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滅亡回避し栄華を手に! 名門だけど滅び歴史に埋もれた豊嶋家の嫡男に転生したので天下統一を目指します。  作者: 武雅


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江戸城の評定

書いてて少し暴走しました。

矛盾しているかも…。

家督を相続させる旨を宣言し直後、増えた所領をどうするか決めろとか鬼だろ!!

心の中で父である泰経に毒を吐く。

ここが評定の場で無ければ直接文句を言いたい所だけど、流石に今文句を言うと当主としての資質を問われかねないので吞み込んで広間に集まった一門衆、重臣、傘下の国人衆へ向き直る。


「では…、この度豊嶋家当主となった豊嶋宗泰である。 これより此度の合戦にて得た所領についてお話しする。 恐らくここに集まったお歴々の皆様の中には不満を覚える方もいるとは思うが、これは論功行賞ではなく当座の処置であることを念頭において頂きたい。 恐らく近いうちに関東管領、扇谷上杉より捕縛した者の解放と此度手に入れた所領を返却するよう使者が来ると思う。 使者の出方によっては、また交渉結果がどのようになるか蓋を開けてみぬことには分からぬ故、正式な所領分配は後に行う」


そう宣言した後、一門衆を中心に城主を任命していく。

赤塚城には赤塚資茂を、岡城には滝野川守胤を、世田谷城には庄宗親を、そして新たに得た荏原郡の国人であった斎藤氏の館(現在の蒲田駅近く)に小具秀康を配置し館を拡張し蒲田城とし相模への備えとするように命じた。

他の諸将に関しては各自の所領で待機を命じた。

と言うよりも今回城を任せた一門衆は赤塚資茂を除いて宮城と平塚城を守っており兵の損失が少ない者を選んだ。

赤塚城は元々赤塚氏が治めていた土地で赤塚の名を持つ者が入った方が良い気がしたので合戦で少なからぬ損害が出てはいるが資茂を城代にした。

そして石神井城から来た白子朝信には今回の合戦で手に入った所領の検地を早急に行うよう指示を出す。

豊嶋家の支配地域は一門衆の所領を含め検地が終わっており、貫高の把握が出来ているが新たな領地はどの程度の収穫が見込めるか分からない。

既に田植えが始まっているので正条植えなどする事は出来ないが検地をおこない来年から堆肥を使い、塩水選、苗を育ててからの移植栽培、正条植えを導入した際の収穫高を大まかに予測できる。

その予測を元に論功行賞で土地を与える予定だ。


城代を任命し今後の所領について説明をする。

俺の話を聞き、予想通り殆どの者が難しい顔をしているが何故そうする必要があるのかを説く。


「今の豊嶋家、いや皆の土地に関する考え方を変えねば恐らく豊嶋家は良くて関東に覇を唱えるだけで終わる。 それも良くて俺の子供の代までだ。 恐らく俺が死に、孫が当主となった頃には家督争いや家臣同士の権力争いで豊嶋家は弱体化し没落する。 それを避け、天下を統一する為には皆にも土地に関する考え方を改めて貰いたい!」


俺の言葉に対し、俺が関東に覇を唱えると言う部分にだけ一門衆を始めとした全員が反応し盛り上がったけど土地に関する考え方を改めるという言葉には首を傾げる。


「皆は先祖伝来の土地を守り、新たに得た所領は兄弟を始めとした一門衆、次男、三男に与えると思う。 だがそれでは時が経てば繋がりは薄れいずれは敵味方に分かれる事になるであろう。 それは何故か? 先祖伝来の土地に拘るが為、新たに得た所領で分家を乱立するからだ。 それが悪いとは言わぬが争いの元凶となろう。 さらに家が大きくなれば敵対する家からは分家に調略の手が伸び家が割れよう。 なればどうするか? 先祖伝来の地を離れ、新たなる所領に一族郎党と共に移り住む事で分家の乱立を防ぎ一門衆を家臣化する。 これによって各家の力が強固になる。 そして一番重要な事は今後豊嶋家が武蔵のみならず関東統一を、そして天下統一を目指す以上、皆にはいずれ今の所領を離れ一国の主となって貰わねばならん」


一国の主、現在貫高で数千貫、石高にして1万石に満たない者達には一国の主と言う言葉は甘美な響きだったらしい。

全員が俺の言葉に耳を傾けている。


「先祖伝来の土地を離れ新たな所領を治める事は、そこに住む領民、地侍、それだけでなく周囲の国人衆の信頼を得ねばならぬ。 一国の主となるなら当然の如くそれが出来ねば到底国など治められん。 故に此度、皆の所領から新たに得た所領へ加増転封する。 そしてこれは増えた所領を見事に統治し家を強固にすることで武蔵の統一を、そして関東、いずれは天下に覇を唱える一歩となるのだ」


話を聞いていた全員の目が輝いている。

うん、絶対に理解したから目が輝いているんじゃなくて加増転封って言葉に反応してるな…。


「なお、拡大した所領を関東管領に認めさせた後、改めて加増転封を実施すると共に、豊嶋家独自の豊嶋式目を作り支配を強固にする。 とは言え豊嶋式目は武蔵統一後に発布せねば関東管領を刺激する可能性があるのでまだ先になるが加増転封は所領の拡大に応じ随時行う!」


うまく説明出来たかは分からないが、とりあえず全員が転封に同意した。

加増転封と言う言葉の魅力に納得したと言うべきか…。

絶対に豊嶋式目はスルーされた気がするが、まあ今はそれで良いと思う。


その後、捕縛した諸将の話になったが、首を刎ねるべきと多くの者が口を揃え進言をして来るので、捕縛した将のうち、吉良成高は解放し、千葉自胤は出家させ豊嶋家に下った兄の石浜城城主千葉実胤に預け、太田道灌、上杉朝昌、三浦高救、大森実頼とその家臣に関しては交渉の材料とする事を伝えた。

吉良の解放は世田谷城を開城させる際の条件でもあったと庄宗親が言うと一同は納得したものの、千葉自胤に関しては出家させる事だけでなく、実の兄、それも先日臣従を申し出た千葉実胤に預ける事に反対する意見が続出した。


反対意見に対し、弟を預けた後、怪しい動きや兵を挙げれば石浜城を攻める口実になると言う事を伝えると皆納得した表情となった。


これが当主としての初仕事とは…。

まあ場が荒れなかっただけ良かったけど、表面上は納得してる感じでも内心は分からないからな…。


後で父に頼んで一門衆がどう思っているのか確認してもらおう。

この時代、一門衆でも当主に不満があれば普通に刃を向けるからな…。

身内にも気を付けないと。

誤字脱字、稚拙な文章ではございますがお読み頂ければ幸いでございます。

宜しくお願い致します。


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