』のような何かを感じることもない。そんなことを思いながら歩いてると、『男子硬式テニス部』の活動しているテニスコートに着いた。

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