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人のことを嫌わないある男子の夢  作者: ごまそう
3章 新学期始動
18/19

18話 先生のお手伝い

「あ、ありがとう・・・・・・う?」

そう言い、2人で席を立ち先生のところへ歩く。

そして、先生の後をついて職員室まで行く。


教室を出る時に、クラスからの視線を感じたのが、とても痛かった。

それもそのはず、美人の若菜わかなとこの僕が一緒に教室を出ればちょっとした騒ぎになるだろう。こんなに、距離も近ければ・・・・・・


実際に今の距離は、肩と肩が触れそうな位に近い。決して、自分は距離を離そうとしているが、若菜の方から近づけてくる。


宮野みやのくん? どうして、あの時『僕が行きます』って言ったの?」

そんなの、理由は1つしかない。先生と仲良くしておくためだ。


僕は、小学校の頃から、先生のお手伝いをして、先生からの信頼を得ていた。

そのおかげでかは知らないが、今まで成績はそこそこ良かった。中3の時はオール4くらいには成績が良かった。

だからこそ、この高校に推薦すいせんで入学したのだ。


しかし、このままストレートに言うと、『ただ先生からの信頼が欲しい人』になってしまう。

ここは、少しオブラートに包んで伝えなければいけないと思った。

「いや、人に優しくされて嫌な人いないでしょ? それに、いざという時に助けてもらえるかもしれないし」

我ながらいい返事ができたと思う。

若菜も納得したらしく

「確かに! 嫌な気持ちになることないもんね! それに、『あの時助ければ良かった』って後悔する方が嫌だもんね!」


100点満点の回答を出してきた。この1言で察した。

きっと、若菜は頭が良いのだろうと。そして、コミュ力が高い!と感じた。


「このワークを教室まで運んでくれ」

こう言って先生が指を刺した先にあるワークの量は、明らかに一人じゃ待ちきれない量ある。

かと言って、若菜にあまり多くを持たせる訳にもいかない。

自分が持てる量の限界まで腕に抱え、残りを持ったもらうと言う作戦にでた。

限界まで、腕に抱える。そして

「若菜? 残り持ってもらってもいい?」

「わかった! でも、私もっと持てるよ? 宮野くん、重そうだし」

そんな、ことを聞かれても素直に『持ってくれ』とは言えないのよ。

「いや、俺は大丈夫。ありがとう」

「そっか・・・・・・」

なんか、残念そう? 気にしないでおこう。


教室に、2人で一緒に教室に入る。やはり、クラスの視線が集中する。


痛い! 痛い! 視線が痛い!


サッと、ワークを教卓の横にある机に置き、その場を離れる。

なんとも、落ち着かない昼休みだった。


午後の授業はなぜか知らないが、やけに眠たかった。おそらく午前中で疲れ切ったのだろう。

耐えるしかない。耐えるんだ。


あれ? 俺は確か化学基礎を受けていたはず・・・・・・

もうすぐ6時間目・・・・・・?

もしかして、寝ていた?


急に隣の奴に話しかけられる。

「よく寝てましたね・・・・・・」

めちゃくちゃ苦笑いしながら言ってきた。

マジか、俺。人生で初めて授業中に寝たかもしれない。


6時間目は、5時間目に寝たおかげか、全く眠くならなかった。


そして、終わりのSHRも終わり、僕は家路についた。


読んでいただき、ありがとうございます!


人に優しくすることは大切ですよ!

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